見出し画像

#15 小説の映画化について_読書好きの観点から@メンタル休職中

映画「アイネクライネナハトムジーク」を観ました

休職中の身としてAmazonプライムで映画を見ようと思い、色々あさっていたところ目に留まった本作を観ました。

何となく字幕で映画を見る気分ではなかったこと、Amazonプライムのレコメンド表示がされたこと、小説としての伊坂幸太郎作品が好きだっていうことで選択。

登場人物が多くて意味が分からないとかの批評もあるようですが、私ははこういう伏線回収系の映画・物語が好みなので面白く観賞できました。
破天荒で意味不明だけど、なんか憎めない、そして結局すげーいい奴っていう人物が出てくる伊坂作品の突き抜け感もやっぱり好きなんだと思います。

ここまで書いておいてなんですけど、映画感想的なことを書きたかったわけではありません。見終わった後にふと思ったことについてです。

『そもそも、小説で既に読んでいるものを映画として観る自分は何なんだろう?』

小説の映画化について考えてみました

小説を映画化することには賛否があるんだと思いますが、この休職期間に自分の思考や嗜好を整理してみると、肯定派だということに気づきました。
(賛否について検索すれば色々出てくるんだと思いますが、思考が引っ張られそうなので特に調べずに書いてます)

肯定派と書きましたが、以前は否定派でした。
思い返せば中学生くらいの時にジュラシックパークの原作を読んだ後に、映画ジュラシックパークを見て、なんて原作よりも陳腐なんだ、と思った記憶があります。若かりし頃の自分の原作を読んだ後の創造力は半端なかったのかもしれません。
(本映画は名作と位置づけられているらしいので、もしかすると当時の私の映画観賞能力が乏しかっただけかも・・・)
この時の記憶が色濃く残っているので、それ以来小説を映画化するってことに否定的でした。

なぜ否定派だった自分が肯定派になったのか?
冷静に考えてもどこがきっかけか分かりません。ドラマとかでも近年は小説や漫画の原作ありきで作られているのが当たり前なので抵抗がなくなっているのかもしれません。映画やドラマも数多くみる中で、映像作品の味方を学習したのかもしれません。よく分かりませんが、今は肯定派です。

肯定派になった自分として”小説の映画化”について思うことは、小説には小説の良さがあって、文章に書かれている情景や人物の感情を自分なりに想像して膨らませることに快感や没入感が発生する。映画(小説の映画化)には映画の良さがあって、監督が原作を読んで想像したものを、映像として具現化して、原作者と監督の伝えたいメッセージだったりエンターテイメントを観客に伝えていく、ということなんだと思います。

ジュラシックパークを読んだ&観た時の若かりし頃の私は、自分が想像したものが具現化されていない映画を許せなかったのかもしれません。
人生を経験する中で、物事を様々な角度からみることを学び、”小説の映画化”を肯定できるようになったのかもしれません。

小説が映画化に関する自分のこだわり&思考に気づきました

思考整理をする中で”こだわり”にも気づきました。

①映画を観る前に小説(原作)を読んでおきたい
②映画化されたら見てみたい作品だな~って小説を読んでいる時がある

①については、自分が小説を読んだときに浮かんだ情景や感情、作品の空気感が映画化されたときにどうなっているのかを楽しみたい、っていう感情な気がします。ストーリーは分かっていてもいいんです。(たまに、終わり方が全然違う作品もありますけど・・・)

おそらく、映画を見てから小説(原作)を読みたい、映画を見て良かったから小説(原作)を読みたくなった、という人もいると思います。それはそれで各自の嗜好なので否定するものでもありません。もちろん、私も後から原作を読むこともありますし。

最近で言えば、最近やたら番宣でTVに出まくっている「余命10年」なんかは、原作を読んでみました。たぶん映画館にわざわざは見に行かないとは思いますが。AmazonプライムとかTV地上波でやればみたいと思います。

冒頭に書いた「アイネクライネナハトムジーク」を観た後に、ふと思った、以下の疑問への答えは、まさにこの①「映画を観る前に小説(原作)を読んでおきたい」の感情なんだということでした。

『そもそも、小説で既に読んでいるものを映画として観る自分は何なんだろう?』

②の「映画化されたら見てみたい作品だな~って小説を読んでいる時がある」について。
これは小説を読んでいる途中&読了後に思う感情です。ある意味私なりの小説の楽しみ方なんだと思います。想像力をかき立てられて楽しいのです。

覚えているところでは、「蜜蜂と遠雷」がまさにそうでした。ピアノコンクールの話かつ長編なので、映画化するのは難しいだろうな、とは思いつつ、でも誰かが映画化したいって企画するだろうな、と思って読んでいた記憶があります。(直木賞&本屋大賞作品ですので商業的にも当たり前ですが)
そして、もちろん、映画化されたわけです。私も観ました。映画の感想はここでは割愛しておきます・・・・


相変わらず何の話を書いているか分からなくなってきましたが、自分の好きな読書から派生して”小説の映画化”について自分の思うところを書いてみました。
こうやって書いてみるとやはり本ありきで、映画という流れになっているので私にとって”読書”って大事だな~と思わされました。


この記事が参加している募集

#読書感想文

188,615件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?