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八十八面観音巡礼[長谷寺]、初瀬ダム〜興喜天満神社、残り桜、初瀬街道(てくてくマップ奈良14・後編)

以前、法輪寺で見つけた「八十八面観音巡礼」

その中の「長谷寺」が特別公開なので見に行く。



スタート地点の榛原駅から、初瀬ダムまでは
前編の記事に

昼食後、初瀬ダムの南側を歩き

ここは狼谷の

川上橋

ぐるっと回って、
休憩所を過ぎ、
管理センターへ向かう橋を渡り、来た方向の風景。

名前は「まほろば湖」

ダムを離れ、南へ向かう。

「まほろば湖」の西側、初瀬ダムから流れ出る水路

しばらく歩き、右手には

見廻不動尊(みかえりふどうそん)

空海が、長谷寺から笠山三宝荒神に向かう途中、
ここで深く回顧し、
心を浄めるようにと不動明王を彫ったと伝えられるが、
案内板の文字、不動明王もよくわからない。


しばらく歩き

左折し、連歌橋を渡り初瀬川を越える。
長谷寺に集まった僧が、
この上の與喜天満神社での連歌法楽のため、
この橋を渡ったそうだ。

まずは、左折し

スサノオ神社
参拝。


初瀬のイチョウの巨樹

秋葉神社


長谷寺側の眺め

戻り、途中には

玉髪神社

下りると、鍋倉神社

階段に戻り、

しばらく上り、

興喜天満神社

主祭神は菅原道真公

菅原道真公のご先祖・野見宿禰は、ここ初瀬の出雲のご出身で、初めは土師氏と称しました。道真公にとって初瀬は遠祖からのふるさとだったのです。

興喜天満神社HPより

連歌橋、素盞雄神社・玉鬘神社・鍋倉神社についても
こちらのHPが詳しい。

参拝。


沢山の磐座、物語がある。



菅原道真公は、没後に悪心を起こし多くの人々を傷つけ、そのことに心を苦しめられた。
長谷寺の観音様のもとでこの苦しみから抜ける事を地主神であった瀧蔵権現に御相談に来られた。
天慶九年(九四六年)、瀧蔵権現は天神が鎮まる場所として長谷寺の東にある山が断恶修善の最もよき地であると指示され、天神は雷神となり山中の松の大樹の元に鎮座された。
この時、瀧蔵権現の導きにより天満天神は地主神の位を譲られた。

案内板より

地主神の位が変更されたそうだ。

能力のある人は、大変だ。
亡くなってからも、なんやかやと、心苦しみ
神様になったら、なったで大事な仕事がある。


※今回は参拝できなかった、元地主神の瀧蔵神社は

  長谷寺の北約3km、標高430mに鎮座する瀧蔵神社は、長谷寺の奥の院として知られ、長谷寺へお詣りしても瀧蔵神社へもお詣りしないと、御利益は半減すると伝えられる古社です。

桜井市観光協会公式HPより

以前に、伺った滝蔵神社の写真

2019.9/28土曜日
2019.9/28土曜日



別の道を下る。


途中
振り返り、見上げる。

長谷寺駅からの参道、初瀬街道の眺め。

初瀬街道(はせかいどう)

奈良県桜井市の初瀬と三重県松阪市の六軒を結ぶ街道。以前は参宮表街道とも呼ばれた
古代からの道で壬申の乱の際、大海人皇子(天武天皇)が通った道でもある。大和と伊勢神宮とを結ぶ道路のうち、比較的平地が多い街道としてよく利用されていた


天神橋を渡り、初瀬川越しの長谷寺

参道へ出て、少し戻り

長谷寺

正面、すぐに
塔頭、普門院
不動明王が重要文化財

奈良国立博物館にて
令和6(2024)年3月24日(日)まで
公開されていたようだ。

https://www.narahaku.go.jp/exhibition/usual/202310_mei_fumonin/


朱鳥元年(六八六)道明上人は、天武天皇の銅板法華説相図(千仏多宝仏塔)を西の岡に安置、のち神亀四年(七二七)徳道上人は、聖武天皇の勅を奉じて、衆生のために東の岡に近江高島から流れ出でた霊木を使い、十一面観世音菩薩をお造りになられました。

長谷寺HPより

拝観料:500円
良い季節、参拝者も多い。
途中、結婚式の写真も撮られており

登廊をはずれ、脇道へ

本堂を眺め

お土産処あたり

眼力不動明王、力強いお姿。

残り桜

大観音特別拝観:1,000円
塗香をいただき、
結縁の五色線を巻いてもらう。

御身の丈は三尺三寸(10m余り)、足元を触り参拝。
何度か来ているが、夢のような大きさには慣れない、
感動する。

拝観案内書(足元から見上げる特別拝観時の構図)、結縁の五色線と
「八十八面観音巡礼」パンフレット、御朱印(各寺の授与所に備えてある散華型の朱印用紙)

ぐるりと周り、奥には稲荷大明神の人物(老人)神の像あり。


その後、本堂の正面より拝観。

御朱印場所付近、
こちらの脇侍は『難陀竜王』と『雨宝童子立像』。
大和龍祥霊場として、その『難陀竜王』の
切絵の御朱印を授与されていた。

大和龍祥霊場は3寺だけのようだ。
内容については、岡寺のHPに詳しく書かれていた。
龍については、いろんな解釈、設定があり面白い。

【長谷寺】の切絵には、
八大龍王の筆頭で本尊十一面観音の聖域を守護する『難陀竜王』
【室生寺】の切絵には、
龍神のすみかと伝わる吉祥龍穴の主にして請雨の力著しい『善如龍王』
【岡 寺】の切絵には、
その法力で悪龍を池に封じ、巨石で蓋をして改心させたという『義淵僧正』

岡寺のHPより


本堂の横には、

階段を上ると

三社権現、元地主神を祀っている。

正一位稲荷大明神が最上部にある。

そこからの眺め

大黒堂の向かいあたり、
名もない石仏が集められていた。
お顔が消え、姿は崩れても
祈りだけが残っている。



御影堂


本長谷寺と五重塔


本長谷寺の扁額の文字と

三社権現の近くの、愛染堂の扁額の文字、
どちらも和風でありながら、現在的な書体、おもしろい。



またここは、わらしべ長者「今昔物語」の舞台でもある。

たとえ夢告(夢でのお告げ)でも
信じるからこそ、長者になれたのだろうか?


出て、長谷寺駅へ歩くとすぐ

法起院

参拝。

馬頭観音


途中、興喜天満神社の御旅所

近鉄「長谷寺」駅、2時半着

良い気候、
多くない観光客、
残り桜、
のんびりとした空気、
春の夢。

ありがとうございました。






八十八観音巡礼記はこちらに
●海龍王寺、●法華寺

●室生寺

●西大寺

●大安寺

●法輪寺


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