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神はいない -新型コロナウイルス―


不思議なことが起きている

 2020年から新型コロナウイルスが世界中に広がり、世界中で多数の感染者が発生し、世界は困難な状況に陥っている。


 ここで、たいへん不思議なことが起きている。


 世界にはたくさんの宗教がある。

 キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンズー教、仏教、日本の神道…。

 新型コロナウイルスが広がる前までは、多くの宗教において、その信者たちが教会・神社・礼拝所などに集まって礼拝などをしていた。


 ところが、である。

 新型コロナウイルスが広がってから、驚くべきことに、教会・神社・礼拝所などに集まることがなくなったりしている。集まるとしても、距離を取り、教会・神社・礼拝所などの建物に入る人の人数を制限したりしている。


 これは、本当に驚くべきことである。

 新型コロナウイルスが広がろうが、広がるまいが、神のために教会などに集まって祈るというのは、神聖で最も大切な行為のはずである。

 ところが、それを控えたり、教会などでは人数制限を設けて、以前より少ない人数で集まったりしている。

 これは、神に対して失礼である。いや、失礼なんてもんじゃない。

 そんなことをしている人たちは、本当は神の存在を信じていないことを告白したに他ならないからである。


神は信者を感染から守ってくれるはず

 神のための行為をするためにわざわざ集まっている人たちを、神が新型コロナウイルスに感染させるわけがない。

 どんなに密になろうと、神のために祈っている人たちを神は完全に守ってくれるはずである。


 何しろ、神のためにわざわざ集まって祈っているのだ。


 教会や神社などに行かなくなった人や、人数を制限している牧師や神主たちは、本当は神を信じてなどいないことを、期せずしてまさに暴露しているのである。

 これは、神に対する裏切りである。

 そうした人々は、神の力を信頼せず、神が守ってくれるとは本当は全く信じていないことになる。


 神が本当にいるなら、こう思うだろう。

「教会に祈りに来る人々を私が新型コロナウイルスから守れないと思っているのか。お前たちは、私の存在を全く信用していなかったのだな…。」


集まって祈れ!感染しないことを証明しよう!

 もし、神を信じるなら、各宗教・宗派の信者たちは、今こそ、こぞって集まって祈るべきである。そして、どんなに密になっても、その神がその信者たちを守り、新型コロナウイルスに感染しないことを世界に見せるべきである。そうすることで、その神こそが本当の神であることを明白に示すことができる絶好のチャンスでもあるのだ。

 まさに、その宗教が真の宗教であることを証明することができる、またとない機会なのだ!


 それをせず、教会に集まることを控え、人数制限をするような宗教は、その信奉している神が、実は全くの偽りで、その神が存在していないことを証明してしまっているのと同じである。

 それまで何の力もないものを神だと称え、何の意味もない崇拝や祈りの行為をしてきたことを証明してしまっているのである。

 牧師や神主たちは、信者たちを騙し続けていたことが明確に示されてしまったのである(最初、神が当然守ってくれると思って集まって祈っていたが、感染者が多数発生してしまい、神の存在はウソだとわかって、慌てて教会に集まるのをやめたというなら、まだ一貫性がある。当初から集まらないようにしたのであれば、牧師や神主自身がそもそも最初から神の存在を信じていなかったと言っていいはずである。)。そして、信者たちは、無価値で存在しない架空の概念のためにこれまで多大な時間とお金を費やしてきたことが明確に示されてしまったのである。


宗教・宗派別の感染率の統計調査を

 さらに言えば、今こそ、各宗教・宗派は、自らの宗教の信者がどんなに新型コロナウイルスに感染していないかを統計調査で明確に示し、自らの宗教・宗派が真の宗教・宗派であることを示すべきである。その宗教・宗派が真実のものであるなら、その宗教・宗派の信心深い信者たちは、神に守られ、新型コロナウイルスに感染することなどないはずである。それを統計調査で示せば、面倒な布教活動などをせずとも、その宗教・宗派の正当性は明瞭に示され、その正しさが世界中に瞬時に認められるであろう。


 しかし、実際には、各宗教・宗派は、それまでのように大人数で集まって礼拝もしないだろう。そして、宗教別の感染率調査もしないだろう。

 それは、その宗教・宗派の神が本当は存在せず、当然、信者たちを守ってくれるものでもないことをわかっているからである。

 当然のことであるが、大人数で集まって礼拝を行えば、全ての宗教で感染者が増大するだろう。そして、各宗教・宗派別に統計を取ったとしても、各宗教・宗派で感染率に明確な差は出ないであろう(行動様式が同じならば)。


神は存在しないと証明されたも同然

 この程度の簡単な論理を考えようともせず、神の存在がもっともらしいか否かを一切検討もせず、盲目的に偽の宗教のために時間とお金を費やしている者は、自ら思考することを放棄してきた怠惰な態度を恥じるべきである。そして、そのような者たちは、そうした怠慢の結果、これまで時間とお金を無駄にしてきてしまったのであり、それはある意味で自業自得でもある。

 自ら思考しようともせず、自らの力で未来を切り開こうともせず、神に頼って祈るだけで成功をつかもうなどというご都合主義の人々には、輝かしい未来や成功などやってくるはずもない。


 新型コロナウイルスの蔓延を機に、むしろ神は存在しないことが明瞭に示されたと言ってもいい(宗教家たちは、その信者たちに感染者が出ているとしても、理屈をこねくり回して、それを正当化しようとするかもしれない。しかし、それは単なる苦し紛れの言い逃れであることを即座に見抜くべきだろう。)。


 この実態を目の当たりにしたからには、今後はもう、神という架空で偽の存在に頼ることなく、自ら考え、自らの手で未来を切り開くべく、ぜひとも努力していってほしいと思う。


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