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小さな会社のブランドづくり

マンションメーカー広報担当15年、PR会社経営15年のPRプランナーが、地方の中小企業に特化した広報PRのヒントを発信しています。

1.社内コミュニケーションがカギ

企業のブランドは、社員全員で創り上げるもの。

企業のブランドを創っていく役目は、社長(経営トップ)だけでなく、従業員やスタッフ皆が個々に担っています。企業で働くということは、「わが社のブランドを背負って仕事する」ということでもあるんですね。

特に中小企業は、社長が企業ブランドそのものであると同時に、社員一人ひとりが「わが社のブランド」という旗を掲げて進まなければなりません。全役員・社員が、お客様や地域社会との関わり合いの中で、自社について社長と同じ熱意を持って語れるようにならないとダメなんです。

そこで社長には、わが社への自信と誇り、愛着を「自発的に」持ってもらうように、社員の心に響く方法で、自社のブランド価値・社会的価値について語り続ける役割があるんです。

わが社は何者であり将来どこに向かっていくのか、社会に必要とされ評価される要素はどこにあるのか、など、社長と役員・社員の心のベクトルをあわせていくこと。つまり社内コミュニケーションがカギとなるんです。

2.社内ブランディングは基礎工事

社内のブランディングを優先しないと、対外的なブランディングも成功しません。

まずは、社員の一人ひとりが、社長の求めるブランド価値を理解し、その実現に向けて行動・発言できるような基礎工事が必要です。わが社はどのようなミッションとパッションを持って事業を行っているのか、社長と全社員がベクトルを合わせること。

「わが社は、○○○○という価値観を持ったお客様にふさわしい、○○○○という価値を提供する会社である」と宣言する。ブランドを通して提供するのは、モノではなく「価値」なんです。

3.Patagonia社のブランドイメージ

私は20代の頃から「Patagonia」(アメリカのカリフォルニアにあるアウトドアウェアメーカー)が大好きで、同社のダウンウエアや、ペットボトルをリサイクルしたフリース、Tシャツなどを年中愛用しています。その理由は、同社が1970年代の創業以来発信し続けているブランドメッセージに共感するから。

Patagoniaが打ち出している企業理念は「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営んでいる」というもの。社長でサーファーのイヴォン・シュイナードは創業当時から「スタッフは平日でも、波が良ければいつサーフィンへ行ってもOK」と公言しています。

そんな自由な社風だから、社員たちは日頃から自然に親しみ、環境の変化を肌で感じながら、極力自然に負荷をかけないモノづくりに徹している(に違いない)・・・。「海・山好きが集まった、環境にとことんやさしい会社」。Patagonia社について、ファンの脳内にはこんなイメージが染みついてしまっているわけです。

そして、自分が「Patagoniaのウェアを愛用する人=地球環境に配慮する人」という自己満足感を得られるから、それを選んで着るわけなんです。

ブランディングの要諦は「まず社員が自社に魅力を感じる会社、そしてその会社への愛着が社外に波及すること」

それができるにはPRの力が必要です。

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