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深層学習のゴッドファーザーがGoogleを退任

今のChatGPTの系譜をたどると、Google研究者が開発したTransformerが源流です。

GPTへの系譜

が、細かくはそれもRNNの大幅な改善、つまり支流で、本当の源流はRNNも1手法にあたる「深層学習(Deep Learning)」です。

その深層学習を発明したのが、「ゴッドファーザー」とも称される「ジェフリー・ヒントン」です。ちなみに、今回は触れませんが、他に二人同格に扱われる方を紹介した過去記事も添えておきます。

ジェフリーが立ち上げた会社が、2013年にGoogleに買収されたこともあり、そこで研究を続けていましたが、ついに退職した旨を5月1日に本人が語っています。

タイトルにあるように、AI自体への危険性を語っているようです。
Googleへの批判でなく、自由に発言できるように、とのことです。

ChatGPTが出てからは、生成系AIへの危惧を唱える方々は増えているように感じます。ジェフリーも含まれている記事を1つだけ引用しておきます。

簡単に、それぞれの登場人物の趣旨をさらっと述べておきます。(それぞれのポジショニングトークである可能性も視野にいれておきましょう)

・ジェフリー・ヒントン:「何が本物か分からなくなる」
・イーロン・マスク:「AI は、たとえば、航空機の設計や製造のメンテナンスの失敗、車の製造の悪さよりも危険です。」
・サム・アルトマン(OpenAI CEO):「生成 AI が大規模な偽情報のツールとして使用されている」
・サンダー・ピチャイ(Alphabet CEO):「AIが偽情報の拡散を「拡大」し、偽のニュースや画像によってより大きな問題を引き起こすだろう」

あとは、以前(下記)にも触れたAI脅威を訴える署名も、投稿時点で2万7千名を超えています。(こちらはどういった主張かまでは見てませんが、Apple共同創業者スティーブ・ウォズニアックが署名したことで話題に)

念のため添えておくと、GPTを開発したOpenAI主任研究者イリヤ・サツケバー(Ilya Sutskever)は、ジェフリー門下生の一人でもあります。

AIは上記記事内でも触れている通り、期待と脅威が入り混じった脆い存在だと思います。
個人的に安易に良し悪しを議論するよりは、その開発と普及のライフサイクルがあまりにも早くなっているため、少しでも体験しつつそのリスクになれるのが大事かなと思います。

ただ、オープンソース化も増えたことで、そのツールが雨後の筍の如くふえてきており、さらにはこういったものをさらに判定するメタ化ツール(?)も出ている次第です。(流動性が高すぎるので特定サービス名割愛)

とりとめもなくなってきましたが、深層学習という革命的な発明とその社会的なインパクトを経験してきたジェフリーの声は、今後も耳を傾けてみようと思います。

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