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極限生物なら今でも火星で生存しているかもしれない

月への再着陸を短期的ゴールに目指す「アルテミス計画」が、投稿時点で11/14に打ち上げられ、先ほど無事に射場に再度到着しました。

長期的には、月を基地として火星を目指す方針です。

そんな火星ですが、歴史を振り返ると「火星人」など地球外生命体の期待が一番高かった惑星かなと思います。

今のところは期待はずれでいなさそうですが、生命体の解釈を広げると今でも存在する可能性がありそうです。

ようは、
休眠状態で高い耐性を示す生物が見つかったので、過去に生息していた火星の生命が、現在も休眠状態で生き残っている可能性は否定できない、
という話です。
※タイトル画像も本文中の画像(Creit by Morris)

上記の画像にある「デイノコッカス・ラディオデュランス」という細菌は、抗酸化物質を持っており、強い放射線を浴びても生存したそうです。
放射線の届きにくい火星地下にいるならば、2億年以上生存出来る可能性もあるとのことです。
ちょっと気になったのでこの生物のことをさらに紹介したサイトを紹介しておきます。

過去に日本の極限生物実験(たんぽぽ宇宙実験)で、何年間も宇宙空間を生存し続けたことと、そして培養エキス液が化粧品原料として用いられているという記載が特に興味深かったです。

この生物を主役にしてもっと書き連ねたいですが、本題の火星に戻します。

現時点での調査では、今では乾いた大地で大気も希薄で人類生存は厳しい惑星です。
ただ、過去の火星には地球の50%ほどの大気が存在し、深さ1000m以上の海が表面を覆っていた時期が10億年以上続いていたと推定されています。

つまり、その時に生命が生まれ、乾いた大地になっても上述の極限生物であれば生き残っているのではないか?ということですね。

もう1つユニークな論点は、地球では大体7億年前に生命が誕生したとされ、前述のとおりたんぽぽ宇宙実験(火星到着する2・3年間ぐらい微生物を宇宙にさらす)などで、宇宙空間でも生きながらえる微生物がいることは、もうわかっています。

ということは、地球から火星まで旅行した生物が存在可能性もある、ということで、こちらの方が現実味がありそうです。

過去の無人火星探査で生命探索の歴史的な経緯を箇条書きにしておきます。

  • 1964年に、マリナー4号が火星近傍から写真撮影→荒涼とした大地と大気が希薄であることが判明

  • 1960年代後半からマリナー6号・7号・9号がさらに接近して詳細撮影に成功→上記の状況を補強(火山や溝など複雑な地形も発見)

  • 1976年に、ヴァイキング1号・2号が火星に初着陸して生物探査→土壌表面に熱や光を当てたが生物反応なしと判断(但し狭い範囲で表面だけの実験)

  • 1984年に見つかった火星隕石から、1996年に生命の痕跡発見と発表。但しその根拠に関してはまだ議論中(今回は割愛)

  • 1997年に、マーズ・パスファインダーが火星到着し過去に水があった痕跡を発見(石が丸かったり三角州の存在から推測)

  • 2013年に、火星探査車「キュリオシティ」がドリルで地下を探索して有機物を検出

と、徐々に当初の幻滅からよくよくしらべれば・・・という今に至る流れが分かると思います。

今でも続々と新しい情報が入ってきてます。

ぜひ今後の火星からの続報に期待しましょう☺

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