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人生100年時代|加齢による衰えと学び直しを考える

人生100年時代と言われている。

リンダ・グラットンさんのLIFE SHIFT を皮切りに、寿命が100年となる事を前提にした人生戦略に関して議論されていたり、関連書籍が発行されるなど一大関心事となっている。

私も大変気になる話として、注目しているところだ。確かにこれまでの常識をアップデートしなければならないだろうし、娘達のためにも知ってた方がいいだろう。

「ライフシフト」という言葉が意味しているのは、長寿化の進行により、これまでの教育→仕事→引退の「3ステージ人生」から、人生の節々で多様な選択を可能にする「マルチステージ人生」へ、生き方を変えるということです。

一般社団法人 日本ライフシフト協会より

■学び直しは可能なのか

マルチステージ人生の中には、仕事をしつつも、知識のアップデートのために学び直しを行い、ジャンルを変える事があっても長く勤める事が必要などと提唱されている。

しかしながら、個人差もあるようだが、年齢と共に知力が劣ってくる、もしくはピーク能力に違いがあるようだ。

私自身、記憶力には困らない程度に自信があったはずなのに、アラフォーの現在、上手く立ち回らない事が増えつつあると感じている。大事な事柄をすっぽかしそうになったり、学校園からのお願い事項に、期日までに対応できなかったり。ミスが増えたり。20代のメンバーの知力の高さに目を見張る。

「あるある」で片づけられるのであろうか?
タスクが多すぎるのか?
タスクの量については、子供がいなかった生活の時に比べると雲泥の差であるのは確かだ。しかし、本当にそれが主要因なのだろうか?

もはや認めざるを得ない。体力も知力も明らかに低下しているのだ。
それは年齢的に妥当な範囲なのかもしれないし、一般的な範囲より進行しているのかもしれない。また、内的要因、外的要因と複雑に絡んでいるのであろう。

40代以降になると、新たな知識を多量にインプットする事は難しいのではないだろうか。

■スポーツ選手の引退年齢、仕事人生の引退年齢

スポーツ選手の場合、10代が活躍のピークとなるようなスポーツも存在し、40代まで現役で活躍しているスポーツ選手は少ない。40代以降、老眼が進む人も増えて来る。
体力のピークは、100年時代の中でも若い時に訪れるであろう。

「45歳定年制」は、会社は終身雇用を守り切れないといったメッセージ等も含まれているようであるが、寿命が長くなる事に備えると、長く働き続ける事が望ましい。もし、「45歳定年→新たな再出発」となった時に、新しい環境での適応や、学び直しがすんなりいくようには思えない。

■日々新たな知識をアップデートし、学び続ける事が大事

加齢による知力の衰えに悲嘆せずに、学び直しをする方法の一つは、「常に」学び直しを行う意識を持ち、知識をアップデートすることであろう。

技術職の私は、論文・特許などから最新の技術に触れ(≒インプット)、実際に仕事の中で活用(≒アウトプット)するなど、常に学び直しをする機会には恵まれている。

一方で、人々の関心や興味、流行、技術もピークを迎え、いつか衰退する。
人数を増やし、社運を賭けたプロジェクトであっても、いつかは終わりを迎える。
いくらアップデートした知識があっても、ニーズがなくなる可能性があるのだ。

■複数の収入手段と無形資産に注目

副業などで、別の収入手段を持っておくと、本業・副業いずれかのニーズを失ったとしても大きな問題にならないかもしれない。
(副業できる能力と時間と機会に恵まれていればいいのだが)
私は少しずつ投資を行っているも、リスクは高い。

リンダ・グラットンさんは、お金に換算できない「無形の資産(家族や友人関係、知識、健康)」に光を当てていく事が重要とおっしゃっている。

健康を維持し、知識のアップデートを続け、家族、友人を大事に過ごせば、「機会」に恵まれる可能性があるということであろうか。

であれば、「副業」といった収入につながる活動だけでなくとも、「趣味」や「社会活動」も含めたサードプレイスなどの第2軸、第3軸を育てていく。それが今できる事という事なのかもしれない。

いずれにしても、万全の体制を整える事は難しく、漠然とした不安を感じる。上り坂も下り坂も、マサカも、楽しむ気持ちの余裕を持っていたいところだ。

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