その子どもにとって最適な教育方法を導き出す。(子ども食堂・居場所日記第7弾!)
こんにちは!
こむらどのnoteを読んでくださり、ありがとうございます♪
こむらどはこの日本社会に長く存在してきた子どもの貧困や教育格差という社会課題に対して、若者が自分の心と体を動かし、アクションを起こしていく団体です。
主に大学生が主体で活動しています。
こむらどメンバーは、3つの子ども食堂・居場所施設へお手伝いに行き、日々子どもたちと共に遊んだりご飯を食べたり勉強したりしています。
今回はそんなこむらどメンバーたちの子ども食堂や居場所施設での様子、感想を皆さんにお届けする第7弾!
ゆったりゆっくり読んでください(^^)
2023年5月24日 子ども食堂・居場所日記Part34
「どこまで私たちが注意するべきなのか。」
こんにちは!こむらどのりのです!
初めてお邪魔したのですが、この前行った別の子ども食堂とは全然違う雰囲気で驚きました!
みんな走り回ったりダルマさんが転んだをして大盛り上がりで見ていて元気をもらいました😄
今日のご飯はキーマカレーとマッシュポテトで、とても美味しかったです!本当に楽しそうな子どもたちでしたが、狭い中で走り回っていたので、少し危なく感じる場面もあり、どこまで私たちが注意するべきなのか、だったり、子どもたちが居場所に対してどこまで遠慮するべきなのかも難しいなと感じました。
そんな中でももさん(こむらどのメンバー)がしっかり注意していて、子どもたちもちゃんと反省しながら楽しんでいたので、「これはダメなんだよ」というももさんの注意の仕方を見習いたいと思いました!
皆さんお疲れ様でした!
2023年6月5日 子ども食堂・居場所日記Part35
「日本語の勉強をどのように教えたら良いのか…」
今回、学習支援に初めて参加しました、みさきです。
私は小学2年生の男の子と中学3年生の女の子を担当しました。
小学2年生の男の子は繰り下がる引き算の筆算とそうではない筆算の違いがわからず、すべて繰り下げてしまっていたので、図を使って説明したところ、最後はすべて自分の力で解けていたのでうれしかったです!
また、中学3年生の女の子は負の数の計算に苦戦しており、そこに分数や小数が絡んでくると余計にややこしくなるようで1問1問丁寧に2人で解いていきました。
その後、日本語の勉強と題して中学校での生活についてたくさんお話しました。
参加してみて、日本語の勉強をどのように教えたら良いのかわからず、なんとなくで教えてしまったので、次回参加する際は格助詞や敬語の正しい使い方を丁寧に教えたいです。
ありがとうございました!
2023年6月12日 子ども食堂・居場所日記Part36
「なるべく理解しやすいように、工夫しながら。」
今回初めて参加させていただきました、はるかです。
私はネパール出身のLくんと漢字の練習をし、その後Uくんと数学の勉強をしました。
Lくんとの漢字練習では、書き順をどこまで細かく正せば良いかがわかりませんでした。
あまり細かく教えて難しく感じさせてしまうのは良くないと思い、明らかに書きにくそうにしているところやバランスが取れていないところの書き順を中心に教えました。
また、熟語の持つ微妙なニュアンスを教えるのも難しかったです。なるべくイメージしやすい英単語に訳して教えたら、相槌を打ちながら理解してくれていたので、やり方としては良かったのかなと思います。
Uくんとの数学の勉強では、文字に対する苦手意識を減らせるように、噛み砕いて説明することを心がけました。
概念というよりも、どのように計算すれば良いかを中心に教えました。時々、手が止まってしまったり符合ミスをすることもありましたが、最後の方は一人ですらすら解けていました👏
初めて会った私を前にして最初は緊張していたみたいでしたが、次第に声に出して答えてくれたり、頷いたりしてくれるようになり嬉しかったです。
今日教えた子以外の子供達の名前も覚えて、仲良くなりたいと思いました。
まだまだ手探りの状態ですがこれからよろしくお願いします!!
2023年6月17日 子ども食堂・居場所日記Part37
「教えるだけではなく、教材の作成のヒントを。」
あこです!
今回は統括のボランティアの方と2人体制でした!
子どもも2人だったので、しっかりと勉強を見ることができました。
統括のボランティアの方と話す中で、公文のように似たような問題を何問も何問も並べてあるような参考書があれば学習支援の場所ではすごく役立つだろうなという話がありました。
将来の見通しが弱く計画を立てることが苦手な子達が、これを全部解けば完璧!になるようなプリント集があれば非常に役立つだろう、とのことでした。
学習支援をしていく団体として、そういう教材のようなものを開発してみるのも面白いのかもしれないと感じました😄
以上、あこでした!
2023年6月19日 子ども食堂・居場所日記Part38
「学ぶことが多かった1日。」
今日初めて学習支援に参加させていただきました、いどうです!
17:30ごろに到着したので、まず18時までの30分ほどは小学生の漢字カルタに混ぜてもらいました。
小学生2名(途中で3名に)を含め、他の大学生ボランティアの方4名でカルタの取り合いをしたのですが、有利な大学生はハンデということで事前に3周回ったりスクワットしたりするルールなどがあり、漢字勉強をしながら、最初から参加されていた方はものすごい運動量になっていました、笑。
18時からはネパールから来た高校生のL君の数学の学習支援をしました。
まず数Aの教科書にある約数の問題を解きました。
1〜100の自然数の中に4の倍数または6の倍数はいくつあるか、といったような問題です。
L君は問題文の漢字には全てルビを振ってもらっていて、数学用語もわかるものとわからないものがあり、特に長いもの(素因数分解とか)は学校でやったけど忘れてしまったものも散見されました。
その後は数1の一次不等式のプリントを一緒に解きました。
移項やマイナスの計算はできていましたが分数を苦手そうにしていました。
それでも今日も学校に残って先生に数学を習ってきたということで、来週の定期試験に向けて頑張っていました。
最後の15分ほどは部活や委員会の話を楽しそうにしてくれて、聞いている方も楽しかったです!
最後にボランティア全体で反省会をしましたが、他の方々がとても詳しく子どもの様子や提案をされていて自分も学ぶことが多かったです。
スケジュールの都合でなかなか学習支援に行けないのですか、とても楽しく貴重な経験になりました。ありがとうございました!
2023年6月21日 子ども食堂・居場所日記Part39
「絵描く遊びのワークショップ、開催!」
まいかです!
今日は子ども食堂に行ってきました。
主に午前中にあゆむくん(こむらどメンバー)が食材調理をしてくれていました。
その後私とえり(こむらどメンバー)が加わりお弁当容器の用意と詰め作業、さらにこうたくんとあおいくんも加わり、手分けしてお弁当の用意をしました。
メニューはテイクアウトとイートイン分含め約100食程のハヤシライスでした🍛
カレー、ハヤシライス類の日はこどもたちがよくおかわりしてくれます。
イートイン利用人数が20名ほどとここ最近で一番こどもたちが多く賑やかでした!
本日は親御さんと来ているところが一組で、ほとんどこどもたちでしたが、学年ごとや遊びごとでそれぞれに落ち着いて過ごせていたと思います。
二年生の男の子たちは体を動かしたいときや広間だと狭い時が結構あるので人手があるときは大人がついて外遊び提案して遊ばせてあげても良いのではないかと思いました。
利用人数が多く年齢幅も広かったためkomurado、他団体含めボランティアスタッフの人手が十分にあって本当に幸いでした。
未就学の男の子をお二人連れたお母さんが見えていたのですが、お子さん二人の元気さも全体で受け止めてケアできていたように思います。
ただ、お母さんが安心して過ごせるようもう少しコミュニケーションを取ることができたかもしれません。すこし反省点です。
親のお迎えのタイミングや外遊びの時に外でも子どもたちだけになりそうな時もあったので、来ている子がどこにいるかの把握と安否確認意識していきたいと思いました。
また、タイミングによって向いていない遊びや、全体を見て危なさそうなことや過ごしづらそうな人達がいたら(スペースに限りがあるので)見て交通整理や声掛けしていけたら良いなと思いました。
でも今日は大きな喧嘩も怪我も泣く子もなく、大人数のわりにつつがなく過ごせたかと思います。ただ終わりの時間が少しおしてしまっていたので片付けや帰りの時間の声掛けや促しも気にかけて行っていきたいと思いました。
それから、今日は個人的に私が画材を持参して絵描く遊びのワークショップをしていたのですが、何人かの子が参加して集中して長時間取り組んでくれていたので、スペースの活動量(エネルギー量)少し抑えられた気がします。1グループでは動き回らない遊び取り入れてるとちょうどいい感じがしました。
もしこどもたちと共有できそうな遊びやワークがあればこれから持ち込むのも良いのかなと思いました!
以上、まいかでした!
2023年6月26日 子ども食堂・居場所日記Part40
「教える側の私たちが適切に範囲を規定することの大切さ。」
りおです!
今日は学習支援。小学生の部では小4のJちゃんの漢字と算数を見ました。
学校の宿題は都道府県名をひらがな→漢字に直す問題でしたが、覚えていないため漢字を書き写していました。
都道府県の漢字はかなり綺麗に書けていました👏
その後は前回の漢字プリントの復習ということで、「大雨」「上下」などの熟語の読み方を確認しました。
例えば「大」という漢字は「大雨」の場合は「おお」と読みますが、「大王」の場合は「だい」と読むように、同じ漢字でも読み方が複数ありますよね。
それを日本語を母語とする私たちは考えずに読めるけれども、そうではない人たちは読めない(読みにくい)。
私は複雑な日本語を母語としていることに誇りを持っているけれど、日本以外にルーツのある子どもたちに日本語を教えるときには、その複雑さゆえに漢字を覚えてもらうことに後ろめたさみたいなものを感じたりします。
「大雨」とか「大王」とか読めなくても日常生活生きていけるよね、「上下」を読めなくても「上と下」と表現すれば十分じゃん、とか思ったりしました。
何をどこまで教えるか、教える側の私たちが適切に範囲を規定することの大切さ。
算数では三角形の角度を求める問題をやりました。
三角形の角の和が180°であることと三角形の2つの角度を使って、残りの角度を求める問題です。
まずはJちゃんに「直角」という言葉を教えて、角度を求める計算を一緒にやりましたが、何度同じ問題をやっても1人で解こうとすることはなく毎回「これは?(どうやって解くの?)」と訊いてきていたので、自分で考えて解いてもらうにはどうしたらいいか苦戦しました。
今後も似たような問題を解き続けることで1人で解けるようになってくれたらいいなと思います。
中学生の部では高1のSちゃんの漢字をみました。
来週テストがあり、先生の配慮で29点満点の漢字テストで満点を取ると、100点満点のテストの99点とみなしてくれるそうで、張り切って取り組んでいました。
教科書の本文に出ている熟語から出題されるため、マス目のノートに大きく書いて練習をしていました。
Sちゃんは特に字が綺麗で、褒めると「そうですね、字が綺麗だから高校に入れたんだと思います」と言ってました😁
ときどき線が一本抜けていたり、まっすぐ書くべきところを払って書いていたりすることがあったので、そこをチェックして伝えました。
振り返りミーティングではネパールの子どもたちが母語のネパール語で話しているときに、ネパール語が分からない私たちボランティア・スタッフはどう対応したらいいのかという話が出ました。
ボランティアの学生の1人は、「何話してるの?」と自分から訊くと言っていましたが、私は訊かずネパール語で話しているのを見守っているという話をしました。
どちらの対応も間違っていなくて、その人や状況によって変わるものだと思いますが、少なくとも彼らの話に「関心あるよ」という姿勢を示すことが大事なのではないかという結論になりました。
ネパール語が分からないから聞かない、ではなくて分からないけど話してることに興味はあるよというまなざしがあるといいよね、と自分の中では納得できるお話しを聞くことができました。
また再来週参加します、ありがとうございました🙌
以上、今月の活動報告でした!!
こむらどメンバーは子どもたちと接する度に「どこまで注意するべきなのか」「どこまで教えるべきなのか」など、”正解が一つではない問題”に直面している様子が見受けられました。
狭い中で走り回ると怪我をする危険性があるが、子どもたちの居場所であるからなるべく全力で遊んでほしい。ではどの程度で注意するべきなのか。
「怪我をする危険性が高いから静かに遊ぼうね。」と声をかけるのか、それとも声をかけずに怪我を引き起こしそうな所(机の角や人の通りが多い所など)に大人を配置してできる限り全力で遊ばせるのか。
外国にルーツのある子どもに対して書き順まで教える必要性はどこまであるのか。
小学校段階では、学習指導要領において、書写の指導の際に、「点画の長短や方向、接し方や交わり方などに注意して、筆順に従って文字を正しく書くこと」と定められています。
一方、文部省の『筆順指導の手引』の“まえがき”に「筆順には、正しい筆順も無く、誤った筆順も無い」とあります。
いずれにせよ、文科省としては「将来の社会生活における円滑な漢字運用の能力を身に付ける(引用:学校教育における漢字指導の在り方について)」ことを目標にしているので、どちらも正解とも不正解とも言えないですよね。
書き順を重視しすぎて子どもたちのやる気を損ねて結局漢字を覚えることを辞めてしまっては本末転倒と考えるか、やはり書き順を含めてしっかりと覚えさせるか。悩むところです。
こむらどメンバーは”正解が一つではない問題”に対して、周りのスタッフと共に意見交換を通して試行錯誤し、子どもたちにより良い教育を届けようと頑張っています。
私は教育に正解はないと思っています。
「この教育をすれば必ずこの子は幸せになる」なんてことはないですから。
しかし、だからと言って何でも好き勝手やっていいという訳ではないと思います。
重要なのは「正解を導き出す」ことではなく、自分を含む周りのボランティアスタッフやNPOスタッフ、教師などと連携して「その子どもにとって最適な教育方法を導き出す」ことであると私は考えています。
学生は教育のプロではありませんが、子どもたちの年齢に近いからこそわかることもたくさんあると思います。
「学生だからできること」を積極的に見つけると同時に、専門性の高くわからないことは教育業界に長く携わっているスタッフの力を借りながら、チームで子どもたちを見守っていく姿勢が大切だと思いました。
次回の活動日記もお楽しみに〜🙌
もしお時間あればこむらどの他の記事も見ていってくださいね〜!
また!
(筆者:とや)
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