「東京の暴れん坊」(1960)は帽子の宝庫
こんばんは。
今回、紹介する映画はこちら。
「東京の暴れん坊(1960)」
小林旭(あきら)主演の青春アクション映画。
アマゾンプライムで観れます。
YouTubeで冒頭部分だけ視聴可能。
明るいタッチで観終わったあとの後味がいい作品。
ヴィジュアル的にはこの作品、とにかく色々な帽子が出てきます。
今では様々な帽子がカジュアルに使われていますが、1960年代、フォーマルな服装に合わせるものでした。
なので本作で出てくる帽子もフォーマルな使われ方がされています。
▪️ポークパイハット
1950-60年代の映画でこの形の帽子がよく見られます。
✔︎元々は19世紀の半ば頃からイギリスで被られはじめた帽子の種類
✔︎ 1930年代、60年代に大ブームとなり、イギリス紳士たちの必須アイテムとなった
✔︎独特のシルエットが、イギリスの伝統料理であるポークパイ(肉入りパイ)に似ていることから「ポークパイハット」という名前が付いた
▪️カンカン帽
もともと男性用の麦わら帽子だったが、2010年代に女性にもかぶられるようになった。
✔︎カンカン帽という呼称は、この帽子が明治以降に日本に入ってきてから、大正~昭和初期にかけて大流行する中で定着したもの
✔︎叩くとカンカンと音がするほど硬く作られていたことが、その由来と言われている
▪️ボーラーハット
「時計じかけのオレンジ」(1971)でもおなじみのボーラーハット。
✔︎1854年、アメリカ·ノーフォークの貴族であるトーマスウィリアムコークはロック帽子店に行って頑丈な帽子を依頼
✔︎さらにロック帽子店がハットメーカーのウィリアム・ボーラーに依頼
✔︎メーカーは馬に乗る際、木の枝などから頭を守る帽子として着想されたアイデアを基に完成させた
▪️シルクハット
存在感があるので、マジシャンなど舞台で使われることが多いシルクハット。
しかし、元々はフォーマルな帽子でした。
✔︎1850年ごろにプリンス・アルバートが好んで被ったことから貴族、上流階級にも広まって行った
✔︎第一次世界大戦が終わるころまでには上流階級の間でも日常生活に使われることはなくなった
✔︎燕尾服、モーニングコートを着る際に合わせる男性の正礼装用の帽子になる
まとめ
日本人がカラー動画で、様々な帽子をフォーマルに使っていたことが確認できるものは貴重なのではないかと思い、帽子の歴史も含めて紹介しました。
本作には中折ハットやベレー帽も登場します。
あと、おまけにもう一本。
「銀座旋風児」(1959)
同じく小林旭主演のアクション映画。
キザな銀座旋風児(せんぷうじ)が事件を解決していく話。
衣装は長沢節。
イラストレーターとしても有名な方。
アマゾンプライムで視聴可能。予告編がYouTubeで観れます。
予告編で確認できますが、ノーカラージャケット(3:24頃)、コーデュロイのトレンチコート(2:39頃)などのスタイリングがGood。
1950年代、男の服装に力が入った映画は少ないので貴重な作品。
今回は以上です。
ではまた次の更新で。
【参考文献】
✔︎選ぶまえに読む!知ってトクするメンズ帽子の種類|時谷堂百貨
https://www.tokiyado.com/hatguide/cont_04.php
✔︎日本の帽子博物館2|日本における帽子の歴史|帽子100年|HatandCap
http://www.hatandcap.or.jp/hundred_pages/japan_pages/museum02.html
✔︎今さら聞けない!ボーラー ハット(山高帽)の由来と語源 | BOTTONE
http://bottone.jp/blog/bottone-ceo/15415.html
✔︎帽子の話 (ちょっと 歴史) Vol.24 シルクハット物語 - McCoy's Country Store ■ blog
https://blog.goo.ne.jp/mccoys_2010/e/63fc05c14375559c9bee81d0356aa5c2
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