ねこてんしになったノア空の世界の冒険 第4章
前回のおはなしはこちら↓
ノアはくもねこハウスの前へやって来ました。
ドアをノックして「こんにちは。」と言いますが返答はありません。
再びノックをしてみますが、ドアが開く気配はありません。
「もしかして、出かけてるのかな?」
そう思ったノアは家の前で待つ事にしました。
ドキドキしながら待っていると、ノアはくもねこハウスを見上げました。
口の位置にあるドア、目と肉球のような窓、そして猫のような耳。
(これは、かみなりぐものハリネズミがびっくりするのも分かる気がするなぁ・・。
でもこのユニークな雲の家はモモが喜んでいそう。)
そう考えていました。
日が暮れると、しろいこねこのてんしが飛んで来ました。
そしてくもねこハウスの前に着陸すると、家の前にいるノアに気がつきました。
ノアは声をかけてみました。
「こんばんは・・。もしかしてモモ?僕はノアだよ覚えてる?」
するとしろいこねこのてんしはノアに近づきじーっと見つめると
「・・お兄ちゃん?」
モモは目をうるませて、ノアに飛びつき、泣き出しました。
モモを受け止めているノアも思わず涙が溢れました。
そしてそっとつぶやきました。
「・・やっと会えたね。」
再会を喜んでいると、空はいつの間にか暗くなっていました。
くもねこハウスは目と肉球の窓から弱々しい光がもれています。
くもねこハウスを見たノアは「ねぇ、一緒に『くもねこハウス』の明かりにする星を探しに行こうか?」と尋ねました。
モモはうなずき、ノアとモモは夜空へ飛び立ちました。
ノアとモモが着いた場所には星が沢山ありました。
「どれにしようか?」
くもねこハウスの明かりにする星を選ぶノアとモモですが・・
星がてんしのわに当たり頭に響きます。
すると星がモモのてんしのわにくっついてしまいました。
それを見たノアは、モモと一緒に雲の上に降りました。
頭からてんしのわを取って、くっついた星を取ろうとしますが・・
「全然取れないよ〜!」
モモは泣きそうです。
ノアも星を外すのを手伝いますが・・
(てんしのわって頭の上につけてないといけないのかな?)
そんな事を考えていると
「・・そうだ!」
ノアは自分のてんしのわを外すと、モモに「ちょっと待ってて」と伝えて飛んで行きました。
ノアはてんしのわを星に近づけました。
てんしのわを近づける度に、星に弾かれていましたが・・
・・カチッ!
モモと同じようにてんしのわに星がくっつくとノアはモモのところへ戻って来ました。
モモは不思議そうに「どうして、星をくっつけて来たの?」と聞きました。
ノアは「ちょっと見ててね。」と言うと
てんしのわを首元につけました。
まるでチョーカーのようです!
「こうすれば、頭に星が当たらずに済むでしょう?」
それを見たモモは、早速てんしのわを首元につけました。
「お兄ちゃんとおそろいだね!」と嬉しそうにノアに話します。
明かりにする星を見つけると、ノアとモモはじゃれあいながら飛んで帰ります。
すっかり「仲良し兄妹」に戻っていました。
モモと一緒にくもねこハウスに暮らすことにしたノア。
星と一緒に持ってきた雲で簡単に作った「雲ベッド」で眠ります。
「モモと再会出来て良かった・・。」安心したノアは良く眠れました。
そして翌朝・・
ノアが目を覚さますと驚くことが起きていました。
「ねこてんしになったノア空の世界の冒険 第5章」に続きます。
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