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映画・ドラマレビュー

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2021年10月の記事一覧

韓国映画「タクシー運転手 約束は海を越えて」

韓国映画「タクシー運転手 約束は海を越えて」

1980年韓国。タクシー運転手のキム・マンソプは幼い娘との二人暮らし。生活は苦しく、大家からの風当たりも強い。ある日、マンソプは他の運転手がドイツ人記者をソウルから光州まで乗せていく話を耳にする。報酬の高さに目をつけたマンソプは、機転を利かせてその仕事を横取りする。ドイツ人記者を乗せ、ご満悦のマンソプだが二人は言葉が通じない。奇妙なやり取りを重ねながら二人は光州へ向かうが、現地へ着くとそこには殺伐

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韓国映画「金子文子と朴烈」感想文

韓国映画「金子文子と朴烈」感想文

大正末期。二十歳のアナーキスト金子文子は、ある雑誌に掲載されていた「犬ころ」という詩に感銘を受ける。
作者は、朴烈という朝鮮から来た青年だった。
文子は朴烈を訪ね、自分もアナーキストであることを告げ、同居を提案する。
「犬ころ」を読んで朴烈を訪ねてきた女は文子で8人目だった。
朴烈はつれなくするが、朝鮮人差別をする日本人に向かって本気で怒り暴れる文子を見て、心惹かれていく。
同居を開始してしばらく

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私の好きな伊丹十三映画

私の好きな伊丹十三映画

出会いは「タンポポ」。

私が中学生の時に父が単身赴任したのですが、数年後、そこを撤収した時に持って帰ってきたビデオが「タンポポ」でした。
所有者である父より姉と私がハマっちゃって。
今でも台詞を使って話すことがあります。「何かを軽いものを〜」みたいな。

時は、バブル。グルメブーム。
極めているのか嘲笑しているのか何とも軽妙洒脱。こんな映画他で見たことありません。

「お葬式」

テレビで観たよ

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韓国映画「白夜行 白い闇の中を歩く」感想文

韓国映画「白夜行 白い闇の中を歩く」感想文

元・質屋の従業員である男性が殺害された。若手刑事は捜査を進める過程で、14年前のある事件との繋がりを見つける。
彼は、その担当刑事に連絡を取ったあと、すぐに姿を消してしまう。
当時の担当刑事は、14年前の事件の関係者である男女を追い始める。
当時、少女だった女性は実業家兼教師として活躍しているのだが、少年の行方はわからない。ただ、少女の人生には常に不審な犯罪がついてまわっているのだった。

東野圭

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