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理想のお葬式のこと

お葬式、というものにここ何年も参列したことがない。亡くなったことを後からご連絡いただいたりとか、体調的にどうしても足を運べなかったりだとか。だから、大体は後追いで故人にご挨拶に行くことが多い。

今日ふとある曲を聴きながら、唐突にこう思った。

あ、この曲、私のお葬式で流してほしいな。

葬儀の折に曲を流すのは珍しくもないようで、流したい曲ランキングなんかも出ている。この調査だと、1位は中島みゆきの「時代」。確かに葬儀で流れたら、ただ悲しみに暮れるだけではなく、それを受け止められそうな気がする。

私だったらこの曲がいいなと思ったのは、ミュージカル映画『Dreamgirls』の劇中歌、『Hard to say Goodbye』。物語の終盤で登場人物たちがステージで歌い上げる曲だ。タイトルを意訳するなら「さよならを言うのはつらいけれど」だろうか。歌詞自体は物悲しいのだが、曲調は明るく前向きな気持ちになれる。

あとは、Kの『Bye My Friends』。これも別れをテーマにしていて切ないのだけれど、懐かしさと力強さを感じる曲だ。10代の頃聞いていたこの曲の歌詞が私はとてもすきだ。

さよならは 僕らが 出会えたことの証だね
いつの日か 今日の日を 思い出しているのかな

自分が死んだら。湿っぽくなるのはいやだ。「なんだかんだ楽しく生きてた人だったね」「会えてよかったな」。そんな風に明るく思ってもらいたいし、明るく死にたい。お葬式のカタチがもっと自由になったらいい。


ありがとうございます。いつかの帰り道に花束かポストカードでも買って帰りたいと思います。