見出し画像

原子力ロケットで火星へ!

何ともダイナマイト(死語?)なニュースが発表されました。

※タイトル画像Credit:NASA/DARPA

アルテミス計画は、まずは月面有人着陸を目指していますが、その先の火星へ向かうロケットの推進剤に「原子力」を採用するそうです。早ければ2027年から実証実験を始め、今のロケット推進剤でよく見る化学タイプより3倍以上効率的とのことです。

「原子力」という言葉だけだと漠然とした不安もありますが、過去からこの構想はあったようです。

今回の仕様が上記記事と同じかは分かりませんが(核熱推進とあるので多分こちら)、宇宙船内に小型の原子炉を設けて、ウランを核分裂させたときの熱で水素ガスを噴射させるようです。

上記記事内から引用した下図は期待が大きくなりますが、あとは安全面でしょうか。

出所:上記記事内の図

上記内では、あくまで軌道に乗った後に切り替えるイメージのため、万が一の放射能事故でも地球に放射線が降り注ぐことはないようです。

ちなみに、上記図にある「原子力電池」は既に実用化しており、2021年に火星へ到着した探査車パーシビアランスもその1つです。

この動作原理は、放射線を出しながら別の原子へと変化する際に放出されるエネルギーを電気エネルギーに変えます。パーシビアランスの場合、数十年は持つようです。

実はもっとすごい原子力電池搭載の宇宙探査機があり、NASAが打ち上げた「ボイジャー」です。

1977年(!)に打ち上げられて、太陽圏を脱出した今でも現役で信号を地球に送っています。

今回の件で、よくよく調べてみると、実は2022年秋に月から火星への目的(MOON TO MARS OBJECTIVES)と題したドキュメントをこちらで公開していました。

全てに目を通すまではしていませんが、 下記4つの広い分野をカバーしているようです。
・科学
・月と火星のインフラストラクチャ
・輸送と居住
・オペレーション(操作)
※上記に加えて横断的な目標も追記。

どうしても、日本だと「原子力」「核」という言葉にややアレルギーが残っている感覚があります。

ただ、今後宇宙探査までも視野に入れると、目を背けること自体のリスクもありそうです。

実際に導入有無は冷静に判断するとして、まずはその動作原理を科学的に理解することは重要かなと感じました。

まずは、「核エネルギーの仕組み」については、もう少しその科学的な仕組みを自分なりに理解してみたいと思います。

少なくとも、言葉だけで思考停止にならないように。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?