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ダサいステッカーも、ちょっとしたブランディングになるかもしれない【田舎のお仕事】

どうも、愛媛県東温市の井内地区の地域おこし協力隊をしておりますイワハシです。微妙に肩書きが長くて書くたびに長いな〜とこっそり思ってます。

前に読んだ農業関係の本で、商品を売るにはブランディングだ〜的なことを書いていたので、単純バカな僕はこれはやるしかないでしょう!やるっきゃない!きゃないでしょ!!

っと重すぎる腰を上げ、先週くらいから挑戦してみたのでご報告します。

■売る商品はこれだ

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お米?ではなく手前に生えている木です。ただの木を売るの?あなた正気ですか、詐欺ですか、早く出頭してください!と言う前にちょっとだけ読んでやってくださいや。これはシキミという植物で主に西日本のお墓やお仏壇にお供えする時に使用する植物です。

■詳しくはこちらをどうぞ

僕の暮らしている愛媛県ではそこそこポピュラーな植物で、東温市の井内地区はシキミ産業が盛んで他の地域に比べて色味が良く、長期間置いていても枯れにくいことが特徴で県内でもコアなファンがいます。

■前回、出荷した時の課題

8月のお盆休みが繁忙期だったので、その時にも出荷しました。需要があるのでその時もほぼ完売するくらいには売れたのですが、ちょっとした課題も見えてきました。

家の近くの農協に出荷していたのですが、お客さんはいるものの地元の農家さん達に既に固定客がついていて、出荷者の名前を見て商品を買うという流れに負けているなという感覚がありました。

固定客の方々からすると、どこぞの馬の骨ともしれない小僧が作ったものよりも、贔屓にしている人から買うのは当然ですよね。周りはキャリア10年以上のベテランばかりなので、太刀打ちできない。

それと僕は協力隊の立場もあるので、井内のPRも含めて商品を売っていきたいという考えがあったので地元の農協では既に知っている方々ばかりなので、ここで売ってもあまり意味がないんじゃないかな〜という思いがありました。

それから、僕が出荷することで多少なりとも地元の方々の商品の売行きに影響があるとむしろ逆影響かなとも思います。

■どう改善したのか

まず出荷する場所を変えました。同じ東温市内ではありますが、少し遠くて出荷する手間がかかるので地元の人たちが出荷しないところにしました。これだと地元の人にも迷惑はかけません。

新しく出荷するようにしたところはファミリーマートと併設している農協で、24時間営業ですし人気店なので来客数も多い。営業日数も多いので新規で売るにはいい場所なんじゃないかなと思い登録しました。

場所はここです

次に井内のシキミをPRするというところです。もうめちゃくちゃ定番の手段をとることにしました。ほぼ思考放棄の決断、ステッカーを作るです。

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僕は一応、1年だけサラリーマンをしていてマーケティング系のことをしてたのでweb用の画像とかバナー広告とかを作っていたので、イラストレーターだけ使えます。(使えるだけでセンスが皆無)

短すぎる経験と乏しすぎるセンスを集結させて、作ったのがこのステッカーです。ダイソーでシールに印刷できる紙を買ってきてハサミで切って貼るという手作り感と素人感。

こいつ5分しか考えてないだろと思われるデザインですが、考えた結果、変におしゃれにするよりシンプルにした方がいいという良いように言えば無印良品と同じ思考にたどり着きました。(自分では鬼ダサステッカーと呼んでる)

まぁ井内産ということだけわかればいいという結論ですね。

他の出荷者の人でこんな奇策をする人はいないし、商品のバーコードにはどこの販売店でも東温市産としか表記されないので、これで最低限わかるようにはなったので良しとします。

■気になる売れ行きは?お客さんの反応は?

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売り場に置いてみて、黄緑色にしたのはちょっと目立ちづらいな〜とか思いましたが、もう作ってしまったのでしょうがない(笑)色艶も良いので相乗効果で目立ってる感じはあると思います。

商品を出荷する時に、シキミを見ているお客さんに営業をかける交戦的な出荷者になってみて話しかけてみると色々と反応がありました。

中には井内のシキミが欲しいけど遠くて買いに行けなかったという方が喜んでくれて、知ってくれている方もいるんだなと嬉しかったです。中には年々値上がりしてるね〜みたいな反応の方もいましたが、価値を感じてくれる人も多いことがわかりました。

井内のシキミが欲しくても、何も目印がないから探せなかったという人が「ステッカーを貼ってくれてるから助かる」というお声も頂きました。

そのことを地元の方に伝えると、井内のシキミを下(山の下の人々のこと)に伝えたんか〜と言っていただけました(笑)

肝心の売れ行きですが、格段に売れるスピードが変わりました。平日でも2日あれば完売、休日だと出荷した分が10分後には半分なくなり2時間以内に30束が売れて完売し1日で1万5700円の売り上げになりました。

■曲がりなりではありますが、新規で始める方々が感じられるであろう課題を先に解決しておくという点において、今回の出荷は意味があったのかなと思います。

単純なステッカーを貼るということだけですが、今回出荷した約90束のステッカー入りのシキミで何十人かには井内のシキミ良さが伝わったと思いたいですね。

もちろん名前を傷つけるような商品を出していけない!というリスクもありますが、良い商品さえ出せば確実に売れるという流れがあれば新しくシキミをやってみたいという方もいるかもしれないという期待もあります。

激ダサのステッカーを貼ってみるのもちょっとしたブランディングですね(笑)

<おわり>

今後は、新規でシキミをやってみたいという方々に向けての活動をしていきたいので、興味がある方はお問い合わせください。

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