米国株&海外マーケットテクニカル分析|2022年8月7日(日)時点 ※試験運用※
【お詫び】本業が忙しくなってきてしまったため、少なくとも来週、場合によってはそれ以降も、平日でのレポート更新はお休みさせていただきます。
申し訳ございませんがよろしくお願いいたします。
サラリーマン兼業投資家のコータローです。
この記事では、米国株をはじめとした海外指標のテクニカル分析の内容について解説します。
「国際マーケットをテクニカル分析の切り口で把握する」というバリュー出しを目指したいと思います。
《サマリ》
■米国 ⇒ 大きく上昇。中長期の下落トレンドはまだ崩れていない。
■コモディティ ⇒ 目先は下げ。印象は悪化。
■債券 ⇒ ジリ高継続。上昇トレンドへの転換目前か。
■仮想通貨 ⇒ 下降トレンド継続。
■欧州 ⇒ 大きい反発が続く。
■中国 ⇒ 崩れている。弱い。
■日本 ⇒ 上昇してからヨコヨコ。重要な踊り場が続く。
日経225先物の相場分析記事である「【日経225先物】マーケット分析」記事内の、ファンダメンタルズ情報欄と連動しているので、よろしければそちらの記事もご覧ください。
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《米国》
■S&P500
大きく上昇してきましたが、直近では踊り場のような動き。
100日MA(赤色曲線)にからみつくような動きです。
出来高も少しずつ減少してきており、売り買い拮抗の状況への移行を示唆しています。
各種のインジケーターも上限に差し掛かってきています。
ファンダ的には、9月FOMCでの利上げ幅予想が引き上げられ、また世界的にリセッションリスク(その程度は国による)が現実味を帯びてきているなど、決して楽観的ではありません。
総合的には、今後まだ一段高の余地はあるとは思いますが、どこかのタイミングで一旦下落トレンドに回帰し大底を目指す、というシナリオで見ています。
短期的な上値目処は週足トレンドライン(白色破線)、中長期的な下値目処は、最高値から-25%〜−30%エリアと見込んでいます。
もちろん、このまま大きく下げずに本格的な上昇が始まる可能性もあるにはあります。
あまり大底を待ちすぎても機会損失のリスクがあるので、僕の場合はドルコスト平均法と、大底狙いの2パターンに分散してリスク管理を行うようにしています。
■NASDAQ
ナスダックも続伸です。
ただし、やはり目先の上昇の勢いはやや鈍ってきているように思います。
米長期金利が直近で反発していることも懸念材料です。
FRBの望む展開は、株価をはじめとしたリスク資産を叩くことで、実体経済の需要を減退させ、インフレ圧力(主に賃金・エネルギー価格・生活必需品等)を低減せしめることだと考えられます。
そして、インフレ圧力が低下したことの判断基準は、ある程度の期間、CPIが落ち着いた(低減)傾向を示すこととしています。
こうした状況を踏まえると、早期反発しサステナブルな上昇トレンドに回帰すると期待するのはまだ時期尚早と考えます。
《コモディティ》
■DBC(コモディティ全般に分散投資する総合コモディティETFの代表格)
200日MAに戻ってきてしまいました。
上昇再開にはまだ遠いかもしれません。
200日MAを割り込まずに推移できるかがポイントになりそうです。
これを割り込んだ場合は、一段安を期待することになります。
■石油ETF(USO)
オイルもあまり良くない動きですね。
以前跳ね上がった時に「ブルトラップの可能性が高そう」と評価しましたが、今のところはそのような動きとなっています。
慌ててロングポジションを仕込みたいとは思えない形ですね。
200日MAでサポートできるかがポイントになります。
■ゴールドETF(GLD)
ゴールドは意外と強いです。
50日MA(緑色曲線)まで戻ってきました。
ちょうど、日足下降トレンドライン(黄色破線)も位置しており、セオリーではレジストされる可能性の方が高いと考えるべきです。
一方で、これらのレジスタンスを強く上抜いてきた場合は一段高する展開を疑うことになります。
《債券》
■TLT(20年債ETF)
ここ最近は反発の動きとなっていましたが、直近は下げています。
以前のレポートで「目先の節目は200日MA(赤色曲線)あたりを想定」としていましたが、ちょうど下降トレンドライン(黄色破線)も位置しているエリアなので、よりレジスタンスとして働きやすそうですね。
目先では、レジストされて一段安する展開を見込みます。
ただし、ファンダ的には債券には追い風なので、直近のボトムを割り込むまでは下げないのではと考えます。
《仮想通貨》
■ビットコイン
ビットコインは、下降トレンドラインにからみつくような動きを続けていますね。
上抜こうとチャレンジしているように見えます。
出来高が増えてきているのも悪くない印象です。
ただ、ファンダはまだまだ逆風のため、サステナブルな上昇への回帰を期待するのは時期尚早であると考えます。
《欧州》
■ドイツ(DAX)
上位足トレンドラインで下げ止まり→ダブルボトム形成→大きく反発 という、トレンド転換のプロセスを綺麗になぞってきています。
反発してからしばらく上昇しましたが、100日MA(赤色曲線)でレジストされているように見えます。
上値目処は日足下降トレンドライン(黄色破線)と見ていますが、早めにレジストされて下げる可能性も十分ありそうです。
なお欧州のファンダは全体的に、株価には逆風となっています。
■イギリス(UK100)
イギリスも大きい反発が続いています。
100日MA(赤色曲線)や200日MA(白色曲線)でレジストされそうになりましたが、これらを超えてきました。
純粋なテクニカル観点では、最高値が上値目処となりますが、欧州全体のファンダ的にはそこまで上げてくるかは微妙かと。
中長期的には、最高値を上限とした大きめ値幅のレンジの動きが続くという予想は堅持します。
■ストックス600
サポート付近でもみ合い → 大きく反発 → 下降トレンドラインブレイク → 短期の横ばい という、悪くない動きで推移しています。
上抜いた100日MAでサポートされているようにも見えます。
悪くない動きなのですが、、、
やはりファンダには不安が大きいので、このまま上昇し続ける展開を信じる気にはなれないです。
《アジア》
■香港ハンセン指数
香港は、トライアングルの上ブレイクがダマシとなり、逆に下ブレイクした形です。
ファンダ的にも逆風が吹いているので、もう一段安が期待できると考えます。
■CSI300(※)
日足上昇トレンドラインを下抜き、下落基調が続いています。
週足トレンドライン(白色破線)が下値目処となります。
※上海証券取引所と深圳証券取引所で取引されている上位300銘柄の加重平均
《日本》
■TOPIX
日足下降トレンドライン(黄色破線)に反応し揉み合う動きが続いています。
日経平均の方は先週末にトレンドラインを上抜いたのですが、TOPIXの方は上値が重いですね。
何か素晴らしいファンダがあったわけでもなし。
日経平均の動きの方が間違っているのかもしれないかな〜と考えています。
今後は、トライアングルというよりはレンジの動きが続くような気がしてきています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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※この記事は、主に日経225先物等をトレードしている投資家向けに、国内外の株価指数等に関するテクニカル分析の手法や事例などを解説する目的で作成されています。実際の取引はご自身の判断と責任により行って下さい。
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