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28年前に行ってみたヨルダン|気になる中東

私がヨルダンを旅行したのは、たしかパレスチナ民族衣装の展覧会を見に行ったことがきっかけだったと思う。パレスチナの民族衣装は精巧な刺繍が世界的にも有名なのだが、多くのパレスチナ難民がヨルダンに流れ込んだこともあり、ヨルダンの伝統文化と融合して受け継がれている。それで展覧会では、ヨルダンのことも併せて紹介されていたのだ。

その際に、スティーブン・スピルバーグ監督、ハリソン・フォード主演の人気映画「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」で、キリストの聖杯が隠された神殿がヨルダンの古代遺跡ペトラで撮影されたことも紹介されており、がぜん行ってみたくなったのだ。

ヨルダンは観光の魅力一杯の国である。

紀元前17世紀に造られた首都アンマン。そこから1時間ほどで行けるジェラッシュでは1世紀頃のローマ時代の遺跡を数多く見ることができる。体が浮くことで有名な死海や、十戒のモーゼ終焉の地、ネボ山もアンマンから行ける。

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死海

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ネボ山

ちなみに死海は、ヨルダン川から流れ込んだ水が、余りの暑さに蒸発し、流れ出る川が無いために塩分濃度が極めて高くなり、生物が住めない湖になったことから死海と言う。

そして何と言ってもハイライトはペトラ。首都アンマンから高速バスで4時間くらいかかる。紀元前1世紀頃~7世紀頃に栄えたナパテア人の都市。映画「インディ・ジョーンズ」のままに、シークと呼ばれるバラ色の岩の峡谷を抜けるといきなり眼前に現れる遺跡がエル・カズネ。ちなみに神殿の中に「3つの試練」のような仕掛けは無い。

※以下の写真の一部は、当時のフィルム式カメラで撮影・プリントしたものを合成している。

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エル・カズネ

このエル・カズネは都市ペトラの入り口に過ぎず、そこから広大な遺跡複合体が広がっている。最奥にあるエド・ディル修道院まで見学しつくそうと思うと、アンマンからの日帰りでは難しい。

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巨大なエド・ディル修道院

私はエジプトのピラミッドにも行ったことがあるが、個人的な感想としては、ペトラはピラミッドを凌ぐ面白さだったと思う。

他にも往年の名作「アラビアのロレンス」で有名なワディ・ラムアカバ。アカバは紅海(こうかい)に面した美しい港町である。

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ワディ・ラム

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アカバ

ダイバーの聖地と言われる紅海の美しさにもびっくりした。

私が旅行した当時はまだインターネットやスマートフォンも無く、ガイドブックだけを頼りに行き当たりばったりの旅だった。

あれから28年。交通網や観光施設などもかなり整備が進んだのではないだろうか。

ヨルダンは古代遺跡の宝庫。28年経っても、あの素晴らしさは忘れられない。多くの人々にこの地を楽しんでもらえるよう、平和であってもらいものだ。

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