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こどもの本棚:アフリカの昔話で大笑い「ふしぎなボジャビのき」

子どもってどういう基準で本棚から本を選んでくるんだろう?子どもと一緒に遊ぶのが苦手な私ですが、寝る前の絵本だけは読むと決めています。
先日100冊を超えた我が家の絵本棚、それに加えて図書館で借りてきた本もあり、その中から子ども自身が毎晩「これ読んで」と選んで持ってきます。

自分が子どもだった時どんな風に読む本を決めていたか、何も思い出せません・・・。辻村深月さんが書いた小説を読むと、子どもの頃のことをそうだったそうだった、私もこんな風だったと鮮やかに思い出せるのに。

数ヶ月前のブームの後、しばらく放置され、今週また再ブームがやってきたのがこの本。

「ふしぎなボジャビのき アフリカのむかしばなし」 光村教育図書
著者 ダイアン・ホフマイアー (再話),ピート・フロブラー (絵),さくま ゆみこ (訳)

舞台は乾いた風がふくアフリカの平原。日照りが続き、地面はカラカラ。食べるものを探し続けた動物たちが、やっと見つけた一本の木。
その木には甘い香りを放つみずみずしい木の実がたくさんなっていますが、根っこには大きなヘビがいて、動物たちは実をとることができません。

どいてほしけりゃこの木の名前を言ってごらん、とヘビに言われた動物たち。木の名前を知っているのは遠いサバンナにいるライオンだけ。像や猿やしまうまが、それぞれ名前を聞きに行くのですが、みんな帰ってくる頃には名前を忘れてしまっていて・・・・というお話。

出かける前は自信満々、意気揚々で「こんなミッション余裕余裕!」というノリの動物たちが、帰ってきて「それで、木の名前は?」と聞かれると思い出せずに間違った名前を言います。
そこで毎回長男が爆笑します。響きが面白いのか、余裕綽々だった動物たちの滑稽な様が面白いのか。

楽しいことがあった時の笑い方とはまた違う、怪しいきのこでも食べたのか?というくらい、おかしくてしょうがない!という感じで体をまっすぐに保つことすらできずに、笑っています。

もしかするとどうしようもないダジャレに笑うタイプかもしれない・・・。

最後にライオンの元に行く動物は、忘れないように木の名前を歌にして帰ってくるのですが、その歌を即興で歌うのも好きなようです。今夜は私の母がこの本を読み聞かせしてくれていたのですが、歌部分はミュージカル調になっていました。

可愛いというよりも、どこかシュールに見える動物たちの絵。これも見所の一つです。おそらく水彩で描かれているのですが、複数の色の濃淡で表現される動物たちが美しい。毛皮や羽毛はのっぺりと単調ではないよね、ムラがあるって美しいよねと感じます。

著者の部分に(再話)と表記がある通り、このお話はアフリカで語り継がれてきた昔話を絵本にしたものです。アフリカの昔話を2020年の日本で読んでいるということは、逆のことも起きているのかもしれません。

もしあるとしたら、なんでしょう?
ウサギとカメあたりかな。

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