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作られた利根川を渡る~「小堀の渡し」が最高でした!

おはようございますこぐまです。
久しぶりの投稿です。

だいぶ夏らしくなってきましたね。
さて前回の記事で、おすすめのスポットとして「水郷佐原あやめパーク」を上げさせていただきましたが、その時に園内を周遊するために乗った小舟が、下の子には相当印象に残っていたようです。

昨日もお昼と買い物予定だけだったのですが、ずっと「おふねにのりたい!おふねのところにいきたい!」と言うので、近場でないかちょっと探してみました。

そしたら利根川を渡る「小堀の渡し」という小舟があることを知りました。
こぼりのわたし」ではなく「おおほりのわたし」なんですね(笑)
そしてここが、予想以上に良かったので本日はぜひ紹介したいと思い記事を書きました。場所は茨城県取手市です。

場所はこの辺。ちなみに家からは車で10分くらいと近い。

運営が取手市なんですかね?取手市のHPに小堀の渡しの紹介と、航路図が示されています。というかHPにかなりの情報があります。

http://www.city.toride.ibaraki.jp/mizutomidori/bunkakatsudo/kanko/kankomesho/ohorinowatashi.html

乗り場は全部で3か所で、日中のお昼を除く1時間に1回くらいで運行しています。私たちは、「取手緑地運動公園駐車場前」から乗りました。
ここは河川敷になっていて、名前の通り大きな駐車場やテニスコートなどの屋外運動施設があります。
ちなみにGoogleMapで検索した時は「運休中」となっていたのですが、上記の市のHPにもあるとおり運行しているときは「ピンクの登り旗が立っている」らしいので、現地でピンクの登り旗をみたときは、おおやったー動いてる!とうれしくなりました(笑)

まだ船は来ていないけど、ピンクの登り旗を見つけて駆け出す(笑)
ベンチ付きの待合室があります。
河川敷の簡易トイレが少し歩いたところにありました。
時刻表とか。だいたい1時間に一本。

3つの停泊所がありますが、片道で200円、一周で400円です。(後述しますが本当に安い!)小学生以下の子供や小堀地区に住んでいる方等、無料になる条件もあります。

しばらく待っていると、小堀地区からの船がやってきました!

割とカラフル(笑)
ちなみにこの船は令和2年からの運航のようです。

乗船料を払い、連絡先を書いて、救命具を着けて乗船します。
とてもサービス精神旺盛な船長さんが出迎えてくれました!(これだけでも乗る価値があります!)定員はコロナ禍ということもあって8名らしいです。自転車や原付も載せられるそうです。船にはBGMもかかっていて、ちょっとしたリゾート気分です。利根川だけど(笑)

いざ出航!
天気も良くとても気持ちいい!

5分ほどで次の停泊地の「取手ふれあい桟橋」につくと、船長さんが「次の出発は○○分なので、出発まで下りて散策していただいても大丈夫です!」
と素敵な提案。
そして、船長さんが写真を撮ってくれたり、おすすめスポットを紹介してくれたりしました。

船長さんの「この角度がおすすめなんですよ」~その①
船長さんの「この角度がおすすめなんですよ」~その②
利根川をかける2つの橋。(常磐線快速と各駅停車ですね。)たしかに
この角度からは眺めることはなかなかない(笑)
手の届く距離に白鳥が(笑)
コブハクチョウというらしいです。人にあまりおびえることなく、草を食べてました。

「取手ふれあい桟橋」から乗船したお客様も加えて次は「小堀」へ。
船の中で流れるガイド放送で、「利根川」と「小堀の渡し」の歴史を聞きました。これがちょっと個人的にはツボでした。

そもそも小堀地区は、利根川をまたいで千葉県側にあるのですが、茨城県なのです。県境のラインがこの部分だけ川をまたいでいるのが確認できます。

茨城県と千葉県の県境のライン(点線)が小堀地区だけ南側に出っ張っているのがわかる。

今、船で運行しているところは昔は陸続きだったようです。
つまり、利根川が以下のような形をとっていたんですね。
小堀地区を囲むように、蛇行していたんです。

明治14年の小堀地区当たりの利根川
Googleマップの点線に沿って川が流れているのがわかる。

でも、この川の形状では水害が絶えなかったそうで、蛇行をまっすぐにするような改修工事を加えました。今船で渡っている川はその時に掘られて水が流れるようになった人工的な川なんですね。しかしこの改修工事の結果、小堀地区は川の向こう側に分断されてしまいました。(右の図)

http://www.city.toride.ibaraki.jp/mizutomidori/bunkakatsudo/kanko/kankomesho/ohorinowatashi.html

これでは小堀地区の人が不便だということで、協議の結果「作られた川を渡る渡し舟」が誕生したという経緯があるようです。大正3年(1914)とのことなので、100年以上前ですね。小堀地区には三日月型の湖があるのですが、これ昔の利根川だったんですね!これもちょっと感動(笑)

画像下部分の三日月湖は旧利根川の名残。とても歴史を感じる。
水害を治すために取手地区と「対岸」となってしまった
小堀地区の人々のために生まれた渡し舟に今乗っているんだなあと感動。

もっとも今は、国道6号線が走る大利根橋を経由した路線バスが運行されているので、この渡し舟は交通の便としての役目はほとんど終えていて、観光用となっているとのことです。船長さんも同じことを話されていました。
両地区とも、波止場までいくのはやはり距離があるので、バス停のほうがはるかに便利ですね。
そして船は小堀につきました。

小堀の波止場に停泊
船長のここがおすすめなんですよ~③
少し高い場所に設けられたテーブルとイス。
利根川の上流方面を一望できる。
上記椅子から眺めた利根川上流方面
ハンモックの手作り感満載の休憩場所もある(笑)
大きな木それを囲む小さな椅子。
子供が「ここで何するの?」と聞くと
船長さんが「椅子取りゲームだよ!」と答えていた(笑)

近くにトイレと自販機がないところだけは残念(ちょっとあるくとコンビニがある)ですが・・自然あふれる静かでいいところでした。
船は1時間おきに出ているということなので、いったんここで降りて船を見送って、シート広げてお弁当を食べて遊んで、次の船に乗って帰るという利用もできそうです。
ちなみにきれいな花もたくさん咲いていて、船長さんが植えたとのこと!
船長さん何者(笑)

ちなみに船の室内を撮るのを忘れてしまいましたが、室内に液晶モニタがあって、外の光景を映してくれます。エアコンも完備です。

川も穏やかでしたので船もほとんど揺れず、こども達も我々親も大満足でした。救命胴衣もちゃんとつけるので安心です。

子供たちとも優しく接してくれて、本当にこの値段でいいのか申し訳ないくらいの満足度の高い観光名所でした。めちゃくちゃおすすめです!
1時間くらいで一周できるので、お近くの方はぜひ!


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