恥ずかしい過去の恋話 第二話 (完結)
本を借りる口実で、先輩の家に通っていたんだと思う。気づかないフリをしていたけど、ずっと前から先輩が好きだった。先輩はわたしのことをどう思っていたかは知らないが、今思うとちょうどいい存在だったんだと思う。自分に好意を寄せている会社の後輩が頻繁に家に来るなんて、相手にするのにちょうどいいじゃないか。特に拒絶する理由もなかっただろうから、すんなりと受け入れた、ただそれだけのこと。
2011年3月11日14時46分18秒頃、わたしは取引先の会社に上司と訪問している最中だった。顧客との