見出し画像

メディカル英語<基礎知識>方向編

ここまで、関節や体の部位の英単語を紹介しました。
この回では方向を表す英単語をここでいくつか紹介するので、今までに紹介した英単語と、方向の英単語と組み合わせることで、問診や触診で会話をする上で使える言葉を作ることが出来ます。

基本的な方向 一般用語 lay language

前:front
後ろ:back
横:side
うちがわ:inside
そとがわ:outside
上部:upper
下部:lower
浅い:superficial
深い:deep
同側:the same side
反対側:the other side (2つあるもののうち)
健側:good side(uninjured side)
患側:bad side(injured side)

前と後ろを表す言葉は、例えば「大腿前部」という単語だと"the front thigh"でもいいですし、"the front side of the thigh"でも通じます。学校でよく習う"in front of"は「〜の前に」という意味ですが、この場合「〜の前の空間に」という意味合いが強いです。なので、「(体の部位)の前部分に」という意味で使うときには"in the front of (体の部分)"を使いましょう。後ろを指すbackもfrontと同じです。

一般用語でも内側・外側・上部・下部を指す言葉は基本的に解剖学的肢位"anatomical position"を基に使い分けます。
ですので、手の甲は"the back of the hand"ですが、足の甲は"the top of the foot"と言います。
一般用語の内側を指すinsideは関節内など「内部」を指すinsideと混乱しないように、会話の文脈から判断しましょう。判断が難しい場合は、相手に質問してどちらを指すのか確認しましょう。

浅いと深いという表現を使って、身体の中の話をする際には、皮膚に近い方が浅いという位置付けで、皮膚から遠いところを深いとして表現します。

個人的に、患側をbad sideと言うのは気が引けるので、健側はgood sideと表現し、患側はinjured sideと言うようにしていますが、どちらで伝えても通じます。細かいニュアンスですが、反対側に昔の怪我の後遺症がある人などには、uninjuredやgood sideと言わずに、「今回怪我した方とは別の(反対の)方」と言う意味で"the other side"と言うことが多いです。

基本的な方向 専門用語 medical terminology

前:anterior
後ろ:posterior
内側(ないそく):medial
外側(がいそく):lateral
内側(うちがわ):internal
外側(そとがわ):external
上方:superior
下方:inferior
近位:proximal
遠位:distal
中間位:neutral
頭側の:caranial
尾側の:caudal
掌側:palmar
足底側:plantar
腹側:ventral
背側:dorsal
同側:ipsilateral
反対側:contralateral
健側:unaffected side
患側:affected side

lateralは横という意味があり、日本語ではサイドランジと言われるものもlateral lunge(lateral squat)と表現します。なので、解剖学の話をしているときにlateralと言うと「外側」を指しますが、エクササイズなど解剖学以外の話をしているときは「横の動き」と理解してください。
lateralの発音は、tがaとe(母音)に挟まれているので、dの発音になります。あえてカタカナで書けば、「ラデラゥ」が近いと思います。contralateralの最初のtは子音に挟まれているので、しっかりtの発音が入ります。

関節内は確かに関節の"うちがわ"ですが、internal jointとは言いません。この場合、"in the joint"とか"inside of the joint"という表現を使います。internal/externalの例としては、内臓をinternal organと表現しますし、会話には滅多に出ませんが、あえて言えば髪の毛や皮膚などはexternal organと言います。

一般用語では手の甲と足の甲を指す英語は別でしたが、専門用語を使うと共にdorsalという表現します。

健側と患側については、一般用語に書いたuninjured/injuredを使っても問題ありません。

動きの面

矢状面:sagital plane
前額面:frontal plane
水平面:transverse plane

矢状面のsagitalの発音もlateralと同じで、tが母音に挟まれているので、dの発音になり、「サジダゥ」となります。
3つの面で行われる動きをtri-planer movementと言ったりしますが、一般の方はこの動きの面の名前も聞き慣れない人が多いです。

その他の関連用語

角度:degree(s)

今後紹介する予定の関節の動きを表す英単語と組み合わせると、「膝を90度曲げてください」"bend your knee 90 degrees"という文などを言えるようになります。以前から書いてますが、英語は数を気にする言語なので、2度以上であれば、複数形の"degrees"になります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?