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これから3年、5年とかけて日本の組織で男女平等を進めていくために今から一緒に学んでみませんか

人材開発や組織開発の仕事をしていると、ここ数年、避けては通れないのがDE&Iや、女性活躍推進関連の取り組みです。

特に2023年の3月からは、大企業においては人的資本の開示が義務付けられ、さまざま数字を公表していかなければいけなくなりました。

その中の項目に「女性管理職の割合」という要素も含まれてくることもあり、今、多くの組織で、女性の管理職を増やすための施策が始まっています。

一昨年くらいから、なんと、私のところにまで問い合わせが届くようになりました。

女性活躍推進活動の担当者さんたちとお話しをさせてもらうとわかるのは、どの担当者さんも、どこからどう手をつけていいのかがわからず、困り果てているということです。

私も、これまで数多くの組織で、キャリアをテーマにワークショップを提供させてもらっては来ていますが、日本社会の中で女性管理職の数を増やすと行った取り組みはほとんどしたことがありませんでした。

また、なにせ私は男性ですから、大きな組織で管理職になることを期待されている女性の気持ちは、もちろん想像することや共感しようとすることはできますが、真の意味で理解することは不可能なのではないかとも思います。

私自身、女性活躍推進の専門家でもなんでもなかった中で、こういった性質の案件を担当していくというのはなかなかに難しいものがありますが。

いろいろと担当者さんから深くお話しを聞かせてもらっていく中で、共感してもらえることもあり、いくつかの企業様に向けては、管理職になることが期待されている女性社員向けのワークショップの企画や実施のご支援をさせてもらう機会をいただくことができました。

私にその適性がどれほどあるのかはわかりませんが、引き受けるからには、少しでも良いものを作りたいというのがワークショップをデザインし、デリバリーする人間の心情というものです。

どういうアプローチが良いものかと、今、一生懸命勉強しながら、取り組んでおります。

私の場合、どうやって進めていくのが良いものなのかと私自身もよくわかっていなかったこともあり、とりあえず、世界中からベストプラクティスを探していくことから始めていきました。その結果、自然と目線は北欧に向かいました。

以下は、内閣府のページからスクショしたジェンダーギャップ指数のデータです。

見ていただければわかるように、上位3カ国が北欧の国になっていますし、1つ飛ばして、5位にもスウェーデンがランキングされています。もうトップ5中の4カ国が北欧に位置している国です。

https://www.gender.go.jp/international/int_syogaikoku/int_shihyo/index.html

そして、そこから下がっていくと、省略されている表ですら、ずいぶんとしたの方に日本が位置付けられています。左列を見ると、125位という悲惨な数字が目に入ってきます。省略してこの位置ですから、省略しなかったら相当スクロールしないと見つけられないでしょう。。。


こうなってくると、興味が湧いてくるのは、実際問題、北欧社会というのは、どうやってこのジェンダーギャップ指数を高めてきたのかという点です。

いくつかの本や論文を読んでいくと、なんとなくわかってきたような気もしますが、一方で、知るほどに「実際のところどうなっているんだろう」と気になってくるところも増えてきます。

本にはこう書いてあるけれど、実際のところが知りたい、現地の人に話を聞いてみたいと、私の興味はどんどんと強まっていきました。

そんな中で、とても運のいいことに、私の場合、10月にはデンマークで行われるレゴシリアスプレイのグローバルミーティングに参加するという予定を組んでいました。デンマークまで行けば、フィンランドはもうすぐそこです。

ということで、2022年、2023年と2年連続で、私が気になっているポイントを現地に行って聞いてみることにしました。

せっかく行くんだから、現地で生活する人に取材をさせてもらおうと、友人等にあたっていき、結果、フィンランドに住んでいる数名の方にお話を聞かせてもらうことができました。

また、その中で、フィンランドをテーマに活動しているエラマプロジェクトの代表であり、フィンランド生涯教育研究科の石原侑美さんとも知り合うことができました。

侑美さんとは、2023年の10月に、フィンランドの中部エリアにある、オウルという街でも合流し、実際に現地のファブラボなど、いくつかの施設を見て回ってくることもできました。

これがオウルのファブラボ。現地で働く赤いシャツの彼に質問をしている侑美さんを後ろから撮らせてもらいました。

侑美さんが私にお話ししてくれることがとてもわかりやすく、おかげさまで、少しずつ理解が進んできているというのが今の私の実情です。

私がこれまで学んできたことを女性活躍推進担当の方に共有すると、みなさん「なるほどー、たしかにそれは大事な視点ですねー」と、ありがたいことに、共感してもらうことも増えてきました。

このような体験を重ねるほどに、ぜひこの話をもっと多くの人に知ってもらいたい、彼女の話を聞いてもらいたいという思いは強まり、結果、1月17日(水)の夜に「フィンランドから学ぶ女性が活躍できる組織や社会の作り方」をテーマに一緒にイベントを開かせてもらうことになりました。

当日は、私がモデレーターとして、侑美さんに気になったことを聞かせてもらいながら、みなさんと対話をしていく予定です。

日本と比較するとフィンランドは、数十年単位で早くから男女平等に向けての活動を始めてきています。また、人口や歴史など、国が位置している場所や環境など、前提とする諸条件もあまりに違いすぎることもあります。

話を聞いていけばいくほど、とてもではないけれど、いきなりこのやり方をすぐに日本社会や日本の大きな組織にインストールことはできないと思うことも多いですが。

とはいえ、意識してやっていけば、少しずつかもしれませんが、取り入れられる要素はあるのではないかなとも思っています。

おそらく、これから3年、5年、10年と時間をかけて、日本の組織もフィンランドやその他の先進的な社会が通ってきた道を通っていき、取り入れられるところを取り入れながら、また日本なりの新しい試みを始めながら、少しずつジェンダーギャップ指数を高めていくということになっていくことになるだろうと思います。

そんなタイミングだからこそ、少しでも早いうちからみなさんと一緒に学んでいけたらと考えています。

今回のセミナーは、この周辺で、いろいろな方の感覚を聞けたらということもあり、あえて無料という立て付けで侑美さんにもお願いしている状態です。ですので、時間が合う方はぜひ気軽に参加いただけるとありがたいです。
お申し込みは上記のサイトから行えます。当日、お話しできるのを楽しみにしています。

ということで今日も素晴らしい学びの機会をどうもありがとうございました。

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