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自分の恋愛パターンがわかる「愛着スタイル」とは?

こんにちは。恋愛メンタル改善コーチのケイです。

今日は、自分の恋愛パターンがわかる「愛着スタイル」とは?です。

こんな人に読んで欲しいです
✅いつも同じような理由で別れることが多いが、どうやって改善したらいいかわからない
✅いつも似たような人と付き合うが、不幸な恋愛をしがち。長続きしない。
✅相性が良いと思って付き合い始めたのに、合わないことが多くなって別れることが多い

恋愛をするとき、人は何かしらのパターンを持っている

実は、人は恋愛するときに「同じようなパターン」で恋愛をしています。

この「パターン」は、食の好みが合うとか、趣味が合う、見た目がタイプ、といったパターンではありません。

人が、人と信頼関係を作るときに、どのようなスタイルで関係を作るか?

という、もっと深いテーマになります。

趣味や笑いのツボよりも大事な恋愛の「相性」とは?

よく男女で会話をするときに、「どんなタイプが好きですか?」と聞くことがあると思います。その時に、このようなタイプを挙げることが多いと思います。

  • 趣味が合う人

  • 笑いのツボが合う人

  • 金銭感覚が合う人

  • 生活リズムが合う人

たしかに「相性」として大事な要素です。

一方で、自分の過去の相手を振り返って、「最初は相性が良いと思って付き合ったのに、悲しい思いをして別れた。長続きしなかった。」ことがありませんか?

実は、一般的に言われる「相性」は、「長続きするかどうか」「お互いを信頼して良い関係を作れるか」とはあまり関係がないのです。

では、本当の意味で「良い相性」を見分けるにはどうすれればいいか?
その答えこそが、「愛着スタイル」なのです。

愛着スタイルとは?

愛着スタイルとは、一言でいうと「人が人と信頼関係を結ぶ時にどういう反応をするのかというスタイル」です。

元々は心理学研究の一つの分野として確立された分野です。

「愛着」についての心理学理論は、ジョン・ボウルビィ(John Bowlby,1907-1990)という精神科医・精神分析家によって提唱されました。ボウルビィは、第二次世界大戦後の イタリアで孤児院などに収容された戦災孤児の調査を行い、母性的な養育と心身の健康的な発達が深く関係していることを明らかにしました。「母性的養育の剥奪」体験は、 情緒的な問題を引き起こすだけでなく、病気に対する免疫の低下や身体的な発育不良なども引き起こすのです。同時代の児童精神科医だったルネ・スピッツは、乳児期の剥奪 体験が心身におよぼす影響をフィルムに収めています。

https://www.urraca.jp/archives/910

愛着(アタッチメント)とは、特定の他者との間に形成される情緒的な絆 のことを指します。

愛着自体は、さまざまな人(もの、こと、動物など)へも形成されますが、愛着障害における「愛着」とは、生存、安全を確保するために特定の養育者に対して子どもが一方的に形成する絆です。

この絆の作り方が、愛着スタイルと呼ばれるものです。

愛着が作られる時期

生後半年~1歳半の間に愛着スタイルの形成のピークを迎え、その後の社会へのかかわりに影響を及ぼします。

愛着理論を確立したボウルビィは、

「望まれない子どもは、“自分は両親によって望まれていない”と感じるだけではなく、本質的に望まれるに値しない、つまり、“自分は誰からも望まれない”と信じるようになるし、逆に両親から愛されている子どもは、両親の愛情に対する確信だけでなく、他のすべての人からも愛されると確信して成長する」
「大人のパーソナリティは、未成熟な時期を通じての重要な人物たちとの相互作用、なかでも愛着人物たちとの相互作用の所産とみなされる」

と述べているように、幼児期の親とのかかわり方が、その人の愛着スタイルを大きく方向づけることがわかっています。

愛着スタイル4つのパターン

愛着スタイルの全体像です。

愛着スタイルは大きく2つのパターンに分かれます。

安定型:対人関係が安定
不安定型:対人関係が不安定

不安定型は、さらに3つにわかれます。

回避型:深い関係になることを恐れる。男性に多い。
不安型:深い関係にならないと不安になる。女性に多い。
恐れ回避型:回避型と不安型のミックス。人を避けようとする態度と、人と深い関係になりたい態度が混ざっている。

それぞれのスタイルをみていきましょう。

①安定型

安定型は、人口の約50%を占める愛着スタイルです。
人間関係において、自分にも相手にも絶対的な信頼を持っており、
人との距離感を適度に保ちながら良好な人間関係を構築できるタイプです。

安定型スタイルの特徴
✅対人関係における絆が安定している
率直さと前向きな姿勢

対人関係における絆が安定している

安定型の人は、自分が愛着し信頼している人が、自分をいつまでも愛し続けてくれることを、当然のように確信している。
愛情を失ってしまうとか、嫌われてしまうなどと、思い悩むことがない。
自分が困ったときや助けを求めているときには、それに必ず応えてくれると信じている。
だから、気軽に相談したり、助けを求めたりすることができる。

岡田 尊司 愛着障害~子ども時代を引きずる人々~ (光文社新書)

率直さと前向きな姿勢

また安定型のもう一つの特徴は、その率直さと前向きな姿勢である。人の反応を肯定的に捉え、自分を否定しているとか、蔑んでいるなどと誤解することがない。
そもそも人がどういう反応をするかということに、あまり左右されることがない。自分が相手の要求を拒否したり、主張を否定したりすると、相手が傷つき、自分のことを嫌うのではないかと心配したりはしない。
自分の気持ちを偽ってまで相手に合わせるよりも、自分の考えをオープンにさらけ出した方が、相手に対して誠実であり、お互いの理解につながると考える。

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安定型と相性が良い人

安定型と相性が良い人は「安定型」です。お互いがお互いを信じている状態なので、基本的に長続きすることが多いです。

また、一度付き合ったら恋愛市場に戻ってくることも少ないので、出会いの場で見つけるのが実は難しいタイプでもあります。

また、安定型は相手の愛着スタイルに大きく左右されることがないので、回避型や不安型とも上手に関係を作ることができます。

ただ、安定型は完璧でない部分もあるので、相手が過剰に回避型・不安型が強いと、安定型で合っても上手に関係を作ることができないことがあります。

安定型のまとめ

  • 人間関係で悩むことが少ない

  • 自分も相手も肯定的にとらえることができる

  • 自分の意見ははっきりと言い、相手の意見も尊敬して受け取ることができる

  • 偽った気持ちを持ち続けることがなく、常にオープン

安定型の特徴をより詳しく書いています!


②回避型

回避型は、人間関係において、親密さよりも距離を求めるタイプです。
親密な状態はむしろ自分のメンタルの重荷と感じやすく、心理的にも物理的にも距離を取ろうとするのが特徴です。

回避型スタイルの特徴
✅親密さよりも距離を好む
✅葛藤を避ける

親密さよりも距離を好む

回避型のコア・ウィッシュは、縛られないことである。
人に依存もしなければ、人から依存されることもなく、自立自存の状態を最良とみなす。
そして、他人に迷惑をかけないことが大事だと、自己責任を重視する。
自分の属する組織や集団とも、気持ちを共有することは少なく、仲間に対して、一緒にいてもあまり意味がないとか、時間の無駄であるといった、ネガティブな見方をする傾向がある。
積極的に関与することよりも、自分に余計な責任がかからないようにする。

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葛藤を避ける

回避型のもう一つの大きな特徴は、葛藤を避けようとすることである。
そのため、人とぶつかり合ったりする状況が苦手で、そうした状況に陥るくらいなら、自分から身を引くことで事態の収拾を図ろうとする。
人への積極的な関与を好まないのも、ある意味、葛藤を避けようとするためでもある。その一方で、葛藤を抱えられないことは、正反対の一面を生む。ストレスが加えられると短絡的に反応し、攻撃的な言動に出てしまいやすいのだ。相手の痛みに無頓着なところもあるので、自分が相手を傷つけていることに気づかなかったりする。
冷静そうに見えて、切れると暴発してしまうのである。

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回避型と相性が良い人

回避型と相性が良い人は「安定型」です。回避型は距離を置くことを好みますが、それに対して安定型はブレることなく回避型特有の資質を受け入れることができます。

回避型は、実は人と親密な関係を築きたいと心の奥底では持っています。
ですが、これまでの経験上、人と深い関係になることで傷ついた経験をもっています。そのため、人と距離を置くことが回避型にとっては「安心」する状態になっています。

回避型と相性が悪い人

回避型と相性が悪い人は「不安型」です。回避型は距離を置くことを好みますが、それに対して不安型は距離を近くすることを好みます。なので、一方的に不安型が回避型を追いかける関係になりがちです。

回避型は男性に多く、不安型は女性が多いです。
不安になった女性が、回避型の男性を追いかけるという場面、みなさんもどこかで見たことはないでしょうか?

このタイプは、付き合い始めはお互いをとても魅力的に感じますが、
付き合いが進むにつれて回避型が不安型を避けるようになります。これに回避型が更に不安になり、関係が早期に破滅する、というパターンが多いです。

③不安型

不安型は、人間関係において、親密を強く求めるタイプです。
相手の表情や感情に感情に敏感になり、他の人への気遣いをしがちなタイプです。
人に嫌われていないか、受け入れられているかを過剰に気にするタイプです。

不安型スタイルの特徴
✅見捨てられ不安を抱えている
✅すぐに恋愛モードになる

見捨てられ不安を抱えている

不安型の人は、「愛されたい」「受けいれられたい」「認めてもらいたい」という気持ちが非常に強い。
対人関係で何が一番大事かと問われると、愛情や思いやりの大切さを強調する。
そのため、拒絶されたり、見捨てられることに対して、極めて敏感である。少しでも、相手が拒否や否定の素振りをみせたりすると、激しい不安にとらわれ、それに対して過剰反応をしてしまいやすい。拒絶されるかもしれないという考えが頭に忍び込むと、その不安をなかなか消し去ることができない。そのため、何度も相手に確認しようとすることもある。相手の顔色をうかがい、それに合わせて行動するということにもなりがちだ。

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すぐに恋愛モードになる

不安型の人は、利害に基づく連携に過ぎない関係を、愛着関係と錯覚してしまうことが起きやすい。仕事上の関係が、すぐに恋愛関係に発展してしまったりするのも、不安型の人に多い。
不安型の人では、相手から愛され賞賛されたいという願望だけでなく、相手を理想化したり、相手と合体したいという無意識の願望が認められるという。法外な値段の商品を売りつけようとしているセールスマンに良く思われようと、気前よく契約書にサインしたり、自分を利用している人物を特別な存在と思い込み、一生懸命尽くそうとしたりするのも、愛着不安に発する行動である。

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不安型と相性が良い人

不安型と相性が良い人は「安定型」です。不安型は、自分が愛されているか、拒絶されないかをとても気にします。

安定型は、このような不安型のスタイルに対して、不安にならないように親密な状態を維持するようにします。例えば、連絡をこまめにとったり、不安に感じることを話し合ったりすることで、不安型が落ち着くようなかかわりを積極的にすることができます。

一方、不安型が過剰に愛を求める場合、安定型はすべてにこたえることができない時もあります。

不安型と相性が悪い人

不安型と相性が悪い人は「回避型」です。不安型は距離を近くすることを好みますが、それに対して回避型は距離を置くことを好みます。なので、一方的に不安型が回避型を追いかける関係になりがちです。

回避型は男性に多く、不安型は女性が多いです。
不安型の女性が回避型の男性に対して、無限に愛を求めますが、
回避型の男性にとってはそれは非常に重荷になります。

以下の記事では、不安型の特徴を書いています!


④恐れ回避型

恐れ回避型は、一言でいえば「人間嫌いの寂しがり屋」です。
回避型と不安型のミックスで、人を避けたいという気持ちと、親密になりたいという気持ちが同じくらい自分の中に存在しており、すべての愛着スタイルの中で最も葛藤を抱えやすいタイプです。

恐れ回避型スタイルの特徴
✅疑い深い

疑い深い

恐れ・回避型には、疑り深く、被害的認知に陥りやすいという傾向がある。自分をさらけ出すのが苦手で、うまく自己開示できないが、その一方で、人に頼りたい気持ちも強い。
不安型の人のように器用に甘えられない。さりとて、回避型の人のように超然とばかりもしていられない。人間嫌いなのに、人と関わり、相手を信じようとするばかりに、そこで傷つくことも多くなる。
しかも、親しい関係になって、相手を求めたい気持ちが強くなるほど、うまくいかなくなる。相手の些細な行動も、自分をないがしろにしているように受け取ってしまい、信じられなくなってしまうからだ。

岡田 尊司 愛着障害~子ども時代を引きずる人々~ (光文社新書)



恐れ回避型と相性が良い人

恐れ回避型と相性が良い人は「安定型」です。安定型は、恐れ回避型の不安定な葛藤を理解し、受け止める能力があります。

ただ、恐れ回避型は回避と不安の間で揺れ動く、とても不安定な感情をもっています。
最初は、安定型は恐れ回避型の不安定さを受け入れながらも、徐々に回避と不安が混ざった一貫性のなさについていけなくなる可能性があります。

恐れ回避型と相性が悪い人

恐れ回避型と相性が悪い人は、一言でいうのは難しいです。

恐れ回避型が、回避型の方と付き合っているときは、「不安型」の片鱗をみせることが多いです。自分の中の「見捨てられ不安」が回避型に刺激され、あたかも不安型のような振る舞いに変化します。

逆に、相手が不安型だと、恐れ回避型の人は「回避型」の振る舞いになる傾向が強いです。相手の「見捨てられ不安」を鬱陶しく感じ、深い関係を避けるようになります。

このように、恐れ回避型は二つの相反する要素を自分の中にもっているため、自分でもどうすればよいかわからないという葛藤を抱えがちです。

まとめ:愛着スタイルを知る意義

ここまで愛着スタイルのパターンをみてきました。

愛着スタイルを知る意義は、「趣味や笑いのツボといった相性よりも、人と人がどうやって信頼関係を結ぶのかをベースに相性が決まるから」です。

いつも恋愛の初期は盛り上がって「もうこの人しかいない!」と思っていたのに、三か月後には破局する、といった経験のお持ちの方は、是非愛着スタイルを知って、相手選びのご参考にしてみてください。






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