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にしもりただし個展 透き通るもの達と


涼を求めて


真夏日の休日にふらふらと歩いてると、住宅地の中にギャラリーがありました。

「こんにちは」
「こんにちは」

涼し気なお家(ギャラリー)の気配と、お家の中から聞こえたおだやかな声に吸い寄せられて、気まぐれに入ってみることにしました。

にしもりただし 個展
身の回りの美しいカタチにゆるく触発されながら
2024年6月7日(金)~6月17日(月)
ギャラリー&ポストカード 藤影堂 にて



描かれたもの達は透明感のある存在になる


描かれていたのは、誰の日常にもありそうなもの達でした。例えば、瓶やペットボトルやハサミやビューラーなどです。無機質なもの達が、柔らかく透き通っているように描かれていました。

にしもりさんが描くと、それらのもの達はそこに在るような、少し透けているような、独特な存在感を放つみたいでした。透き通っているように見えるけど、確かに存在しています。

確かに存在しているのは何か?

にしもりさんの描いた油彩画の瓶がガラスでできた瓶と並んでいても、違和感がないようにも想像しました。実際の展示でも、にしもりさんの絵は、町屋の机や棚の上で馴染んでいました。

確かに存在しているのは「美しいカタチ」


子どもたちが描かれている作品やデッサンもたくさん見せていただきました。描かれている子どもたちは部屋で寝ていたり、くつろいでいたりしている姿が多かったです。

その姿はわざとらしくなくて、いい感じに力が抜けているなあと思いました。変な表現かもしれませんが、無機質なもの達も、にしもりさんが描くといい感じに力が抜けてるように見えるのです。

確かに存在しているのは何か?

個展のタイトルに答えがありました。「身の回りの美しいカタチ」がそこに存在していました。いつもあるもの、身近にあるものの、そのままの美しいカタチに出会うことができた展示でした。

気負わないおだやかな佇まいの作品達のおかげで、見ている私の方もいい感じに力が抜けてくるような感覚がありました。それと同じくらいに、力が満ちてくるような感覚がありました。

にしもりただしさん、藤影堂のオーナーさん、落ち着くひと時をありがとうございました。noteを読んでくださった方々、ありがとうございました。

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