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スノーボールアースを溶く新説登場

以前に、異常気象のニュースから「スノーボールアース」仮説を紹介しました。

ざっくりいうと、
地球は過去に全球凍結したことがあった、
という仮説です。

そしてなぜかその直後に生命は絶滅どころか進化が加速しているように見受けられます。

そもそもよく生き残っていたな・・・と以前から思っていたのですが、スノーボールに修正を迫る新説が唱えられています。

ようは、
スノーボールでなく部分的に溶解していてそこに生命が避難活動していたかもしれない、
という話です。

研究成果を発表した方は、これを「スラッシュボールアース」と表現しています。

全球凍結は幾度かあり、今回はその最大級とされるマリノアン氷河期に対する研究です。

大体ですが、6億5千年前で地学による時代区分に従うと「原生代」の最終期です。
この直後に、生命が一気に多様化するカンブリア紀、の助走期間ともいわれる「エディアカラ紀」です。

個人的には「こちらが生命の転換期では?」と期待しているので、関連した内容を引用しておきます。

話を戻します。

緯度で言えば中ほどにあたる場所で所々に凍ってない液体状態の海が残っていた、というのが今回のポイントです。

そのきっかけとなったのが、底生光合成大​​型藻類と呼ばれる塩水植物の一種がこの時期に発見されたことによります。

補足すると、光合成、つまり太陽の光を浴びていたので凍ってない、という論法です。ちょっとここがグレーな気がしましたが、どうも凍っていたら届かない、という主張のようです。(ここは裏取り出来ず・・・)

ただ、こういった生命のオアシスが箇所が散発し、完全な絶滅を防いだというのはしっくりきます。逆にそれ以外の方法でどう生き残り、さらにはバネの如く生命の進化を加速化させたのかが説明つかないです。

本発表では、この凍らなかった海で生き残った生物が放出した二酸化炭素が温暖化現象で地球を暖め、氷河期の終結に貢献したとしています。

改めて、生物と地球という自然の共生がいかに重要かが感じられます。

ただ、このマリノアン氷河期を生じさせたのも、もしかしたら生物が二酸化炭素を吸収しすぎたことによる可能性を同時に示唆しています。

現代では「二酸化炭素による地球温暖化現象=悪」という単純構図に誤解されがちですが、本質的には「いかに生物と自然とがバランスよく調和できるのか」なのかもしれません。

それが今は地質学的に「人新生(ひとしんせい)」と言われるほど、生物の1種である我々人類の活動が地球規模に直接的に影響を与えているといわれています。

まずは我々が頭を冷やして地球環境との共生を考える必要があるのかもしれません。

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