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土星の衛星にエネルギーの源を発見

以前から生命の可能性を期待されていた土星の衛星で、エネルギーの源であるリンが発見されました。

丁度今年の5月に、新しい宇宙望遠鏡ジェームズウェブが新しいこの衛星の映像を届けてくれたばかりですが、それと別に過去からの解析でたまたま最近わかったことです。

この衛星の名前はエンケラドスで、以前から水の存在は明らかになっており、地球外生命の可能性を期待されていました。

上記をもとに、この惑星の概要と水と今回のリン発見のいきさつを添えておきます。

元々この惑星が発見されたのはフランス革命が起こった1789年で、ギリシア神話の巨人の名前からつけられました。

今でも活動中のボイジャーがその詳細な姿を明らかに、太陽系で最も白く輝く姿は謎でした。
21世紀になるとさらに探査機がこの周辺にも近づいて本格的な調査が可能になります。
その中で歴史的な活躍をしたのが、今回の発見に関わるデータを取得したカッシーニという探査機です。

特に話題になったのが2005年に偶然とった写真です。この衛星の表面から、氷水の粒子とガスが時速約 800 マイル (秒速 400 メートル) で噴出していることを発見しました。これは本当に偶然の産物だったようで、これで一気にこの衛星への注目が集まってきます。

ざっくり言えば、表面に覆われた氷の殻の下深くに熱水噴出孔があることを示しており、地球の生命誕生の候補である海底に点在する熱水噴出孔と似ています。

そして今回、エネルギーを作るのに重要な元素リンが見つかりました。過去のデータ解析でわかったことです。

地球の歴史でも多様性生物が誕生した背景には急激なリン濃度上昇が影響していると言われています。

そして興味深いことの、リン上昇原因が隕石シャワーによるものではないか、という仮説も提示されています。
根拠の1つが同年代に地球の衛星である月でクレーター、つまり隕石跡の調査がそれを物語っています。

ただ、土星の衛星はツルッと滑らかでほぼ隕石跡はみつからなかったようで、地球と異なりここで誕生した可能性もあります。

また、なぜこのように白く輝くのかもまだ謎に包まれており、2030年代に計画されている探査計画でより詳細なデータが取得される予定です。

地球外生命探査も、まだまだ楽しみが多く残っています☺️

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