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「家族経営は儲かる」の意外な落とし穴

もうけっこう前の話なんですけど、夫の先輩で、飲食店を何店舗も経営している社長に、うちも2店舗目を考えてるんですって言ったことがあるんです。

そうしたらその社長に、「家族経営がいちばん儲かるんだからやめとけ」って言われたんですよね。

いやいや絶対に社長のほうが儲かってますがなって思ったんですけど、たしかに「割がいい」のは個人店の家族経営なんです。

家族だけで経営すると、なんといっても人件費がかなり抑えられます。もちろん無給でっていうのはありえないけれど、従業員ならちょっと買い物を頼むだけでも時給を払わないといけないのに対し、家族だとそのへんの線引きは実に曖昧です。

労働基準法が適用されないので、(やるかどうかは別ですしあまりお勧めはしませんが)固定給で1日15時間とか働くこともできます。これをアルバイトで賄うとなると、たいそうな人件費がかかってきますし、完全にブラックです。

あるいは、家族だと基本的に当日欠勤やバックれがないので、欠員が出たときのために多めにスタッフを雇っておく必要もありません。

飲食店における人件費というのは、お店にもよりますが結構なウエイトを占めることが多いです。なのでここを削減することができる家族経営は、それなりに儲かるようにできているんですよね。

ただ、家族だからと言って必ずしもしっかり利益が残せるとは限りません。実は意外な落とし穴もあるのです。


1店舗で養える世帯数にはキャパがある

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