朝、全身に力が入らなくてそれでも頑張って立ったらごつん、がつんとぶつかりまくって、まっすぐ立っていられない。 左右の壁に引き寄せられるようだ。 私は被検体aと成り果てた……。 なので午前中はデイケアを休み、ヴヴヴと苦しみながら布団によこたわっていた。 午後になっても具合は悪かったけど、さすがに丸一日休むのはな~と思って行くことにした。 家の庭のあじさいがしぼんできていて、季節がかわるんだなと思った。 季節、私を置いていかないでくれ。 しらぬまに梅雨がきて、気づい
スマホの指紋認証、三回に一回は認証されない。 六、七年は一緒に時を過ごしたじゃないか。 それを指一本で遮断するなんて、ひどい。かなしいよ、ぼくは。 君と仲良くなるにはなにをしたらいいんだ。 おはよう、おやすみをちゃんと心をこめて言うこと? それとも、的確な温度のミルクティーを茶葉から錬成して一緒に飲むこと? そしたらスコーンも焼かなければならないね。 薄くバターをぬって、これまた薄いきゅうりをはさんだサンドイッチも必要かな。 ぼくは君と仲良くなりたいよ。 君
友達の家に泊まる。しかも2泊だし。 最初はティッシュ一枚をもらうのにも緊張したのに、今は実家感覚でよく出没するやつになってしまった。 「真子 出没注意!」の標識を玄関に出してもらったほうがいいかも。 夜はレトルトのマーボー茄子はるさめを友達と一緒に作った。 きゅうりが大量にあったので、きゅうりも入れる。 きゅうりの炒め物が美味しいことは知っていたので、ややひるんでいる友達に、もーまんたい、と伝えた。 あとは太くてしゃきっとした小松菜も入れた。 栄養の正解を叩き出
友達家族とパンを作った。 長いベンチタイム。 私も休みたい。 地球を閉じたい。 宇宙人バリアをはって、地球上のいきものだけで生きていく。 かわってないように見えて、少しだけかわるかもしれない。 地球外生命体を信じているひとはよけいに影を追い続けるだろう。 流れ星は見えなくなり、おとぎ話としてかたられるようになる。 そのかわりビル群の光が強くなるだろう。 地球は亀の分厚いこうらでおおわれ、隕石からも守られる。 亀はのそ、のそりと歩いていく。 土星にこびりつ
二十二時半、やっと山形に帰ってきた。 この前できたジョリーパスタへ夫と行ってみる。 パスタだけじゃなくて、ピザもあった。 「ピザも頼もう。ミニサイズのピザにドリンクバーついてるセットだとお得だよ」 夫にそう言われ、クワトロフォルマッジを選ぶ。 パスタはカルボナーラにした。 お腹に優しそうだったから。 ピザは、ぱりっぱりに薄くて小さくて、これは二切食べれた。 チーズとはちみつの組み合わせを考えた人、すごいよな。 チーベル賞(チーズノーベル賞)をあげたい。
夫に「仙台湯処サンピアの湯」につれていってもらう。 で、でかい。 「でかい温泉みたいなやつ」とだけきかされていたが、思っていたよりもでっかくて驚く。 「チュニックか、ワンピース、どちらがいいですか」 受付の人に言われ、えっ、となる。 チュニックってどんなんだっけと思っているうちに、サイズ表を見せられる。 なるほど、サイズも…………バチン、しゅうぅ…………。 私の脳の限界。 サイズ表には身長とか「女性サイズのこれなら○○サイズ」みたいなことが書いてあってなお
デイケアでサッカーをした。 後半、私だけ抜けて見学をした。 どうしてみんなができていることを私はできないんだろう。 帰る前のモップがけの時まで、ずっと考えていた。 スポーツをしている時、自然と「しにたい」と言ってしまう。 できない。 できない。 私は一生無理。 だから、メリーゴーランドの調節をする仕事に就きたい。 「回る」を真剣に見て、地球に立っている自分に意識を集中させたら、スポーツなんてどうでもよくなる。 地球は大きい。 宇宙はもっと広い。 ぼくら
自転車をこぐ。 十八時。 「物価高騰対応重点支援給付金」の書類を出すために。 長すぎるね、名前。 要は「金ねえ奴らに金配るからもっと経済まわしてくれや」ってことだと思う。 よく「お役所がよう!」と言って市役所とか県庁を批判する市民の人がいるけど、市役所と県庁で働いてる人の大半は、怒ってたり嫌っているあなたと同じ市民なので、そんなに毛嫌いしないでほしい。 ね、みんな同じ市民なんだよ。 そんなこんなで(?)お金がもらえるならもらっておこうと父に手伝ってもらいながら書
畑のマリーゴールドが一番いきいきしとる。 どこからとんできたのかわからないマリー。 マリーへ。 じゃがいもと領地争いをするのはやめてください。 あと、いんげん豆が、あなたのおかげで光が遮られて枯れかけています。 でもあなたがいることがとても美しいから。 抜くことはしません。 どうか、ほどほどにお元気で。
頑張ってたべようとしても気持ち悪くなる。 胃があるんだなあ、と思う。 入院は嫌だなあと思うのに、体に力が入らない。立てない。家事できない。 まずは飯を食え、と友から言われた。 だから、そうしようとしたけれど、一口、二口食べると、「これ以上食べたら吐くぞ!」と頭の中の神様が言う。 もう嫌だ。1日の大半は探し物をしているし。 光のある方へは行けないのだろうか。 老後が恐ろしい。 今はもっと辛くて悲しい。 最近、祖父の遺品の一眼レフで写真を撮る練習をしている。
うつで起き上がれない。 友達んちでなってるから最悪だ。 この文も、手探りでスマホを見つけ、書いている。 今わかったライフハックなのだが、横になったまま文字を打とうとすると、右目と左目で重なってゲロるので、ウインクしよう。 するとどうでしょう! 文字が重なりません! 以上、ライフハックでした。 うーん、吐きそう。たすけて。 透明なクソ重い壁で上から押しつぶされているみたいだ。 腕も脚も重たくて持ち上げられない。 それに目眩と頭痛。マジゲボりそう。 この壁が
ずっと好きなバンドの人が今年の一月に亡くなっていた。 その人は、病気を理由に去年脱退をしていた。 私はその人のことが好きだった。 ライブで、誰も傷つけないように気を付けながら話すような、優しい言葉をくれる人だった。 震災のことについても「音楽はなにもできない」とおっしゃっていて、どこまでも優しい人だなと思った。 会場の物販で買ったCDについてきたサインも四人分しかない。 いつか五人分集めるのが希望だった。 どうして死ななきゃならなかったんだろう。 私がかわりに死
花屋さんに行く。 こういう感じで写真を撮りたいんです……と言ったら「あらあらあら」とのりのりで選んでくれた。やさしい。 「今週末なんですけど、実は撮るの初めてで」と言ったらさらにのりのりで、最後は店長まで出てきてくれて、こっちの方がいいかしら、でもこれもよさそうね、とめちゃくちゃ考えてくれた。 人に寄り添うってこういうことだなと思った。 母におすすめされたお店だったのでヤバい店だと疑ってごめんなさい。 すごく親切にしてくれました。 花束用のテープも買いました。
体だる重すぎて、猫のごはんのクリップもとめる力なく、ほふくぜんしんで移動してるからおれの体、クイックルワイパー。
きゅうりをもらった。 「みそつけて食べるとおいしいよ」 ありがとうございますと言ってもらってきて、冷蔵庫へ入れた。 作業をしていたら23時になっていて、きゅうりのことを思い出した。 うちに、みそがないことも。 インスタントみそしる(減塩)のみそを、やぁっ! とつけてばりんぼりん。 なんかもろみみそみたいな風味がする。 なんだ、全然大丈夫だ。 今日、人前で泣いたら背中をさすってくれた人がいた。 意外と大丈夫なのかもしれない。 呼吸も。歩いていくことも。
「この世は、金、暴力、セックス」 友達が言ってた。