34. 「いい質問」が人を動かす
こんにちは。コウです。
今回は谷原誠さんの「いい質問が人を動かす」を紹介します。
この本には、人を動かすためには質問が効果的であることと、具体的な質問の方法について書かれています。
人間関係やビジネスなど幅広い範囲で役に立つ本です。
質問の力
「なぜ今、質問する力が求められていると思いますか?」
こう質問されると、
「なぜ求められているのだろう?」
と考えますよね?
実はそう考えさせてしまうことこそが「質問の力」です。
質問は相手を強制的に特定の方向で考えさせる力を持っています。
例えば上の質問をされた時、はまず最初に
「質問する力が求められているかどうか」を考えなくてはいけません。
質問する力が求められていると結論づけられた上で
「なぜ求められているのか」を考えなければならないはずです。
ちょっと言葉遊びみたいになってしまいましたが、
要するに、質問の仕方によって相手の前提としている条件みたいなものが変えられるよ、ということです。
すべてを聞き出すベーシッククエスチョン
他人に質問をするときは、欲しい情報を相手から聞き出すために、質問の方法を工夫しなくてはいけません。
この時に重宝するのが、5W1Hです。
What(なに) Who(だれが) Why(なぜ) When(いつ) Where(どこで) How (どうやって)
を使います。
例えば、
「なぜそんなに怒っているの?」
という質問は、
「何が気に入らないの?」(What)
「誰のことを怒っているの?」(Who)
「いつのことを怒っているの?」(When)
「どこで起きたことに怒っているの」(Where)
「どうすれば怒りが収まるの?」(How)
と言い換えることができます。
ちなみに「なぜ?」は原因を追求することには役立ちますが、繰り返しすぎると、相手に不快な思いをさせたり、責任を追求するイメージがついてしまします。
いい質問と悪い質問
①どうしてこんなことができないんだ?
答える側は、「できない理由について」考えます。
つまり、できない自分を前提にして思考します。
この場合は
「どうしたらこのことができる?」と質問すれば、できるようになるための方法を考えることができます。
②何回言われたらわかるの?
答えることができないノーアンサークエスチョンです。「あと3回です!」とも言えません。答えられない質問は相手に混乱を与えたり、黙らせることには効果的ですが、多くの場合望まない結果を生みます。
実は答えられないものは質問とは呼べません。
人は自分で決めたことには従う
例えば自分が指導者で、選手のトレーニングの時に
①「今日は200m10本走るよ」というのと
②「今日は、トレーニングをやるんだけど、200m10本と100m50本どっちがいいかな?」
と質問するのでは、どちらが意欲的に取り組むでしょうか。
心理学に基づいて考えると、後者の方が意欲的に取り組みます。
なぜなら、
①選択肢を2つ与えることによって、トレーニングをしないという選択を無くす効果
②自分たちで選んだ(選んだということは自分たちが望んだものなんだ(認知的不協和音)
という2つの質問の効果が働くためです。
このように「意欲的にトレーニングに取り組ませたい」という目的があったとき、「工夫して質問」をすることで、指導者が求めている選手の行動を引き出すことができます。
最後に
最後までご覧いただきありがとうございました!
ここで紹介したのはこの本に書いてある、2%くらいの内容です。
かなりためになる本なので、一度は読んでおくことをお勧めします。
ではまたヽ(^^)