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『バンビ 森の、ある一生の物語』美しい文章の黙読と音読。受け取るものが違った

文章が美しいと紹介してもらった『バンビ 森の、ある一生の物語 』フェーリクス・ザルテン (著), ハンス・ベルトレ (イラスト), 上田 真而子 (翻訳)(岩波少年文庫)。

森に生まれた子鹿のバンビが、成長する姿がえがかれている。
こどもの頃、ディズニーの絵本で読んだ記憶があるけれど、内容はほとんど覚えていなかった。
この本は、自然の描写やバンビの心理的な成長が丁寧に描かれていて、大人でも充分読みごたえがあり、ものすごくスローに読み進めている。

こんなに美しい文章
音読してみたらどんな感じかな?

今まで、そんなこと考えもしなかったけど
それぐらい、この本のもつリズムを
声に出して読んでみたくなった。

季節がかわり、枝から落ちていく葉っぱが地面に積り
カサッ、コソッと乾いた音をたてる様子。

雨が降れば、その葉っぱも水を含み
重く地面を覆う様子。

ちょうど今、外で雨がふっているので
湿った葉っぱを踏むと、こんな感じかな?

黙読していた時より
バンビが見て、体験している本の世界に
近づいていくような。

声に出すまで
こんな感覚にならなかった。


丁寧に綴られた文章は
ゆっくり一語一語
声に出して読んでいると心地いいもので

速く読むこととは別世界の
ゆっくり読み
時々してみようと思う気持ちになれた。


美しい文章の本として紹介してもらったバンビ。
音にしてみて
心で感じる読書、少し進んだ気がする。

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