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そういや

人生なんてあっという間だ。最近は、時間が溶けていくような感覚だ。この前、バケツリスト1を作成したと思っていたら、日付が2020年9月になっており、あれから7ヶ月も経っていた事に驚いた。

https://note.com/koganenonami/n/nd6d688ced72b


私は、飽きっぽくて、実行力がないから、バケツリストも4で止まってしまった。そして、文章力向上の為のnoteも更新できていない。 私は、人生において、色々な事を考えてきたが、大体が計画倒れで、終わっている。


そして、計画倒れで終わった大概のことは忘れてしまうことが多い。ただ、心の中から消えないものが何個かある。例えば、バケツリスト1だ。 


ただ、私という人間は、人生において、大概の事は面倒だと言って避けてきた。今回もやらない気がする。


だから今回は、人を巻き込んでみようと考えた。そして、長い付き合いのある知人に声をかけることにした。


私 「桜前線の北上と共に、鹿児島から北海道まで、日本列島を北上しよう」

知人「いいよ」

私「!」

彼は、腰が重い人間で、かつ、泊まりがけの旅行が好きではないので正直驚いた。

私「いついく?」

知人「定年後。仕事で休めない」

私「・・・(ガッカリ)」

いやそこは、休暇をとっていこうよ。私は、コロナが沈静化するまでは、行かないつもりだったが、定年後は幾らなんでも遅すぎると思った。


例えば、健康に問題が見つかり、食べる物に制限がかかれば、楽しみが減る。また、日本一周をして、何かの気付きを得ても、それを形にする時間が残っていないと考えるからだ。


彼以外の人も誘おうとも考えたが、この歳になると家庭や仕事の関係で忙しいようだ。


かくして、私の人をまきこもうとする作戦は失敗した。

人生を折り返し、残り時間を考えると、残り半分は、老いに縛られることになる。老いに縛られると行動に制約がかかってくる。


人生の自由時間は、刻々と失われていく。そのような焦りが私の中にある。ただ、死に近づくにつれて、失敗を回避できた安堵の感情も湧いてくる。


可能性が失われると同時に失敗の可能性も減っていく。このプラスマイナスゼロのような安堵感が、ぬるま湯のようになっており、私は、ずっと行動を起こさなかった。


今までの人生において、凡人の私は、無難な選択肢を選んで、平凡を手に入れようとした。この選択肢は、間違ってはいなかっただろう。


ただ、それで、満足しているかと言われればそうではない。私は、無難な選択肢を選ぶことで他人より不幸から遠ざかったかもしれない。しかし、幸福かと言われれば違うというだろう。


私は、小学校くらいから、自分の人生は、学校(職場)・家庭・地域という狭い社会で、周回軌道を周回し、通過儀礼と冠婚葬祭をこなしていくだけだと考えていた。


想像を超えることがない日常をすごし、定年後に、一つ二つの、わがままを叶えて死んでいくのだろうと、子供の頃から薄々感じていた。



人生における自由は、基本的に土日の細切れと、老後の余りしかない。やってみたいことはたくさんある。しかし、それを全てやりきることはできない。子供の頃から私には、諦めに似た虚しさがあった。


世界は広い。可能性に満ちている。しかし、自分はそれに触れることができない。という感覚だ。


レールの上の人生は嫌だ。しかし、自分で道を切り開く才能もない。だから、自分を押し殺して生きてきた。ただ、私は、ずっと自分に対する諦めと世界に対する憧れを持ち続けて来た。


頭で考えた打算と、心の声が対立するならば、私は、前者を優先したのだ。



子供の頃に、人生は、面白くないだろうと予測していたが、その通りだった。


ただ、やらなかった後悔があるかと言えば、それもない。才能がない私が、コストとリスクを取ったところで、リターンを得られていたとは思えないからだ。


才能がある人間なら、若さと勢いで、道を切り開けるだろう。ただ、才能のない私でも、目を凝らして世の中を見つめる事で、世の中の仕組みが見えて来る。そして、自分が通れそうな道を見つけてから行動するのが正しいと思っていたからだ。



若い時、自分の才能では越えられない壁を越えようとはしなかったのは正しい。ただ、怠慢かつ臆病で消極的すぎた。レールの上でも出来る事はあったし、動き出したのは、十年くらい遅かった。



ただ、どれだけ、最もらしい分析をした所で、老いや死は待ってくれない。


面白くもない人生を生きてきた。後15年もすれば老いに縛られて、後30年もすれば死が訪れるだろう。死を意識し、老いに急かされて、焦りとやるせない気持ちが出てきた。ただ、コロナが猛威を奮っている中では流石に動き出せない。


せめて、自分の内側にくすぶっている雲のような、感情と思考を形にしたい。


頭の打算に潰された心の声を、せめて、このnoteの中で解放したい。

























































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