はじめいい顔、あと課金
ぼくとX(Twitter)仲間でもあるコリイ・ドクトロウが面白い言葉を発明した。
彼の発明言葉では「ウッフィー」を借りて『共感企業』書いた。
enshittification
(エンシット化=シットとは「うんち」(笑))
「プラットフォームがうんこ化する」
映えある「今年の言葉2023年版」に選ばれた。
コリイ・ドクトロウはFT(ファイナンシャル・タイムズ)に記事を書いている。
これ↓
コリイは、言う。
プラットフォームはこのようにして滅んでいく。
#1. ユーザーにとって良き存在になる
#2. ビジネス顧客にとって良き存在になるために、ユーザーを虐げる
#3. ビジネス顧客を虐げて、すべての価値を自分(と、株主)に向ける。
#4. 死んでいく
アマゾンを事例に取る。
創業期のアマゾンは、破れかぶれの「配送料無料」という実質値引きで多くのユーザーを取り込んだ。
結果、街の書店を蹴散らし、「アマゾン大好き」ユーザーを増やした。
「本を買うならアマゾンが便利」と、ユーザーに顔を向け、検索したときの「おすすめ」も、本当の意味の「おすすめ」をした。
いま、アマゾンで「猫の毛取り」検索すると、広告が出る。広告料をたっぷり支払ったスポンサー。
アマゾンプライムで1年分の送料を先払いさせ、ますますアマゾンへの依存を強める。
Kindleで本を買う。価格は1500円。
これ、「Kindleへのアクセス料」であり、もしアマゾンが「すまん、明日からKindleやめるわ」と宣言したら、その作品は読めなくなることを指す。
もちろん、1500円は戻ってこない。
フェイスブックもそうだね。
2010年ごろのフェイスブックは楽しかった。
ともだちの動向が良くわかった。
いまはフィードに流れる投稿は制限され、ある一定数以上のものは見ることができない。
ともだちが2000人いても、フィードに流れる投稿はせいぜい10人程度の「いま、何してる?」だ。
ところが、メールアドレスも電話番号も知らない「ともだち」が大半だから、フェイスブックに依存せざるを得ない。
フェイスブック「やーめた」
となったら、連絡つきようがない人が大半なのだ。
そして、広告がめちゃくちゃ増えた。
一投稿ごとに広告が挿入される。
これは明らかにユーザーを虐げている。
YouTuberも、YouTubeがサービスやめたら家賃も払えない、たちまち生活が困窮してしまう人が大半だろう。
依存してしまう。依存してしまっているが、だからといってプラットフォームがいい顔を向けてくれているわけではない。むしろ検閲官のように、あれするな、これはダメ、とダメ出しばかりする。
「いやなら、やめてもらっていいですよ」
「こっちはあなたの生殺与奪、握ってるんですから」
TikTokも同じ。
プラットフォームは、このように、最初はいい顔し、ユーザーをひきつけ、ある程度の数を得たら、ユーザーをないがしろにし、シット(うんち)化する。
ということで、SNS(プラットフォーム)への依存を、やめましょう。
ともだちとは、電話番号交換し、リアルに会って、お話しましょう。
もちろん、お客さんなら、なおのこと。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?