彼女が好きなものは/単なる恋愛映画だと考えていた自分を恥じた。
▷『彼女が好きなものは』 Netflix
▷98点/こんなにも自分の心を揺らしてくれる邦画は久しぶりだ。
▷あらすじ
『ゲイであることを隠して生きる高校生・純。そして、BL好きのことを秘密にしているクラスメイトの紗枝。二人は思いがけずに接近していき、紗枝は純がゲイとは知らずに、付き合い始める。しかし、純には年上の彼氏がいた。年上の彼は、結婚しており、子供もいたが純とはセフレの関係であった。しかし、ある場所で、純と紗枝が付き合ってるのを見てしまった彼氏さん。そこから、ある事が起き、純のゲイが紗枝にもバレ、物語が大きく狂わされていく。』
▷徹底感想
素晴らしい作品に出会いましたね。『ドライブ・マイ・カー』以来の高評価してしまう作品です。そして、何より若手の俳優さんが使われています。あんまし、若手の俳優さんの映画は基本観ないようにしているのですが、これは物語の構成と脚本は化け物くらい面白かったです。
だから、映画はキャストも重要だけど、脚本と監督の位置も重要であることが証明されました。
ではでは、何が自分の高評価をした要因をPick upしていきましょう。
まず、ゲイとして生きるのが本当に辛い状況に置かれていることが明確的に分かります。
純は、ゲイとして生きており、学校では隠して生きていました。そうすることで、友達との関係を良好出来たし、親からも心配されずに、紗枝さんという可愛い女性という付き合える周りの人から見れば、安泰な高校生活を送っていました。しかし、あることがきっかけで純のゲイがバレてしまい、学校では生きづらくなってしまいます。
まず、一番悲しんだのは紗枝ちゃんですよね。自分から告白して、純のことが好きで、自分の趣味のことにも何も文句を言わずに、逆に共感をするという素晴らしい彼氏で、紗枝ちゃんは幸せな生活を送ると思ったら、純がゲイだと分かった時、紗枝ちゃんは自分達の恋愛は嘘だったの?本当に好きなのは、やっぱり男の人なんだ、、という本当に辛いと思います。自分は好きなのに、彼は好きではない。これが本当に辛いです。
そして、周りの人も無作為に純を傷つけてしまいます。親友の男の子は、ゲイということを受け入れて、親友は親友だと素晴らしい答え方をして、純は全て解決したという顔で、再び学校に戻りますが、その時間は体育の時間。
体操服に着替えるのですが、その中の一人が
『お前、出てけよ。俺達の体を見て興奮してるんだろ?気持ち悪ぃから出てけよ?』と叱責します。
再び純は、辛い状況になってしまいました。純は、そこで自分としての生きる意味と絶望を感じ、何も言わず窓から飛び降りてしまいます。
ここからは、映画をご覧下さい。観てくれ!!
次に、3人のゲイの枝分かれです。
今回、物語のもう一つの軸として、三人のゲイの人がピックアップされます。
一人目は、純君。ゲイを隠し、悩み続ける高校生。
二人目は、純君の年上彼氏。結婚もしているが、ゲイを隠して生きており、一般的な生活を送っている。
三人目は、純君の師匠です。純君のSNSで知り合った大人の人で、ゲイとして生きていました。しかし、物語の終盤で、大きな事が分かります。
この三本の軸が、今の日本で生きるゲイの生きる道だと考えます。こんなにも分かりやすく、結婚や生きる道を明確にしており、共感せざるを得なかった。そして、本当に生き辛いな、、、日本はLGBTQには、非常に少数派であり、知らない人が多く見られます。
パートナーシップ制度や、同性婚の合憲したり、世界では一番遅れている存在だと分かります。だから、この映画では、それをガンガンに伝えてくれる作品だと考えます。これは、本当に素晴らしいです。
以上が、『彼女が好きなものは』でした。邦画の中でも素晴らしい作品になったと考えます。そして、性的少数者が生きやすい日本になるためには、まずは知ってもらうことが大事なので、お勧めでございます。
それでは、次の映画で会いましょう!!!
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