災害から今日で1年。

一年前の早朝。

関西にいた私は
母からの連絡で現実を知った。

川が氾濫して
小中学校の地域が飲み込まれ

綺麗な川が魔物の姿となり
巨大な川と化した。

Yahooニュースに祖父母の家周辺の
航空写真が上がっていた。

ミニチュアの世界を見ているように
小さな家の周りが黄土色一色で覆われて
今にも流されそうな、
現実とは思えない世界。

連絡先が分かる範囲全ての友人に
連絡を入れて、幼なじみの友人の
家全体が流されたことを知った。

会社の休みを一週間もらって帰省し
現実を目の当たりにした時

当たり前はこの世にないのだと、
当たり前と思える生活が
そばにあることが
どれだけ幸せなことなのか。

そして
離れて暮らしていた10年を取り戻したい
大切な人のそばにいたい
大切なものを守りたい

そう思って
実家へ戻ることにした。

災害がなければ、間違いなく
あのまま関西で働いていただろう。

忙しない世界で今日も忙しく。
当たり前に身を浸して。

今ここにいること
この場所で暮らせていること
家族がいること
祖父母がいてくれること
笑えること
ゆっくりできること
静かに時間が過ぎていること

全てに感謝。