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#U-NEXTのホラー映画感想『フロム・ダスク・ティル・ドーン3〜西部劇とB級ホラー好きにオススメ〜』

今回ご紹介するのは、UーNEXTのホラー『フロム・ダスク・ティル・ドーン』の第3作目です。

銃を持っているのが盗賊団のリーダー・ジョニー。その右がエスメラルダです。


こちらはメキシコ風の酒場に、ひげを伸ばしたいかついバーテンダー。それに、酒場付きの娼婦がヴァンパイアという設定は「1」を継いでいますが、それ以外はシリーズから独立した作品として、今作のみでも楽しめます。


とくに西部劇好きにはたまらない、さびれた街で起こるトラブルからの銃撃戦に、馬を使ったアクションが豊富に撮影されています。


前半は、悪党どもが幌馬車を襲う西部劇。後半は吸血鬼が登場するB級ホラー作品です。


なんといっても一番の魅力が、カメラワークの巧みさで、派手なアクションをズームアップやときにCG画像(やや古い作品ですので、CG技術はお察しの通りです)を使って、大胆に演出することに長けています。


前作を知らずとも楽しめる作品で、西部劇好きにも、B級ホラー好きにもオススメします(ホラーが嫌いな西部劇好きには、オススメできませんが)。




ストーリーは、伝説のお尋ねものジョニー・マドリッドが絞首刑に処されようとするところから始まり、作家でジャーナリストのアンブローズ・ビアスが牧師夫婦と幌馬車で旅をしているところに、脱走したジョニーたちが襲いかかって、それをさらに処刑人たちが追う、、、という展開です。


悪党の親分ジョニーのヒロイン役で、処刑人の娘であるエスメラルダにも、キーとなる秘密が隠されています(それは観てのお楽しみ)。


今作は、クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲス両監督の共同作品ということもあり、メキシカンな俳優陣を使った、アクション映画として力作に仕上がっています。


『ティルドーン・シリーズ』といえば、派手でけばけばしい酒場の、娼婦とダニー・トレホ(髭ヅラに、顔にヒビが入ったメキシカン・バーテンダー)たちのヴァンパイアが印象的でしたが、悪評だった2作目とは違って、「3」は気合いの入った仕上がりで高評価のようです。


ストーリーは、一応、ヒロイン役のエスメラルダが「1」のヴァンパイアと繋がりがあるところを匂わせてはいますが、そんなことは気にせずとも、予備知識なく楽しめました。


ダニー・トレホは映画『マチェーテ』にも主役で登場するくらい、濃い味のあるおじさんなんですが、今作でも老人ビアスや牧師の前で酒を振る舞う姿がキマッてました。

映画のファッションではありませんが、バーテンダー役のダニー・トレホが渋かったです。


ビアスはちょいワルな、やんちゃおじいちゃんですね。夫婦で登場する牧師は、やや信仰心に欠けた信徒なので、あとでポッキリと心が折られちゃいます。


グロデスクなシーンは、古いCGで表現されてあるので、そこまで気にはなりませんでした。ヴァンパイアは人にも化けられますが、本来はコウモリの姿なんですね。そこも前作を踏襲した演出のようで。


個人的に楽しかったのは、前半の西部劇シーン。強盗たちが馬に乗って、幌馬車を襲うアクションシーンは、迫力満点です。


西部劇好きにも、そしてどちらかと言えば、B級ホラー好きにオススメな作品でしたね。

処刑人の娘エスメラルダの正体がじつは……。








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