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独学の必読書「ふぞろい」紹介の2次試験特化フレームワークの使い方【中小企業診断士/2次試験】

1次試験の学習が落ち着いてきた方の中には、2次試験の学習を早めにしようと思われる方も多いと思います。「ふぞろい」で紹介されている2次試験用フレームワークの使い方を解説します!

私はこんな人

完全独学にて、1次試験543点(得点率78%かつ全科目60%超)2次試験285点(得点率71%かつ全科目60%超)と運良く高得点合格しました。学習時間は350時間(1次試験200時間2次試験150時間)でした。

中小企業診断士2次試験とは?

2次試験は学識(1次試験で確認済み)をベースに応用能力(原理・知識を実際の事柄に当てはめる能力)を有するかどうかについて、事例を基に判断する試験です。
具体的な事例を、学識(理論)で分析して、具体的な分析結果や助言を解答することが求められています。

ふぞろいとは?

ふぞろい」とは中小企業診断士2次試験を独学するのに必須の書籍です。
2次試験は回答が公表されない論述試験であるため、独学では採点が困難です。そこで「ふぞろい」では、合格者から当日の回答を再現した答案を回収・分析し、キーワード採点を可能とした書籍です。
例えば、1つの設問に対して(外部環境)技術革新:4点、コロナ禍:2点、(強み)農業経験豊富な従業員:4点のようなイメージでキーワード毎に得点が記載されています。
キーワードを記載するためのフレームワークが多数記載まとめられています。

全事例共通フレームワーク「レイヤー」

設問に対する解答のレベル感を合わせるために使われています。設問が経営戦略レベルなのか、事業戦略レベルなのか、組織なのか、モチベーションなのか等々を明確にして解答するというフレームワークです。

正直に言うと私の使い方は全く異なります。
ピラミッドストラクチャーで考えると一つのレイヤーだけで解答することは困難と感じています。経営戦略の問いでも、上位の経営ビジョンや下位の事業戦略や組織論を根拠として、経営戦略を解答することもあるんじゃないか?
経営戦略達成のために、下位の生産計画と生産統制の課題を解決する必要がある場合もあるんじゃないか?
と疑問が湧いたので一目見た瞬間読むのをやめました。

学習初期に「ふぞろいでいうレイヤー」が存在しているということを認識するには有用だと思います。

代わりに私は「ふぞろいでいう各レイヤー」の一貫性を重要視していました。ピラミッドストラクチャー上で最上位の経営ビジョンから経営戦略、事業戦略等々が、設問・与件文・自身の解答で一貫した内容になっている事に注力しました。

(参考)ピラミッドストラクチャーの考え方(ふぞろいにはありません)

事例1フレームワーク「幸の日も毛深い猫」

事例1は「組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」です。

幸の日も毛深い猫

人的資源管理と組織論の打ち手を漏れなくまとめたフレームワークです。
具体的には、下記の通りです。
人的資源管理
さ:採用(配置)
ち:賃金(報酬)
の:能力開発
ひ:評価
も:モチベーション
組織論
け:権限委譲
ぶ:部門
かい:階層
ね:ネットワーク
こ:コミュニケーション

個人的には、学習初期には活用しましたが、試験本番では利用しませんでした。
フレームワークを利用する事で、論理的には否定しにくい解答を書くことができると思います。
一方で、本当に重要なのは、設問もしくは与件文に寄り添った解答です。
設問と与件文をピラミッドストラクチャーで考えることで自ずと解答候補がいくつか見えてきます。

ただし、解答が全く見当もつかない場合の最終手段としては有用だと思います。白紙や全く根拠がない解答よりは、否定しにくい解答の方が加点可能性が高いと思います。

事例2フレームワーク「だなどこ」

事例2は「マーケティング・流通を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」です。

だれに、なにを、どのように、こうか
という解答構成にするというフレームワークです。
マーケティングの基礎であるSTPと4Pを漏れなく解答できるようになっています。
だれに=「STPで定めたターゲット」
なにを=「4P等の打ち手」
どのように=「自社の強みを活用」
こうか=「売上=客数×単価」「客数=新規顧客+既存顧客」「単価=高付加価値化or頻度向上」に売上を分解し、そのうちのどこに効果があるか

を明記するということです。

こちらも個人的には、学習初期には利用しましたが、本番では全く活用しませんでした。「幸の日も毛深い猫」と同様の理由です。

事例3フレームワーク「DRINK」

事例3は「生産・技術を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」です。事例3ではほぼほぼ毎年1題(20点〜30点分)情報管理に関する出題があります。その情報管理全般に活用できるフレームワークです。

D=DB化
R=リアルタイムで(随時更新)
I=一元管理
N=ネットワーク
K=共有(全社的に)
※「対象とする情報」「QCD面の施策効果」のみを問題に合わせて考える必要あり

「ふぞろい」で最も優秀なフレームワークだと思っています。試験当日は「どの情報を対象とするか」「施策効果」だけを考えればいいです。
例えば、下記がそのまま解答として活用できます。
営業部の受注情報と生産管理部の生産計画と生産統制関連の情報を、
DB化して一元管理し、随時更新し、全社的に共有することで、
生産リードタイムの短縮を図る。

まとめ

以上がふぞろいでよく記載されているフレームワークです。
全て学習初期においては有用なフレームワークです。最終的にはフレームワークを使うまでもなく、解答を書けるレベルまで到達することが目標となります。(DRINKは最後まで使えます)

【参考】課題別学習イメージ

把握した課題別に対策を取る必要があります。

【参考】ふぞろいの買い方はこちら

【参考】1次試験の過去問の使い方はこちら

【参考】2次試験の学習方法

2次試験の学習方法は大きく3パターンあります。
過去問演習はそのうちの1つです。その他の学習も十分に行なってください。

【参考】2次試験の解法

2次試験の解き方を具体的な事例を基に解説しています。


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