【超短編戯曲】猫の手も借りたい(300字)
助手「先生、ついに猫の手を借りる実験に成功しました。」
先生「実験が成功するとは、犬も歩けば棒に当たるだな。」
助手「そんな実験は犬も食わぬと言ってた、犬猿の仲の研究室の奴らいい気味だ。」
先生「そんなもの負け犬の遠吠え。」
助手「これで私も一犬前としてやっていけます。」
先生「この研究室の成果は私の手柄だ。犬が西向きゃ尾は東。尾を振る犬は叩かれずと言う、ここはひとつ。」
助手「私はこの実験に犬知れず努力してきました。私に犬死にしろと。」
先生「犬が星を見るような事を言うな。」
助手「いくら話しても犬に論語の様ですね。吠える犬は噛みつかぬ。失礼します。」
先生「残念だ。飼い犬に手を噛まれ るとはこの事だワン。」
【超短編戯曲】猫の手も借りたい(300字)
実生活には何の役も立たない、3文戯曲ならぬ、300文戯曲。
本当に猫の手も借りたいくらい慌ただしい日々。
猫に実際に何かしてもらうのではなく
その肉球で癒されたい。
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