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【相手を変えられる?変えられない?】心理学についての心理学

こんな疑問はありませんか?
ある人が、ある人に対してアプローチをした場合、

人(相手)を変えられる? 
人(相手)は変えられない?

本当はどっちなのでしょうか?

【心理学についての心理学】

《2つの例》

①有名な言葉なので聞いたことがある方も多いかもしれませんが、カナダの精神科医、エリック・バーンの言葉です。

①「過去と他人は変えられない。しかし、自分と未来は変えることができる」

カナダの精神科医、エリック・バーン

この場合は相手を変えられないと言っているようです。

ところがあるサイトでこう書かれてます。

②良くある宣伝広告

②「あなたに変容を起こします!!過去は変えられます!!」

とあるキャッチコピー

聞いたことありませんか、このようなキャッチコピー

人(相手)を変えられると言っています。実際にあるのです・・・

矛盾してませんか?

それをNLP心理学で解説してみました。

《なぜこのような矛盾が起きるのか?》

「過去と他人は変えられない。しかし、自分と未来は変えることができる」

この言葉について考えてみました。

この言葉の「過去と他人は変えられない」の部分の、「他人は変えられない」について

ある人が、他の人(相手)を自分の思い通りにしたいという欲求が前提にあり、相手の意思に反して強制的に変えようとしても抵抗が起きるため他人は変えられないといえます。

また、「過去は変えられない」は

過去に起きた出来事そのものは変えられないと考えられます。

また過去を良いも悪いも言ってません。そして過去の意味づけや見方についても言っていないため、過去の出来事そのものだけにフォーカスが当たっていると考えられます。

つまり、「過去に起きた出来事そのものは変えられない」ということになります。

「あなたに変容を起こします!!過去は変えられます!!」は本当か?

こちらはどうでしょう?
できないと思いますか?

どうやら、これもできそうてす。

「あなたに変容を起こします!!」は

ある人にうまくいかなかった出来事があって、その人が変わりたいと望んで頼ってきた時に、その人をサポートする時において他人を変えられるといえます。

実際の例です

・先生のある一言で人生が大きく変わった
・先輩や上司の言葉で救われた
・友達の言葉が目から鱗だった
・親の愛に救われた

このようなことがあるわけですから、誰かが誰かを変えることは日常で起こっているのが事実です。

ですので人を変えることはできるということになります。

「過去は変えられます!!」についても、

つらい過去があった人は、過去の出来事そのものは変えられなくても、つらいという記憶の意味づけは変えることができるのです。

《まとめ》

「過去と他人は変えられない。しかし、自分と未来は変えることができる」

「あなたに変容を起こします!!過去は変えられます!!」

どちらも日常では起こっているのです。

言葉が指している場所が違うだけで、このような矛盾しているように聞こえる表現になってしまうのです。

《言葉のもつ危険性》

ところが、これらの言葉を鵜呑みにして、どちらか一方だけが正しいとなってしまうとどうなるか?

①「過去と他人は変えられない。しかし自分と未来を変えることができる」

これだと人の変化に目を向けられなくなりますね。

実際にあった例です。

相手も自己成長のための何かを学んでいたのですが、
こちら側が相手は変わらない。
変わるのは、自分だけだと決めつけて接していたので、相手の成長や変化をなかなか受け取ることができませんでした。

このようなとき

他人は変えられない =   変わらない

と言う思い込みを無意識に自分自身に作ってしまっている可能性があります。

そして他人は変えらないと決めつけてしまった人は、その人が変わると自分考えが崩れてしまうため、その人が変わらないようにもっていったり、変わらないはずだと言って認めない。これが裏の欲求になりかねないのです。


②「あなたに変容を起こします!!過去は変えられます!!」

こちらも、この考えに縛られてしまうと、変わらない人を受け入れられなくなります。
その人のためにこんなにやっているのに、なんで変わらないんだ!
とか、この人に問題がありすぎて変わろうとしない人だと切り捨ててしまいかねないのです。

①にしても、②しても、どちらか一方の考え方に偏らないで物事を観察するのが良いのかもしれませんね。

《こう考えてみる》

ですので、僕はカウンセリングや、コーチングを行うときクライアントさんに両方の視点を持つように伝えてます。

例えば、人間関係で悩んでいるクライアントさんが、変わろうとしているとき、以前の状態から変わるわけですから、相手も以前の相手と変わっていることが起こっていると考えられます。

つまり、こう考えてみます。

「人を思い通りに変えることはできない、変わるのは自分だけど、相手もたえず成長して、こちらの影響を受けて変わることもある」

「過去の出来事そのものは変わらないけど、過去の出来事の捉え方は変えることができる」

このように考えているとカウンセリングの幅もコーチングの幅も広がり、クライアントさんをより柔軟にすることができるのです。

今回は、よく使われている言葉を取り扱ってみました。

《凝り固まった頭を疑ってみる》

オマケです。

心理学の面白さは、自分の認知がどうなっているかをメタ認知するとさらに幅が広がりますね。

そんなとき、いつでも可能性を広げるためにおすすめなのがこのような方法です。

・過去は変えられる、他人は変えられない
・過去は変えられる、他人も変えられる
・過去は変えられない、他人は変えられる
・過去は変えられない、他人も変えられない

これはノンミラーイメージリバースというNLP心理学のテクニックですが、このように見ることで、一つの考えに固執しないで、それ以外の考えも見ていくことができます。

心理学について、心理学で多方面から考えてみました。

NLP心理セラピスト・アカデミー
代表 淺野高広

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