ずっと抱えていた東大コンプレックスを最近払拭できてきました。
こんにちは、小松優衣です。
東大を今年3月に卒業し、今ベンチャーで新卒1年目です。
実は私、自分が「東大生である」ということに、かなりコンプレックスを感じていました。
最近それを払拭できてきたので、それについて今回はお話しします。
(※ちょっと長めの文章になります)
東大コンプレックスが生まれた経緯
私は山形という田舎から上京して東大に入学して、
初めて東大の世間のイメージをリアルに知りました。
「イカ東」(=いかにも東大生っぽい、という意味で、自虐的な意味合いもしくは悪口的な意味合いで使われることが多い)という単語も、入学してから知りましたし、
高校生の大学進学の支援をするサークル活動もやっていたのですが、その企画中に高校生に
「円周率全部言ってよ。東大生なんだから全部言えるでしょ」
なんて言われたり…
私は「小松優衣」である前に、「東大生」として認知されていることに気づきした。
そのうえで、世間のイメージが【東大生=ダサくて天才】
ならば、【私=オシャレでバカ】でいこうと思いいたりました。
そこで、髪の毛を赤やピンクや金やシルバーなど色んな色に染めたり、メイクなどファッションも色々勉強しました。ダイエットもして自分磨きも頑張りました。
難しい単語は使わないようにして、イマドキな言葉でいわゆるギャルっぽく振る舞っていた時期もありました。
↓一時期ドハマりしてた赤髪
そんなことをしていたら東大生は近寄ってこなくなりました(笑)いつの間にか東大で仲のいい友達はほとんどいなくなりました(笑)
東大では”リベラルアーツ”を強調していたり、色んな変わった人がテレビに出ていたりして、「個性が強い」「色んな人がいる」という印象があるかもしれませんが、実際は中高一貫校で小さいころからエリート街道まっしぐら!という人が多いです。
「周りが目指してたから自分も目指した」「親も東大だから」「先生に行けって言われたから」など、そういった理由で東大に来てる人は多かったです。
だから”個性があふれている”というよりは、同じ価値観をもった集団で生きてきた人のほうが多く、私みたいな地方からきてる人は珍しかったです。
「結局自分は高校でも”異端”だったし、東大でも”異端”だ」という思いは常に抱えていたような気がします(高校でもずっと浮いてたので)。
そんなわたしをドン引きした目でみてくる同級生に嫌気がさしていましたし、同じような価値観・同じような服装、見た目の東大生にもうんざりしてしまいました。
いつの間にか自分が東大生であるということにコンプレックスを持ち始めて、「東大生だと思われたくない」という思いが日に日に強くなっていきました。
「東大をやめたい」と考えた日もありました。
英語のサークルで青山学院大学の学生さんと関わる機会があったのですが、みんなキラキラしててオシャレで素敵で、すっごく憧れました。
「青学に行けばよかった。これからでも行きたい。」と思った日もありました。
悩んだ末、結局、
「高校2年間本気で死ぬ気で頑張って入学した大学なんだから、せめて卒業だけしよう」という結論に至りました。
本気で死ぬ気で努力して勝ち取った”東大合格”だったので、
それを無駄にするようなことはできない、と考えたのです。
コンプレックスを抱えたまま、就活へ
そんなこんなで大学3年になり、東大コンプレックスを抱えながら就活を始めました。
私は大手企業は一切受けず、ベンチャー企業のみを志望していました。ベンチャー企業が集まっている”Cheer Career”しか使っておらず、マイナビ・リクナビには一切目を向けませんでした。
ベンチャーしか受けなかった理由は「成長したい」「裁量権がほしい」などという(よくある)気持ちもありましたが、それ以上に「東大生として見られたくない」という想いが強かったからです。
大手企業であれば学歴だけである程度書類選考は通ってしまうし、社員も高学歴が多いはず。それではこれまでの東大の環境と変わらないではないか、と考えたのです。
東大にいて青学が自由で個性的でいいなぁと感じたように、大手企業と比較してベンチャー企業がそんな風にキラキラして見えたのです。
実際にベンチャー就活してみてどうだったか?
「ベンチャーは学歴なんて全然気にしていない」
そう期待して就活していましたが、やっぱりそんなことはありませんでした(学歴社会の側面は根強い!)。
学歴がすべて、ではないですが、学歴はその人を知る指標の1つです。それもかなり大きな指標であるケースが多い。
今ならそれも仕方ないとわかります。働いた経験のない学生を判断するにあたって、その判断基準はあまりにも少ないから。わかりやすく「会社で頑張れそうかどうか」「ある程度の自頭があるかどうか」は「どれくらい勉強を頑張ったか」、つまり”学歴”ではからざるをえないのです。
でも当時はかなり悩みました。
20~30社みても「ここだ!」と思える会社に出会えない。
学歴マウントや学歴コンプレックスをぶつけられたことも(笑)
▼その模様は以前動画にしています(笑)▼
最終的にあるコンサル会社に内定承諾するものの、そこもたった2週間で内定者インターンをやめてしまいました…
理由はいくつかありますが、
自分が「小松優衣」としてではなく「東大生」として扱われていることに気づき、ショックを受けた、という事情も実はありました。
(「小松さん」ではなく「東大生」と呼ばれていた)
それで結局紆余曲折して株式会社ボーダーラインというベンチャー企業に入社を決めました。
働き始めてもなお葛藤。
ボーダーラインでも、正直「東大生である」というポテンシャルを買われたんだろうな、ということは感じていました。
(内定が出る前から)インターン生として仕事をしていたのですが、その中で自分の悩みやもやもやを社長や取締役にぶつけました。そしたら、
「正直それ(東大ブランド)もなくはない。そういうコンプレックスを抱えてるのも分かった。そういう小松さんと一緒に働きたいって思ってるよ」みたいなことを言われた記憶があります。
「東大生ということにコンプレックスを抱えている小松優衣」をそのまま受け止めて、向き合ってくれたのがボーダーラインでした。
ボーダーラインに入社を決めたのは大学4年の7月くらい。
その後、大学4年の残りの期間はほぼ毎日インターンにきていました。
自分が就活で苦しんだ原体験もあり、面接を中心とした既存の就活に代わる新たな就活サービスを作ろうと、【まずワーク】という新規事業を立ち上げました。私はまずワーク事業部のCOOとして活動させてもらいました。
ゼロからの新規事業は本当に大変でした。
知名度がないのでなんとか興味をもってもらうために試行錯誤しないといけません。
そのために結局はまた、「現役東大生である」という、私の学歴ブランドを使うことになりました(『現役東大生がつくった新規事業!』みたいな感じで)。
私はやはりそこでも、もやもやし続けていました。
「あんなに毛嫌いしていた学歴を結局前面に押し出して、なんて情けないんだろう」
と思っていました。と同時に、
「今は仕方なく東大ブランドを使っているけど、もっと力をつけて、実績をつくって、自分自身の社会価値を高めよう。『東大のコマツさん』ではなく、『小松優衣』として認知してもらえるようになろう」
と考えるようにしていました。
衝撃だった、ある日のある人の言葉。
そして、少し前に普段から親しくしていただいている経営者の女性にこんなことを言われました(会社ぐるみで元々仲が良かった方)。
「『東大』って、なんで使っちゃダメなの?
だって東大ってすごいじゃん。
それも優衣ちゃんじゃん。
東大生だってことも、
若いってことも、
女性だってことも、
全部優衣ちゃんの魅力だし、
武器になるでしょ?
全部使ったほうがよくない?」
あっけらかんと当たり前のように話していたのですが、
私はとても衝撃を受けました。
話を聞いて数日たっても数か月たっても今でもとても心に残っています。
「自分のことを認めてもいいんだな」って気づきました。
「そういえば東大に頑張って合格したことも、思ったよりうまくいかないことも、何もかも全部ひっくるめて”自分”なんだ」ということに気づかされました。
そんなことがあって、少しずつ心が軽くなっていきました。
自分の中で深くしみついてしまった東大コンプレックスは完全に抜けきってはいません(東大っぽくないねと言われると嬉しくなる)が、ボーダーラインで働き始めて、その中でそういった経営者の方とお話ししたりして、色んな事がある中で少しずつ自分が変化していることを感じています。
これからも自分の変化に、成長に、敏感に気付けるようにいたいと思っています。
ありのままの自分をもっと素直に受け入れられるように、
素のままの自分を好きになれるように、
とにかく今はがむしゃらに頑張っています。
これからも全部ひっくるめて「私」として「小松優衣」として前に進んでいきたいと思います。
だいぶ長くなってしまいましたがいったんこれで終わりにします。
読んでくださった方、本当にありがとうございました。
ちなみに…
4000字弱かけて書いたことをたった140字でまとめるとこちらになります(笑)▼
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