日記と芸術のはざまで
ずっと、日記はプライベートなものだと思っていた。固有名詞はバンバン出てくるし、読み返すと恥ずかしくて死んじゃいそうな自分の心の叫びもどんどん書いている。とてもじゃないけれど、人様に見せられるような代物ではない。
でも残しておきたかった。それは自分の分身のようなものだった。いつだったか、杏ちゃんの本を読んだ時に「残しておかないとなかったことになる。それはとても悲しいことだ」と書いてあって、本当にその通りだと思った。私のことは、私が残してあげないとなかったことになってしまう。だ