「余裕」がないと何もうまくいかない話

人生をまだ25歳しか生きていない人間が言うには非常に恐れ多い言葉なのだが事実だ。

「余裕」がないと何もうまくいかない。

今の彼女と出会うまでは「もう25歳だ。」なんていう考えで毎日焦りを感じていた。
特に仕事に関しては我武者羅に目の前にあるチャンスには全て飛びついていた。
では今はもうそうではないのかと言われると答えは「No」なのだが考え方や捉え方が変わった。
それは物事をうまく進める為である。
今までの僕は「こんな仕事がある」とか「これお願いしたい」と依頼された時は迷いなく「はい!」と引き受けていた。
その業界のことを理解もせず仕事を引き受けるということはいつ消えるかもわからない懐中電灯だけを持って真っ暗闇に飛び込んで行くことと同じなのだ。
「怖いもの知らず」と言えば聞こえはいいのだろうが、その為に2021年はどれだけの損失と信頼を失ったのだろうか。そして何より失ったものの中で最も大きいものは「時間」だ。

この「時間を失う」ということが人に与えるダメージの大きさは尋常ではない。
理由は単純で余裕を完全に失ってしまうからだ。
仕事をしていない時間でも失った時間を取り戻すために常に仕事の事を考えるようになってしまう。
彼女と一緒に過ごす時間は余裕の素振りを見せるのだが無意識に仕事の事を考え、ボーッとし、彼女の話を聞けておらず、挙げ句の果てには「そんなに仕事が大切ならずっと仕事しとけばいいじゃない」と怒られることもあった。

余裕がないと表面的にどれだけ余裕っぽさを見せていてもどこかから必ずアクは出ているのだが自分でそのアクにはまず気付けない。
そしてそのアクは人に伝わってしまい、プラスに働くことはない。
全く料理と同じだ。
取り除かなければいけないものを垂れ流し続けているのだから美味しくなる事などまずない。

みっともないがこの「余裕」について彼女に話を聞いてもらった。
すると見事にシンプルな返答が返ってきた。

「この道を選んだのは他の誰でもなくアナタ。怖いんだったら今すぐ辞めなさい」

この答えで吹っ切れたし、彼女をもっと大切にしようと思った。
僕の立場に立って慰めるのでもなく、同情することもなく僕の金タマを蹴ってくれる女なんかそうはいない。

そこから無理やり会社にコンタクトを取ることもなければ1日20時間以上働くこともなくなった。
それでも仕事の依頼が来ることを知った。
その依頼もしっかりとフィルターにかけ、丁寧に命を削ってこなせるものだけを選び、引き受けていく。
そうすると仕事もプライベートもいいバランスが保てるようになり自ずと心に余裕も生まれる。

余裕ができるから仕事とプライベートがうまくいくのではなく、
余裕がなくても仕事とプライベートをコントロールすれば余裕は生まれる。

そして今は仕事もプライベートも絶好調だ。


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