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月のクレーターと裏側の謎

月に人類の影響でクレーターが2つ出来ました。

ようは、
今年3月にロケットが衝突して2つの10m級のクレータが出来た、
という話です。

発見したNASAによると、ロケットは中国製の見解を発表していますが、中国当局は否定しています。
地上ではありえない話で、改めて宇宙空間での統治の課題を浮き彫りにしています。改めて過去に言及した記事を引用しておきます。

しかも、月面上は今後人類が長期間生活できるよう計画が進められており、たとえ小さな衝突でも新しい塵(レゴリス)を生むため、一時の問題ではありません。

そんな月ですが、今どれくらいのクレーターが存在するのでしょうか?
いくつか代表的なサイトを紹介しておきます。

上記によると、国際天文学連合が名称を付けた最大は月の裏側にあるヘルツシュプルング(天文学者の名前が由来)と呼ばれるもので、直径なんと約536kmです。東京ー大阪間よりも通りスケールです。

さらに小型も含めると数万個と推測されていましたが、2020年のAI(深層学習)で探査した結果、さらに10万個のクレーターが検出されています。

そして今、上記連合で正式に名称認定されていないクレーターで最も注目されているのは、「南極エイトケン盆地」と呼ばれる直径2500km級(!)のクレーターです。これは太陽系で見ても最大級の大きさです。

こういった月の表面探査は、NASAが運営する「ルナー・リコネサンス・オービター」が貢献しており、冒頭の新クレーター発見も同様です。

この近年の深堀調査で、このエイトケン盆地の地下に謎の超巨大物体が存在することが分かり話題を呼んでいます。

ようは、
エイトケン盆地は他のクレーターと異なる重力分布で、地下にある巨大な高密度物質が原因であろう、
という話です。

上記記事でも2つの仮説が提示されていますが、過去に衝突した金属核を持つ隕石がそのままめり込んだ、というのが有力です。
となると、それがどんな物質なのか?なぜ残存しているのか?が次の興味で今も研究が続けられています。

最後に国内のトピックで終わりにしたいと思います。

実は日本のJAXAでも、月を周回する探査衛星を持っていました。

その名も「かぐや」。由来の説明をするのは野暮ですね☺
月探査を目的として2007年に打ち上げられて月の映像を撮り、2009年にその任を終えました。(制御落下)

そのかぐやが残したエイトケン盆地のHD映像を紹介して締めたいと思います。(JAXA公式チャンネルより)

月は今回のような新しい物質の可能性だけでなく、水の存在なども想像以上に存在することが注目されており、各国がその研究を進めています。


改めてですが、なおさら冒頭の記事にある不明な衝突を防止するための国際的な取り組みが必要不可欠になってきます。

いつまでも美しい月を地上からありのままに愛でられる時代であってほしいです。

※タイトル画像 Credit:NASA

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