こはる心理カウンセリング室

臨床心理士で公認心理師です。青年期・成人期の個人カウンセリングが専門です。ストレスケア…

こはる心理カウンセリング室

臨床心理士で公認心理師です。青年期・成人期の個人カウンセリングが専門です。ストレスケアを学校や企業、家庭など身近に取り入れてもらえるような活動に取り組んでいます。https://koharushinri.jimdofree.com/

最近の記事

止揚-今までを振り返りこれからを考えること-

私たちにまだできることがある 何をするのがよいかを 照らしてくれる言葉を昨年見つけた 止揚する 私たちは批判がうまくなった 足りない部分を見つけるのもうまい ここがだめだと ケチをつけるのは容易い 過去から学ぶことの本来の意味はどうだったか 過去の優れた見識を再発見し学ぶ そして、過去の過ちから学ぶ それは先人の云々ではなく 自らの過去の振り返りも 含まれているはずだ 止揚する 話題のニュースとして 戦争、事件、事故、汚職の映像が 流れるのを見ていて あるいは

    • パンの話 何でもないできごと

      いつも通り過ぎる駅で、 電車のドアが開くと、 ふわっとパンのにおいが する駅がありまして。 いつも通り過ぎるだけでも、 ほっこりしてました。 昨日はその駅に 降りる用事があって。 駅の構内にある、 パン屋さんを発見しました。 あー、ここだったんだ。 なんか、 いつもありがとうございます♬ そんな気分になりまして。 そんな、 何でもないできごとの お話でした。 (20190825記載)

      • コラージュ療法 自由な表現

        コラージュ療法学会に参加しました。 感じたことを 残しておきたいと思いつつ、 時間が経ってしまいました。 しばらく経った今でも、 ヤネック・デュボスキー先生の 「心とアート」についてのご講義が とても印象に残っています。 明快さやスピードが 求められやすい世の中ですが、 先生のご講義というか、 ジェスチャーも含めた パフォーマンスからは、 想像する楽しさや喜びが あふれていました。 まさに、 プレイフルな姿でした。 特に印象的だったのが、 司会の先生とのやり取りです。 「

        • 今のあなただからできる臨床がある

          精神科病院臨床を始めたばかりの頃、 ケースで悩んでいて、 他のベテランの先生に 担当を代わってもらったほうがいいのではと 相談したことがありました。 恩師は、 「今のあなただからできる臨床がある」と 励ましてくださいました。 あの時の言葉、 私の支えになりました。 T先生、 ありがとうございました。 (20190907記載)

        止揚-今までを振り返りこれからを考えること-

          万引き家族を観て 読書の秋も到来

          みなさま、こんにちは。 今日は映画と小説の話です。 『万引き家族(是枝裕和監督作品)』を観ました。 前に見た時よりも、 なぜかとても感情が揺さぶられ、 胸に迫ってくるものが強くありました。 映画に登場する人物たちが、 私の知っている あの人やあの子…、 と重なってみえて、 現実味が強く感じられたからかもしれません。 うまく考えや感想が頭でまとまらないので、 映画から繋がる世界にしばらく留まっていたいと思い、 『偸盗』を読みました。 芥川龍之介の小説です。 単純に、 万

          万引き家族を観て 読書の秋も到来

          自傷行為について 研修会報告

          みなさま、こんにちは。 昨日は、この本を紹介しつつ、 自傷行為について考える研修会を実施しました。 『自傷・自殺する子どもたち』 (松本俊彦 著 合同出版) 参加者は、 教員や療育施設職員、 精神科で勤務する臨床心理士、医師、作業療法士、 大学院生など、 多職種で話し合う機会となりました。 最初に、 一人の先生がこの本をベースに、 自傷や自殺についてミニレクチャーをしてくださいました。 その後、 自傷行為がみられる子どもたちとのかかわりを 事例を通して学び合う時間と

          自傷行為について 研修会報告

          精神科急性期病棟での心理士の仕事 研修会報告

          先日、 精神科急性期病棟での心理士の仕事 をテーマに研修会を実施しました。 私は、おやつ係り(笑)と 前職での経験の情報提供を担当しました。 精神科急性期病棟や救急病棟において、 心理士はどのような役割が果たせるのか、 どのような働きを期待されているのかについて、 実践的に考える機会になりました。 3名の演者から それぞれの職場での実践を元にした発表があり、 最後にクライシスプランについての講義があり、 半日研修でしたが盛りだくさんな内容だったと思います。 お一人目の

          精神科急性期病棟での心理士の仕事 研修会報告

          小さい秋 どんぐりの音

          どんぐりの音 小さな秋 ポチポチ ポチ ポツ ポク 風に吹かれて どんぐりの実が地面に落ちて、 地面に落ちているどんぐりと ぶつかる音 ポチポチ ポク コツ ポチポチポチ こんなにかわいい音でしたっけ? もう何年も、 何十年も、 忘れていた秋の音 肌寒いなぁ、 嫌だなぁと思ってたけど、 ポチポチが聞きたくて、 風を待つ秋の夕暮れ 小さい秋の楽しみ (20191110記載)

          小さい秋 どんぐりの音

          ストレスケア 研修会

          昨日は 勤務先のスタッフに向けた 研修を担当しました。 【大切な「私」の心を支えるために】 というテーマでお話をしました。 スタッフの皆さんは、 患者様やお客様を いつも支えている 立場の人たちばかりです。 まずは何よりも 自分の心のケアを 大切にしましょうということで、 ストレスケアのお話や ハンドマッサージ、 深呼吸、 マインドフルネスの 体験をしました。 笑いもあふれる 楽しい時間になりました。 いつも忙しく、 誰かのために働いている皆さん、 忙しくて休めないと

          トラウマケア 第九を聴きながら物想い

          本日は、 こはる心理カウンセリング室 の仕事納めの日でした。 お世話になった恩師の先生と トラウマインフォームドケアの 意義について改めてお話し、 年越のご挨拶をしました。 そして、 その恩師の先生から 音楽の差し入れ。 ベートーベン作曲 『交響曲第九番』 改めて通して聴いていると、 色々と物想いが膨らみます。 トラウマインフォームドケアは、 先日参加した 子ども虐待防止学会にて 学んだばかりです。 そこでは、 個別のケア以前に、 学校や地域、社会といった ケアシステムの整

          トラウマケア 第九を聴きながら物想い

          ゲートキーパー 自殺予防

          みなさん、こんにちは。 寒かったり、 暑かったり、 変わりやすいお天気が続いていますね。 今月は、 自殺予防(ゲートキーパー)講習を 3カ所で実施しました。 労働分野、 美容分野、 教育分野 と異なる職場環境でした。 それでも共通していたのは、 ①皆さん多忙で ②職務や負担を抱え込みやすい環境 であることでした。 参加者の皆様、 年始の忙しい時期でありながらも、 講習に積極的にご参加いただき、 ありがとうございました。 講習に行くたび、 ゲートキーパーの認知度は、

          ゲートキーパー 自殺予防

          動機づけ面接法 人が変わること

          皆さま、こんにちは。 変わらないと思っていたことが変わることとは? 人が変わることとは? ・・・どういうことなのでしょうか? そのヒントになることが数多く学べた 「動機づけ面接法」について、 少しご紹介しようと思います。 先日読書会で 「動機づけ面接法」について、 有志で読み合せました。 『動機づけ面接法 基礎・実践編』   著者 William R. Miller   Stephen Rollick  訳者 松島義博 後藤恵  星和書店 2007 そもそも「動機づけ

          動機づけ面接法 人が変わること

          新しい季節 < いつものわたし

          新しい季節の始まりです。 あれもこれもやらなければと、 頭に浮かんできます。 あれもこれもやりたくないと、 心が沈んできます。 ほんとうは〜になったらいいな。 もしできたら〜になれたらいいな。 でも、 〜にならなかったらどうしよう。 もし〜になってしまったら辛い。 いっそのこと 何も感じないほうが いいように思える かもしれません。 今、 トラウマに関する本を 読んでいます。 『身体はトラウマを記憶する ー脳・心・体の つながりと 回復のための手法』 ベッセル・ヴァ

          新しい季節 < いつものわたし

          自死予防と春分から徒然に思ったこと- 私の心理臨床-

          みなさまこんにちは。 春分の日が過ぎましたね。 冬と春を分かつ日 たまたまですが、 春分の日に 自死予防に関する研修準備会 に参加しました。 参加者は、 スクールカウンセラーや 大学相談室といった教育分野、 企業相談室や企業向け講師 といった産業分野 からの方々が多めで、 医療分野からの参加は少なめでした。 私はというと、 自死予防として ゲートキーパー講習や メンタルヘルスの講義をしています。 けれども、 私自身の心理臨床の基盤 となっているのは、 大学院時代から ず

          自死予防と春分から徒然に思ったこと- 私の心理臨床-

          言葉への心くばり 関与しながらの観察

          みなさま、こんにちは。 『「こころ」はどこで壊れるか 精神医療の虚像と実像』 という本を読みました。 (洋泉社 2001) 精神科医滝川一廣氏に佐藤幹夫氏が インタビューした対話内容が まとめられた書物です。 読んでみて、 佐藤氏という聞き手と 滝川氏という語り手の 異なる鋭敏さが、 絶妙であるという 印象を受けました。 聞き手は、 精神医療の水準は 適切に保たれているのか? 現代の子どもたちの こころは大丈夫なのか? こころはどう壊れて、 どこで壊れるか? …と、

          言葉への心くばり 関与しながらの観察

          スカイプ読書会 動機づけ面接法 

          みなさま、こんにちは。 いつも有志で実施している読書会ですが、 コロナウイルス感染拡大防止のため、 Skypeを利用して読書会を行うことになりました。 不慣れなため手間取りましたけれど、 それも含めて 心許せる同業者と 試行錯誤し、相談できる機会は、 こういう不安な情勢の中でこそ とても心強いと感じました。 読書会で取り上げた本は下記の本です。 『動機づけ面接法 基礎・実践編』  著者 William R. Miller   Stephen Rollick 訳者 松

          スカイプ読書会 動機づけ面接法