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なんにんかで話すことの貴重さ
心理面接というのは、原則的には一対一で行うものだと学んでいます。そして、実際そういう例が多いです。けれど、私の心理相談室では、ケースによっては、ご本人のほかに誰かが同席されている場合もあります。
はじめは、本人だけでは緊張するから……とか、本人の受診意欲がおおくないので、私についてきて、と家族が上手に誘ってこられた、とか、そういう形でした。
そして、教科書の原則通りではないこのやり方が、その
充実を感じる生というのは
カウンセリングをしていて、最高のうれしい時間は、そのことばを聞けるときです。
――生活のなかで、充実を感じるようになりましたーー
学校に行ってなくても、給料を稼いでなくても、つまり、世間並みの多数派的な視点から見ると、「成功者」の成績があげられていなくても、日々、充実した生を感じられるようになりますね、ということば。
それが、「どうですか?今は」という質問に対して、ぼそぼそと、むしろ無表情にかえさ
サラリーマンたちの追い詰められ方がすごいのです。
そう私は感じています。心理カウンセラーとして接する方だけではなく、プライベートの知人として知り合う身近な方の中にも、追い詰められて心理面で調子を崩す方が少なくないのです。
学校を休職して、回復に専念している教員の方。一年たってもまだ外出ができない。休職を終わり、普通科進学校の教室から職場を特別支援学校に異動させてもらったけれど、その異動先で職場の先輩からいじめにあっている、とつぶやく
70年前、日本人は家に鍵をかけてなかった、というはなし。
私の母は、1939年生まれ、日本海側の雪深い農村の出です。小学生の頃、かやぶきの大きな屋根の農家にはお金などなかったよ、と言います。1940年代の終わりごろ、村で現金を家に持っている家なんてほぼなかったよ、と。じゃそこが特別貧困な村だったのか?そういうことでもなさそうです。母は「戦後の混乱」っていうのを、あんまり知らない、と言います。聞かれてもあんまりその手の話はないなあ、と。食べるものがなかっ
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