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【心と身体の癒し】断食に関する4つのメリット

こんにちは。
音楽家のこうたろうです。

本日のテーマは断食。

これを書いている今、断食3日目。
3日目にもなってくると頭が冴えてきて、思考を巡らすことができます。
現在はもう空腹を感じることはありません。

7日間の断食を終えての感想などはラジオ配信にて!

今回は身体全体のデトックスと、ダイエット
不摂生を引き締めるための目的ですので
断続的なファスティング(断食)ではなく
まずは不食で5日間の断食を行い
回復食の期間を2日に設定した合計1週間の完全断食の計画です。

完全断食終了後は
断続的なファスティングで食生活を管理していく計画にしています。
断続的な断食とは時間制限型断食(Time-Restricted Feeding:TRF)や断続的な断食(Intermittent Fasting:IF)などの手法が有名です。


この記事の注意点

2日以上の完全断食は導入食と回復食について情報を得るか
知識のある人、または専門家の指導の元行うようにしてください。

不食後に暴飲暴食をしたり、回復期間を設けなかったりすると
最悪の場合死亡するという現象が
第二次世界大戦、ユダヤ人強制収容施設解放時に多数報告されています。

断食の効果

断食に関しては様々な研究論文が発表されており、その健康効果は科学的にも証明されています。

各種生活習慣病の予防に関連する情報などは
多すぎてピックアップするのも大変なほど。
すでに社会的に認知度が高いものは割愛し
認知症予防の視点から順番にみていきましょう。

認知症予防

断食と認知症予防に関連した研究や論文は
初期段階のものが多いのが現実です。

ただしいくつか興味深い研究もあり
いずれもサーチュイン遺伝子と呼ばれる存在が肝になっているそうです。

例えば国立循環器病研究センターのマウスを使った研究では
断食(飢餓などの機器的状況)によって活性化されるサーチュイン遺伝子(SIRT1)と血管性の認知症との関連についての示されています。

サーチュイン遺伝子(SIRT1)は後述しますので
是非存在を覚えておいてくださいね。

情報引用:国立循環器病研究センター

オートファジーで老廃物を一掃

サーチュイン遺伝子の活性化と共に注目すべきがオートファジーの効果。

オートファジーといえば
まだ記憶に新しい2016年にノーベル賞を受賞した東京工業大学の大隅良典博士の研究です。

現代人は通常、(複合)炭水化物などの糖からエネルギーを生成していますが、この糖が身体に全く入らなくなると脂肪をエネルギーに変えようとします。

脂肪をエネルギーに変えることをケトンジェニックといい
身体に蓄積された老廃物
不要な脂肪を取り除くのに非常に効果的であるとされています。

なぜ不要な脂肪を取り除く必要があるのか?

脂肪細胞にはアディポサイトカイン(脂肪細胞から分泌されるタンパク質の総称ですべてが有害であるということはない)があり
中には悪玉アディポサイトカインと呼ばれる
様々な悪さをするものも存在しているそうです。

例えば血圧を上昇させるアンギオテンシノーゲン
(絶対ドイツ語だってわかるやつ・・・)

インスリン抵抗性(血糖値が下がりにくくなる)を高めるTNF-α。

動脈硬化リスクを高めるPAI-1。

などが一般的には悪玉アディポサイトカインと呼ばれています。

脂肪を抱えないことでこれらの分泌を減らすことができるというわけですね。

オートファジーを発動させるには?
具体的に最後の食事~10時間で脂質が分解されはじめ、12~16時間が過ぎると発動すると言われています。

心の清掃

ここからは心のはなし。

断食の不思議なポイントとして、部屋が綺麗になる効果を感じます。

筆者はこれまでの人生で完全不食の断食を4回行っていますが
いずれも3日目くらいになると
チリ一つ落ちていないレベルに部屋が綺麗になっています。

特に掃除をしようと意識をしているわけではないですが
勝手に整理整頓されていく様子は
やはり身体に蓄積された老廃物のエネルギーと部屋のエネルギーが共感しているのではないかと推察しています。

頭が冴える

これも筆者の過去の感想であり
論文や研究などを読んだわけではないですが
断食を続けると非常に頭の回転がよくなります。

これはシンプルに人間の生存本能が機能しているのではないでしょうか。

獲物(食べ物)を獲れない日が続くと人は死にます。
獲れない日が続けば続くほど次の狩りで確実に狩らなければいけません。
つまり狩りの精度をあげていく必要があるわけです。

サーチュイン遺伝子について

ここからは先述の認知症予防の流れで登場したサーチュイン遺伝子ですが、調べてみると非常に面白かったのでシェアしていきます。

サーチュイン遺伝子は一つではなく
SIRT1からSIRT7までの7つのタイプに分類されています。

そのため、研究や論文ではSIRT1という単語が使われていますし
現状SIRT1が最も多く研究されているということがわかりました。

SIRT1:最もよく研究されており、細胞の代謝やストレス応答、老化に関与することが示されています。
SIRT2:細胞分裂や細胞骨格の再編成に関与することが示されています。
SIRT3:ミトコンドリアの機能やエネルギー代謝に関与することが示されています。
SIRT4:インスリン分泌調節やグルカゴンの分泌制御に関与することが示されています。
SIRT5:ミトコンドリア蛋白質の修飾に関与することが示されています。SIRT6:DNA修復や炎症調節に関与することが示されています。
SIRT7:RNAポリメラーゼI活性化に関与することが示されています。

引用:Chat GPT

サーチュイン遺伝子の健康効果については
まだ完全に解明できているわけではないですし
筆者自身が研究者というわけでは無いので割愛させてください。

ただし社会的にはサーチュイン遺伝子は別名長寿遺伝子とも呼ばれており
長寿を得るために必要な様々な効果が期待できるというのが
一般的な認識です。

サーチュイン遺伝子の活性化方法

そんな長寿遺伝子は断続的な断食(例えば16時間断食など)や
カロリー制限で活性化するそうです。

また、最近では断食だけではなく食べ物でも摂取できるそうです。

例えば赤ワインに含まれるポリフェノールの一種であるレスベラトロールは、サーチュイン遺伝子を活性化することが知られていますし
青魚に含まれるオメガ-3脂肪酸も活性化に貢献するとされています。

ただし、サーチュイン遺伝子自体がまだまだ研究段階なのと
これらの食品単体でサーチュイン遺伝子の活性化効果があることが証明されているわけではありません。

食に関する情報はデリケート且つ、人生で非常に大切なこと。
私たち自身がしっかりと考える必要があります。

ニコチンアミドリボシド

他にもニコチンアミドリボシドという成分が近年注目されており
急激に研究や論文が増えてきているようです。

ニコチンアミドリボシドは牛乳などの乳製品や人の母乳にも含まれているそうで、サーチュイン遺伝子の活性化に貢献するいことで、抗老化作用が期待できるとされています。

ただしまだまだ研究や論文が少なく
サプリの長期使用や、組み合わせなど情報がないので
みなさんそれぞれでしっかりと考えて情報を精査していってください。

情報の引用:富山大学

断食の文化的な側面と心

断食を修行の一つとして捉える文化は古今東西様々な宗教や地域で発展してきたといえます。

なんとなくお釈迦さまと関連づけられるイメージがある断食ですが
実はお釈迦さまは苦行から悟りを開くというのは推奨しておらず
断食に関しても明確に否定も肯定もしていませんでした。

お釈迦さま自体の考え方は、過度な飲食や食欲の追求が苦しみを引き起こす原因の一つであると説いていました。
食べ物の種類や量について考慮することを奨励していたわけです。

なので、『心の清掃と食べることを考える豊かな時間が持てたのであればラッキー』くらいの軽い気持ちで初めてみるといいかもしれません。

豆知識

ちなみに豆知識ですが
お釈迦さまと同世代のマハーヴィーラという宗教家が開祖となっているジャイナ教という宗教は断食を含めた苦行を推奨しています。
すべての生き物に対する非暴力の原則から野菜や果物を食べる際にも根や種子を含む部分は摂取しないことなど非常に厳格な食生活が推奨されています。

他に、大乗仏教の世界でも千日回峰行をはじめとして様々な断食を取り入れた修行が存在しています。

世界を見渡してみると、ヒンドゥー教、イスラム教、一部キリスト教、など多くの宗教で行われています。

ここにはやはり心の清掃が関連しているのではないでしょうか。

食べるという行為は命をいただくことであり、とても神聖な行為です。

断食をすると、普段ボリボリ食べているナッツだって
その一粒一粒に感謝するようになります。

なんとなく日常を過ごしているとだんだん忘れてしまう。

断食をきっかけとして『食べる』という神聖な行為に想いを馳せてみる時間、『食べる』ことを考える時間。
これらは人生でとても豊かな時間になるのではないでしょうか。

この豊かな時間を手に入れられることが断食の隠された5つ目のメリットなのかもしれません。