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ワタシの本棚は生きている(『流れる星は生きている/藤原てい』ふうに・・・とは程遠いけれど)【わたしの本棚】

わたしの本棚、と言ってみたけれど、noteで「わたしの本棚」を検索すると、実際に自分の本棚を紹介するんじゃなくて、みなさん、ご自分の読まれた本の感想を書かれてるんですね(汗)
「本棚を見られるのは自分の頭の中を見られるようで、裸を見られるよりも恥ずかしい」とのたまった方もいらっしゃったような・・・でもいいんです! 僕の本棚をお見せしちゃいます! え? 興味ない? ・・・いいですけど、別に・・・(拗ねる)



1.ワタシの本棚は生きている

どういうことかというと、まんまですね。そう、本棚ってぇやつは生きてるんです(江戸っ子ふうに)。

まずこちらが常に僕のそばにいる本棚。かわいいですね〜。もちろんその一部です。毎日一緒に寝起きして、ときには話しかけたり、スリスリしたり・・・って、ンなわきゃない! (近いものはあるけど)

昨年初めまで仕事がメインだったので、そのときはほぼ仕事の本で埋め尽くされてました。広告とか・・・デザインとか・・・広告とか・・・デザインとか・・・デザインとか・・・デザインとか。あ、デザインって一口にいってもいろいろあるんですよ、デッサンとか、編集とか、写真とか、書体とか、フォントとか、ホントとかウソとか・・・えーと・・・色とか、いろいろとか(ああ、つい指がすべってしまふ)。
独立してからは主にweb関係が中心でした。

広告も、デイヴィッド・オグルヴィやワンダーマンといった、海外の広告マンが書いたバイブル系のものが多かったですね。

takizawa蔵書

でも昨年体調を壊して仕事をセーブしてから、徐々に上記の本棚の中身を入れ替えてきました。で、今は4割ほどが辻邦生さん

本棚を見ると、その人が今何に興味を持っているのか、どんな仕事をしているのか、結構それがわかるんですよね。なので、人によっては見られると恥ずかしい(そんな恥ずかしいことしてんのかい、あんたわっ! ・・・あ、気にしないで)。本の後ろになんか隠してあったりしてね(それは見えねェっちゅーの!)。

本棚ってぇのは生物(なまもの)なんですよ。手をかけてやるとそれだけよく育つ。水をやり、餌を与え、ときにはスリスリ・・・(気持ち悪いって? 読書家なんて多かれ少なかれ気持ち悪いもんです・・・あ、偏見か)。


2.結局、本は捨てられない

そうなんです。僕も家が狭いから結構たくさんの本を売ったり図書館に寄付したりしてきたけれど、1冊売ると2冊増える。2冊売ったら5冊増える。売れば売るほど打ち出の小槌。わかるでしょ、そこのあなた。

児童文学者の今江祥智さんがご存命の頃(今江さんは離婚されて娘さんと二人暮らしでした)、娘さんからよく、「うちにはエイリアンがいるから」と言われたそうです。何かというと、これはもう、僕なんかとは桁違いに増えてゆく本! 当然ですよね、ご自分で書かれたものはもちろん、人からの献本だったり、購入されたものだったり、それに、小説を書くための資料が毎回半端ない量で増えてゆく。手放しゃいいっておもうでしょ? できないんですよ、それが。

本ってぇやつは、ペットみたいなもんなんです。実にかわいい。
今年に入ってnoteを再開したのに合わせるように、インスタで蔵書記録をつけ始めました(「私を**と思う奴は豚に喰われるであろう」と書いたのは北杜夫さんだけど、僕が辻邦生さんしか知らないと思ったら豚に喰われますよ、ニコニコ)。
で、そのために本棚を整理してると、出てくるわけですよ、昔買った本たちが(あたりまえだ)。何度も言うようだけど家が狭いので、これ以上本を増やすわけにいかない。処分しないと新たに購入できないんです・・・って、あれ? なんか違う?
そこで昔買った本たちをパラパラと・・・パラパラ・・・パラ・・・何時間かかって整理してるんだいっ!・・・ってなことに。だって、愛おしいんだも〜ん、好きなんだも〜ん、読み返してるんだも〜〜〜ん。終わらない。だったらもっときれいにしろよ、って話だけど、ほら、増えるから。勝手に


3.上記以外はこちら

そこで、オモテの本棚から外れたものは、こちらへお引越しになるわけです。こちらはこの本棚の中の1/4。雑多でしょ。この奥にも同じだけ入ってます。出したり入れたりしてるうちにこんなになってしまいました。触りたくない、わけわかんないから(おいおい、さっきの話とちがうじゃねーか、かわいいんじゃなかったのかい)。

こちらは倉庫の中で、これ以外にあと3本、本棚があって、そっちはもっと触りたくない。

でもね、ごくたまに整理すると、面白いんですよ、こんなのがあったのか、ってのが出てきたりして。昔はこんなの読んでたんだよなー、か何か言いながら、座り込んだらさあ、おしまいだ。パラパラ、パラパラ、パラ・・・何時間経っても出て行きやしない。

あ、でも、基本積読はしないです。ほら、愛おしいから。積読なんてあなた、本棚に収まりきれないほど買ったりは・・・買った限りは読むし・・・たとえ全体の1%ほどでも。で、本棚のキャパを超えて押し込む(オイオイ・・・)。ね、積読とは違うでしょ? なので、奥の本棚に入ってしまったものは、触りたくない、崩れるから。


そして、もうひとつ別の倉庫に入っているのがこちら。マンガたちです。古いですねぇ、懐かしいですねぇ。少コミやプチフラワーは姉の影響で大好きでした。竹宮惠子さんが一番だったけど、他にも佐藤史生さんとか樹村みのりさんとか紫堂恭子さんとか、あったりしたんですよ。佐藤史生さんの『ワンゼロ』は大好きで、何度も読み返してバラバラになり、めでたく昇天されました、なむなむ。竹宮惠子さんも随分手放してしまったけれど、『変奏曲』とか、『私を月まで連れてって!』といった、本当に好きなものは置いてありますね。


4.本棚のない生活なんて

実は本棚も二つ三つ、壊してきました、本を入れすぎて。しゃーないやないかい、棚が弱いんだから! ・・・って、そうじゃないですねー、詰め込むからですねー。

でも本棚は手放せない。

憧れるんですよ、書庫ってやつ。しょこたんも好きです(違うか?)。日がな一日書庫に籠って、ずーっと本に浸っていたい・・・っていうのとはちょっと違うけれど、でも、いいなぁっておもってしまいますね。

父親の仕事の都合で僕は高校を転校してるけれど、最初に通った学校の図書館が別棟で、これが明治からの建物でした。当時で創立100年を越えた学校で、校舎そのものも木造で結構古かったけど、図書館は創立以来の建造物だったんです。入るとカビ臭いような、湿気たような臭いがしてね。古色蒼然、っていう言葉がぴったりの、いい雰囲気の図書館だったですね、天井まで届く本棚が並んでて。ちょうど、辻邦生さんの『廻廊にて』に出てくる図書室のような、あるいは『リリス』の主人公が通り抜けるような。憧れますね。

本棚って、何でしょうねー。自分家のでなくても、一日中眺めていられる気がします。なので、本棚のない生活は考えられないですね。
でも整理は大変だ(汗)。

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