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孤独なグルメ『岐阜県羽島らーめん店の唐揚げ』

この頃、岐阜まで車を走らせる仕事が増えた。

めちゃくちゃに美味しい案件ではないが、小難しい内容でもないのでありがたい。

いつもは終わればトンボ返りだけど、昨日彼女が電話で岐阜へ行くならあそこの唐揚げよねと言ってたので口の中が唐揚げを呼んでいる。

時計は午前11時。あそこで決まりだ。

たまにしか走らない道なので経路は覚えきれていない。岐阜羽島インターを降りて5分程でカーナビが示す目的地に到着。

お昼前なのでお客さんもまばら、店内に入るとテーブル席に案内された。

定番のネギらーめんと唐揚げ1ピースを注文する。

スマホニュースをひととおりチェックしたころに食事が運ばれてきた。

ラーメンは醤油辛くなくクセがないのにコクのあるスープ。ストレート麺にもしっかり絡んでいる。

ほとんどのお客さんはこのラーメンを求めてき訪れてるはずだが、今日は何と言っても唐揚げだ。

子供の頃、母親が鳥料理が嫌いなのかわからないが唐揚げが食卓に出てきたことがない。そのためか一人外食に行くようになっても唐揚げを注文することはほとんどなかった。この店の唐揚げも彼女の薦めがなかったら多分注文していない。

お皿には大きなもも肉一枚くらいの唐揚げが四つ分にカットされている。その横には一口サイズにカットされたキャベツ、併せて味付け用マヨネーズと唐揚げ用塩コショウが食べるには十分なほど添えられている。

マヨラーは素で味わうことなく、迷わずマヨネーズをつけて頬張る。

なんだ、この唐揚げは!

衣はカリッとクリスピー、でも中はめちゃくちゃに柔らかく温かい肉汁もジュワー。こんな三重奏を重ねる唐揚げは食べたことない。

次に塩コショウをつけると更にジューシーさが増す。順番がおかしいのはわかっているけど次はプレーンで。

うん、そのままで十分美味し。

ラーメンも美味しいのだけど、それを味わうより唐揚げでフィニッシュしたいがために一気に食べ終えた。

唐揚げ最後の一切れをマヨネーズと塩コショウにつけ一口、また鳥の脂の甘味に酔いしれる。

残ったキャベツにマヨネーズをつけて、口中の興奮を冷ます。

唐揚げだけを追加したい気持ちもあったが、ここは欲張ってはいけない。

支払を終え、車に乗り込みふとサイドメニューを頼んでライスなしって初めてだな。

そんなことを思いながらギアをドライブに入れた。

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