脳内チップを埋め込むニューラリンクの臨床実験が明らかに
イーロンマスクは、シリアルアントレプレナー(連続起業家)として有名です。
どうしても宇宙開発のSpaceX、電気自動車(個人的にはエネルギー管理のほうがしっくりくる)事業のTeslaが目立ちますが、もう1つ人類に影響をあたえそうなインパクトがあるのがニューラリンクという事業です。
ようは、脳内にデバイスを埋め込んで、脳の神経細胞間における電気信号のやりとりを補助する仕組みです。例えばALSなど神経疾患の患者を救うことができます。
この分野はBMI(ブレインマシンインターフェイス)と呼ばれ、過去にも投稿したので、詳細はそちらに委ねます。
さてこのニューラリンク、イーロン・マスクの事業だけあって、初期の動物実験デモでは話題になりましたが、人体の臨床実験にはなかなか許可が下りませんでした。
一方で、脳を開けなくても(非侵襲型)血管経由でそれに近い装置を送り込むタイプのベンチャー「Synchron(シンクロン)」が一歩先に承認を取り付けて話題になりました。
そしてやっと、2023年に当局から承認を受けてモニター(神経疾患障害を持つ方)を募集、というのが2023年春の進捗です。
そして、つい最近にその臨床実験の状況が、イーロンのXで投稿されました。
関連記事も紹介しておきます。
ようは、
脳内チップを埋め込んだ術後、順調に回復している、
という話です。
これ以上の詳細は語っていませんが、Xで投稿したところを見るとある程度は誇るべき成果を出したのだろうと推測します。
ちなみに、当面は神経疾患患者を救うことを目的にしていますが、長期的にはより広く募る方針です。
もっといえば、イーロン自身もこの手術を受けて脳の能力を高めたいとすら2022年のイベントで話したそうです。それに触れた記事はこちら。
実際行うかどうかはともかくとして、イーロンならやるのでは?と思うのは私だけではないと思います☺
個人的な意見ですが、イーロンの事業をもしくくるとすれば「人類の持続可能性(サステナビリティ)」を追求しています。
特に今は、AIが人間の知的処理を目的に絞ると既に超えており(汎用性もエンジニアリング的な改善である程度カバーできる)、それに対する危機感はイーロンは強く持っています。
このあたりに関心がある方は、色々な記事でもふれてますが、2023年に出た公式(?)伝記本をお勧めします。
そしてその解決案として、人間自身が機械の力を借りて脳内処理を強化する、そしてAIをコントロールして種としての存続を支える、と夢想しているのかなと思います。
このあたりは問題をどの期間で解決すべきか、によって賛否両論あると思います。
例えば宇宙開発は世界中で盛り上がっていますが、あのビル・ゲイツは批判的で
「そんなことより地上でもっとやることがある」
と喝破します。
どちらの理もありますが、対立して勝ち負けを競うのではなく、多様性とお互いを尊重する姿勢こそが大事ですね。
まずはニューラリンクの順調な進捗をうれしく思います。
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