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結婚 5 年目、夫がかわいい

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#夫婦

思い切ったらしい、夫のその告白とは。

あの日、夫が思い切って何かを打ち明けようとしたそのとき。「普段とは違う、別人格をもったオトコ」として彼を久しぶりに意識したのは前述の通りです。

「で、何?」

できるだけなんてこと無い顔を装いながら問いかけた私に、彼はまあまあ真面目な顔で答えたのが以下の件でした。

「おれ、こちをと一緒にいすぎて、もう他人と思えへんねん。いや、家族やんってそうじゃなくて…。なんていうか自分自身に見えてしまって。

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夫からの一大告白、その前に。

夫からの一大告白、その前に。

『オレ、こちをに今まで言ってなかったことがある』

楽しい夜ごはんの時間、二杯目の生ビールをぐびぐび飲む私に夫が切り出した。『なにー?』と平然と答えたけど、秘密を打ち明ける寸前の彼の顔をちょっと見るのに心がざわついた。ほんと、大変長らく感じることがなかった『フラれたらどうしよう』っていう不穏な気持ちがひょこっと顔を出したのです。

これは本当に久しぶりの感情で、なんだか感激を覚えてしまった。いまか

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まる1日、夫と過ごした日の夜のこと。

まる1日、夫と過ごした日の夜のこと。

夫と私はほとんど毎日同じ時間にふとんに潜り込む。厳密には私の方が少し早い。でもだいたい同じだ。12時を迎えるまでには私はベッドに入り、12時を少し回ったタイミングで夫が寝室にやってくる。だからだいたい同じ。

昨日は土砂降りの雨が続く土曜日で、だから日がな一日自宅にこもってだらだらと一緒に過ごした。録りだめしている朝ドラや、レンタルで映画を楽しんで、わーわーと内容について感想を言い合って、もちろん

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あたらしい食材と、木曜の夜。

あたらしい食材と、木曜の夜。

ここ最近は、夫も私もなんだか平日がバタバタしていてろくに一緒にごはんを食べることもできなかった。どっちかが早くても、どっちかが遅い。

昨日も、私は20時には帰宅していたけど夫が「ただいま」を聞かせてくれるのは、22時をまわる予定だった。

献立は、私の父が釣っておろして干物にした鯵を焼いたものと、白菜と人参のくたくた煮。あごだしをしっかりとった湯葉のお味噌汁と、トマトときゅうりのサラダの準備がで

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パーフェクトな友人と、欠陥のある夫。

パーフェクトな友人と、欠陥のある夫。

先週土曜日は私と夫の友人それぞれを招いて、おっそい新年会的なものを開催した。おもてなしという程でもないけど、ちょっとした料理を準備して、6人くらいでワイワイとお酒を楽しんだ。

来てくれた女の友人のひとりは、私の高校時代からの仲良しさんで、かなりの美人。長身で、ファッションが洗練されてて、でも奥ゆかしさもあるいわゆる「絶対モテますよね」的な人種。可愛い子大好きな夫は、もちろん夢中。

そしてはたま

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2時間という単位。

2時間という単位。

大学生の頃は2時間制の店が大嫌いだった。『ドリンクラストオーダーでーす』という店員さんのかけ声に、水を差される感じに心の底からがっかりしてた。

あの頃よく利用していた類のお店は時間制で、『2時間という単位が世の中を占拠し始めている』と研究テーマに盛り上がったほどだった。

飲み会、映画、ドラマ、あとなんだったか…。とにかく“2時間”が何かしらの規制の単位だった。どこか物足りなくて、もっともっとと

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朝からケツキック。

朝からケツキック。

反省、反省、反省…。

何がって、夫に朝からケツキックをかましてしまったこと。上中下、180度くるっと見回しても完全な八つ当たりキック。ペチッと痛みを感じないくらいの程度だけど、そもそもケツキック自体が夫婦間で行われることが良いはずがない。

なぜそんなものかましたくなるほどのイラツキが出たのかというと、わりとわかりやすく私の虫の居所がわるかっただけです。

・昨晩の洗い物の残りがあった(洗い

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ビールと映画とワインな土曜。

ビールと映画とワインな土曜。

日本橋の方で用事があり、4時には何もすることがなくなった土曜日夕方。なんとなく疲れたし、一緒にいた夫とビールを一杯飲もうということになった。ビールはすきま時間を埋めるのに最適で最高なツールで、幸せにしてくれると私たち2人は信じている。

COREDOの中にあるタイ料理屋で1人1200円のビールつきおつまみセットみたいなの。思った以上にもりもりな内容で、ついついビールをおかわりしてしまった。結局3千

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金曜夜にデートするしあわせ。

金曜夜にデートするしあわせ。

どちらにも予定がなければ、金曜の夜は決まってお酒を楽しめるお店にふたりでいく。東京に来てまだ一年あまりということもあって、まだまだ知らない街や店が多いから、店選びにはわりと苦労する。
水曜の夜くらいから、そろそろ金曜のことを考えてソワソワする。どうする?どこいく?なに食べる?
私たちの会話は、ほとんど食べログを介して行われるのではと思うほどそのことばかり話している。金曜の夜に向かってきもちが上昇し

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私は今日も午前さま

東京で仕事を始めて一年余り。関西で生まれ育ったわたしはまだお上り気分が抜けないし、ひとつひとつの『トーキョーっぽさ』に心がウキウキざわざわしたりするのはご愛嬌。

今日も、同じ業界の方々と交流会と言う名の飲み会に参加してみて、そこで交わされる素晴らしきビジネスマンスキルというか、コミュニケーションの巧みさみたいなものに驚いた。

不快なことは何ひとつないけど、じぶんの頬に張り付いた笑顔にふと違和感

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眠る夫の姿で一日を終える

夜の仕事が立て込んでいて、一昨日も昨日も日をまたぐ直前の帰宅になった。帰った瞬間は起きている夫も、私が入浴や寝る準備を済ませている間に眠りについている。消えた電気と、聞こえる寝息。暗いし活動しにくいしちょっと不便だ。でも、昼間とは違う表情で安心して眠っている夫の姿が、暗がりの中でうっすら見えるとちょっと安心する。

もぞもぞと布団に入ると、小さないびきが聞こえてきて腹が立った私はいつも通り夫の頬に

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