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七十二時間聖地巡礼:1

 引き続き「ドキュメント72時間」の話。
 「近々」と言いつつさっそく、銀座・築地界隈を巡ってきた(※6月12日、放送日翌日の話)。
 
 まずは有楽町駅前の交通会館で献血。
 今朝方、郵便受けに案内の葉書が入っているのに気づいて、よし行ってみようかとなった。つまりは勢いである。
 昨晩の予告によると、次回はソラマチの献血ルームらしい。そのことが頭をよぎりながらも、本来の目的地へのアクセスなどを考えて有楽町の献血ルームを選んだ。されるがまま生き血を献上するだけで感謝・歓待され、お菓子やジュースが食べ飲み放題なのは気分がよかった。
 そのまま銀座の無印、松屋銀座のデザインギャラリー、野の花司などを覗く。無印ではウィンザーチェア、松屋銀座ではヴィトラと、なぜか椅子の展示が重複。ヤコブセンの時計、奈良の地場産品のショップを見る。奥野ビルにも寄った。洲之内さんの現代画廊もこんな雰囲気だったのだろう。
 この近辺は最近「ドキュメント72時間」のロケ地によく選ばれている。「文房具店 この手紙をあなたに」の伊東屋、「銀座おつまみラプソディ」のかめやもある。
 銀座をぶらつくのは楽しい。

 東へ行くと新富町、明石町。
 明石町は外国人居留地の跡。アントニン・レーモンド設計の聖路加国際病院の、慎ましやかで厳かなデザイン処理に感嘆。一度は中に入ってみたいものだ(通院・入院やお見舞い以外で)。

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 すぐ近くには、都内で最も古い教会もある。こちらは初めて中に入ることができた。病院も教会も、愛読書「建築探偵」シリーズに登場する。上京したての頃以来二度め。

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 そして明石町といえば、鏑木清方《築地明石町》の舞台。《築地明石町》では美人の背景左側にうっすらと、対岸の舟影が見える。明石町や佃島は再開発に次ぐ再開発で、見る影もない。「記録用記録用」と念じながら、スマホを向ける。
 面影がないからこそ、感じるものがあったりもする。これもまた、聖地巡礼の醍醐味だろう。(つづく

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築地明石町から佃島方面


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