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【魅力】を分解して組み立て直す

魅力を高めようって話を日々書いているわけですけど、なぜ、こうした事を発信するかというと、前回述べたように、魅力とは『相手の頭の中にのみ存在する』ってごくごく当たり前の事をしっかり押さえておけば、社会は、世界は、もっと優しく平和に近づくと思うからです。

なぜなら、『魅力と何か』という本質が、常に『他の誰かを想う気持ち』を育み続けるからです。

だから、決して不倫やドラッグなど『ダークサイドの魅力』などにではなく、お天道様のような光の魅力であって欲しいと僕は願っています。

なので、僕の言う魅力というのはそういうモノの為に使って欲しいのですが、魅力を磨き高めて、力をつけていくほどに他者への影響力というのも強く大きくなることも間違いないので、力が大きくなった時に力に呑み込まれないためにもまずは『相手の頭の中にのみ存在する』という事を重々押さえておいて欲しいと思います。

そもそも魅力って言葉の語意そのものは辞書を引けば「人の心を惹きつけて夢中にさせる不思議な力」と書かれているわけですが、ようは『説明できないけど何か良い』って状態のモノや人の事です。

意味を教える辞書が『説明できない』って書いてる言葉なので、「魅力とはそういうものだ」と信じるしかないって事です。

そうはいっても、何かしらの答えのようなモノでも良いから知りたい、探りたいって思うのが人間というものだと思うのですが、辞書ですら『何か良い』と漠然と語っているモノの謎を全て解明してしまったら、それはそれで『魅力』ではなくなってしまうと思います。

こういうモノを考える時には、『具体的な何か』で捉えるよりも『抽象度をいくらか下げる』程度で良いんじゃないかと思います。

そこで、前回のおさらいなのですが、魅力というのは、

・相手の頭の中にのみ存在する
・いくつかの要素・段階がある
・ある特定の人々にのみ強烈に支持される

と書きましたが、今回はその要素の部分についてまとめておこうと思います。

と言っても、前回魅力を考える事と、ブランディングを学ぶ事は同じであると書いたように、ブランディングを少しでも学んだ事がある人は既にご存知かもしれませんが、魅力にも大きな3つの要素はあてはまります。

・機能(能力)的魅力
・情緒的魅力
・自己表現的魅力

ブランディングでは『価値』と言われていますが、人に対して『価値』と言ってしまうのは本来的な意味から考えても違うと思うので、魅力としています。

これに加えて、

・先天的魅力
・後天的魅力

という特性もあるので、これらを1つのマトリクスにしてみると以下のようになります。

無題の図形描画 (1)

この内、自己表現的魅力に限っては、後天的魅力にしか含まれないものだと僕は考えています。

というのも、先天的魅力というのは、持って生まれた特性そのものなので、瞳の色や形、髪色や髪質、骨格に基づいた体型など個人の力ではどうにもならない魅力の事だからです。

ただ、くどいようですが、『相手の頭の中にのみ存在する』のが魅力ですので、このマトリクスは『相手がどこに魅力を感じるか』を整理する為のモノだと思ってください。

なので、合理性を求める傾向が高い相手に対しては、機能(能力)的魅力を磨けば良いし、感情で動く相手にとっては、相手にとっての『好き』をよく理解しておかないと興味すら持ってもらえませんし、相手にとっての理想の人生や生きる目的をあなたが体現していなければ強い関心を抱かれる事もないということです。

つまり、魅力を磨くというのは、相手がこのどこを重視するかを知り、それに応じた磨き方を考える事が求められるとも言えます。

即レスする人に魅力を感じる相手に、いくら感情で訴えかけたところで相手はあなたを評価しないでしょうし、感情や感性を大事にする人を相手に即レスをしても状況によっては「この人何か軽く考えてない?真剣に考えてる?」と捉えるかもしれないということです。

『相手の頭の中にのみ存在する』という事とセットで、このマトリクスが頭にあれば、『説明できないけど何か良い』のが魅力だとしても抽象度がいくらか下がるので、磨くにしても相手に応じて使いこなすにしても、方向性は定まりやすくなるはずです。

逆を言えばここがゴチャゴチャになると、思うように魅力が伝わらないということです。

ココ・シャネルが語ったとされる言葉に、

”20歳の顔は自然からの贈り物
 30歳の顔はあなたの人生
 でも、50歳の顔はあなたの功績よ”

というのがあります。これは、20歳くらいまでは先天的魅力が顔に現れるけれど、30歳以降は後天的魅力に移り変わり、最終的には人としてどんな理想を目指し、努力し、歩いてきたかが如実に顔に現れるということです。

そう考えると、魅力を成す要素の土台には自分が何を成したいかという意志も必要で、意志を持ち、実現しようと努力を続けている人にのみ真の自己表現的魅力は宿るのだと思います。

その意志を実現するためには、言葉だけでも、行動だけでも意味は無くて、感じ取り共感してくれる相手の存在も必要不可欠です。

そういう相手とより強く結びつき、コミュニティを築く潤滑油のようなものが魅力というわけで、その魅力を上手に伝えるには言語だけではなく、『何か良い』と思われる非言語の働きも有効に使う事が大事だということです。

個人の時代で、個人の魅力が占める割合が大きくなってきた今だからこそ、非言語を磨く事は非常に大きな意味を成すと僕は思うので、これからは、そこを担える美容師やアパレル店員さん、スタイリストさんなどの価値はより一層高まると思います。

少なくとも、僕はそういう思いで仕事をしているので、単にその場しのぎのキレイではなく、その人にとっての真の魅力をより良い方向にサポートしています。

そうやって磨いた魅力がどのような段階を経て伝わるようになるのかという事は、また次の機会にでもお伝えします。

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